「霜はじめて降る頃に…」(古池や蛙飛び込む水の音によせて)10/22
二十四節気 「霜降」の初候は、
「霜始めて降る」。
カレンダーでは、10月23日。
神戸市は六甲山にある、
標高795メートルの、
六甲山小学校では毎年、
「霜降」の日に合わせ、
子どもたちが自分たちで火をおこし、
薪ストーブに火をつける恒例の、
「火入れ式」が行われます。
高学年の30人程の児童は、
昔ながらの火おこしに挑戦し、
力を合わせ木の棒を板にこすりつけ、
火がつくと、ストーブへ移します。
例年、この頃の六甲山は気温が13度ほどとなり、神戸市内より6度ほど低く、
火の恋しい季節となります。
これから長い冬を越し、
来年の春が来るまでの間、
朝の気温が10度以下になると、
ストーブをつけて過ごすことになります。
生まれも育ちも神戸のわたくしは、
六甲山小学校の「火入れ式」のニュースを聞くと、
いよいよ今年も大詰めですか、
そのように思って、身構えてしまう。
一言で言えば、「忙しくなる」。
というのも、わたくしの前職が、
観光業に携わる職業であったために、
「秋」=「繁忙期」そんな理由で、
今のように、しっかりとした休暇制度もない時代、とにかく休みなしに、
年末まで勤め上げ、
そこからは「初詣」の忙しさが続き、
お正月休みの休暇に入るのは、
2月から3月、このあたりであり、
梅の花が咲き始めると、
ぼちぼち観光バスが動きはじめ、
桜の花の開く頃には、
奈良の吉野や京都、各地を訪ねて、
また休みなしの日々が続いた。
夏になるとすこしは落ち着くが、
学生さんの合宿の送迎などで、
長期休暇を取ることは難しかった。
こうして考えてみると、
観光業の1年はあっという間であった。
そして今年も、「霜降」が近づいて、
ふと昔のことを思い出している。
観光業から離れた今も、
若い頃、身についた季節感や、
訪ねた観光地の風景が、
ふと思い出されることがある。
この頃は、素敵な旅の記事にnoteで出会うと、無性にあの頃が懐かしくなり、
今日はこうして、思いのままに記事を書いている。
想えば、神戸が拠点の会社へ勤めていたので、紀州和歌山、高野山、熊野方面、
大山、蒜山高原、鳥取砂丘や出雲大社、
このあたりまでは、私のいた頃、
働き方改革などのない時代、
日が暮れ、ふける頃までに帰りつく予定なら日帰りで行くことができた。
(移動はすべて観光バス)
西は九州から東は北関東、
伊豆や房総半島、
北陸は能登金沢、信州方面、
このあたりは泊まりの乗務で訪ねたが、
ここまで書いてみて、
遠いところまで出かけたものだ…。
「楽しかった」、
「秋」のせいだろうか、
戻らないあの頃がとても愛おしい。
夕べ、汪海妹様の大切な記事に、
わたくしの「*言の葉Days*」を、
残していただき、
今日の1日は、とても嬉しくて、
嬉しい気持ちからか、
大きな気持ちになってしまい、
わたくしのことを書きすぎてしまった…。
いつも「*言の葉をDays*」を、
お読みいただき、
ありがとうございます。
静心 あられこぼしに月の影
八七菜
こちらの句についてお書きいただきました。
この句は、私が観光案内で訪ねた、
京都の桂離宮や南禅寺門前「瓢亭」、
天龍寺庭園などの風景を、
思い出しながら詠んでみました。
月明かりに照らされる静かなお庭の、
「霰こぼし」の石畳、
闇の中に優しい光、
「月の影」、影とはいうものの、
月の光を表す、この言葉そのものに、
秋の静けさを感じ、そんな静けさが、
自分の心まで沁みて、
風景と自分が一体となり、
静けさが深くなる様子を詠んでいます。
読み手の皆様に、
無音の闇の中、石畳を渡る月の影が、
お伝えできたなら、
「えっ!伝えられたの…」と、
わたくしも、ビックリでございます。
と申しますのも、
俳句のことはあまりわからないのです。
ただただ、わたくしは、
美しい言の葉を五七五の中に、
大切にとどめたいと思い、
そこにわたくしの見た、
美しい風景や心をとどめたい、
そんな風に思いながらおります。
「古池や蛙飛び込む水の音」
音、という言葉があるのに、
風景は蛙が飛び込む音を感じるのに、
なぜか古池のまわりは、
静まり返っている、
静か過ぎるほどに、
蛙の飛び込む音が際立ち、
今、という現実を知ることができるようで…。
言語を手に入れた人間は、
言語を持たなかった頃、
こうした言葉にできない感覚を、
誰もが持っていたのだと思います。
聞こえないモノを聴き
見えないモノを見て
遠く伝えるコトができた
そんな風に思います。
今宵は、わたくし話が過ぎてしまい、
申し訳ございません。
秋の夜長に、
どうか広いお心でお許しいただければ、
幸せです…。
いつもありがとうございます
汪海妹様に感謝をこめて
ありがとうございます☘
*参考資料*
ふうちゃん様 イラストより
いつもありがとうございます☘
「旬をたのしむ 日めくり七十二候」
白井明大著
素敵な秋の夜長を…☘ 深謝
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