【超短編】【ご挨拶】
藤野タカシ
2021年8月21日、次男翔真が、藤野翔真の名で
刊行いたしました。【第二アルバム、おなじゆめをみた】は、音楽界の皆さまからご評価いただき、シンガーソングライターとして、これからという時ではございましたが、発売からちょうど一年後の2022年早朝、32歳の若さで旅立ちました。
【】には、未来音楽会へ入会する前、2005年3月から2006年4月までの一年2か月の間の楽曲が収められています。翔真はそのあとがきを【そうだよ、これは言葉のファンファーレだよう】という言葉で結んでいます。
幼いころからギターに親しんでおりました。また短歌俳句にも親しんでおりました。
みずからほとばしり出る思いを歌集にして、そして音楽に置き換えていたようです。わたしには彼の奏でるギターから言葉が聞こえ、歌声から祈りが聴こえてきます。キラッととしたガラスの砕けるようなとぎすまされた響きが伝わってきます。彼の音楽の原点は文学なのでしょう。
彼の死から、2年という歳月が流れ、私たち家族もようやく少しずつではありますが、翔真がマンションに残してくれたものと向き合うことが出来るようになってまいりました。
本作を発売するにあたってお力添えをいただきました皆さまへ、そしてアーティスト藤野翔真をこれまであたたかくご指導いただき、育てていただきました先生方。そしてファンのあなたに、心からお礼申し上げます。
翔真の絵と音楽がいつまでもみなさまの心に残ってくれますことを祈りつつ。
2023年11月
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