いつも通りの帰り道、地下鉄からバスへの乗り換えのため、地上へと階段を上りきり、西日の眩しさを受け止めた瞬間だった。 ぐしゃっという大きな音をたて、私の目の前でワンボックスカーとバイクが衝突したのだ。バイクは見る影もない無残な姿。運転手の無事を案じた。が、そんな心配をよそに、男性は瞬時に立ち上がり現場から走り出した。見るからにあやしい出で立ちの男性はこちらに向かって走ってくる。現場に散乱するザックやスマホ、もちろんバイクも置き去りでこちらに向かって走ってくる。何が起こっている
実は小鳥には昔から縁がある。 子供の頃、祖父の家の玄関先には4羽のセキセイインコがいた。いや、姉は2羽だったと言うが。手のりにすることもなく、家の中で放鳥することもなく、ただ玄関先に吊るされていて、鳥を飼うとはそういうものだと思っていた。 祖父の家のセキセイインコたちがいつどうなったのかはわからないが、いつのまにかカゴごとなくなっていた。風景のように覚えているだけで、彼らとの思い出は何も無い。 次に小鳥が私の人生に現れたのは小学生の頃だった。当時マンションの8階に住んでいた
昨日の寒さが和らいだ朝、小鳥が死んだ。 昨年から突然鳥好きになり、鳥グッズを集め始め、小鳥を飼う日を夢見ていた末の娘に、ついにお迎えしてあげたばかりの小鳥だった。 我が家に来て、たった2週間の儚い命であった。 小鳥は寒さに弱いのだ。先日の急激な温度変化に耐えられず弱りきってしまった。寒さは小鳥にとって生死を左右するほどの一大事であったようだ。 まだヒナで、カブトムシ用のケージに暮らしていた小鳥には、角に表面から貼るカイロを貼るようにと、購入店の女性店員から言われていた。その通