【⚖️パワハラ物語 episode:09】
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【パワハラ物語 episode:08】
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後日、一連の騒動を社長に相談することになった。
相談する予定の日は朝から社長、和泉、えぬの3人で会議室に入る。
えぬ「和泉さんが先日の騒動についてと、今後の作業についての相談をしたいとのことです。」
と社長に先日の騒動について伝える。
社長「うーん、嫁はすごい怒ってるからなぁ…酷いこと言われたって言ってずっと怒ってる。どうだ?我慢できないか?」
和泉「…改善はしていただけないのでしょうか?このままだと困ってしまうので。酷いことも言ってないですし、嫌がらせされたり事務所に突撃されてしまうので…。その場合はどうしたら良いですか?」
社長「まぁ、無視というか相手にしなければいいんじゃないか?和泉さんには掃除なんてどうでも良い作業じゃなくて、もっと購買部として取り組んでいってほしいと思ってるからな。」
和泉「こちらから相手にしているわけではなくて私が作業している席に来てしまうので…。このまま改善していただけないと労基などに相談しに行かざるを得なくなってしまうので、できたら社内で解決してほしいです。購買部の件はわかりました。えぬさんと相談しながら進めてもよろしいでしょうか?」
社長「労基に行くなら退職覚悟してもらわないといけなくなるなぁ。えぬさんと相談しながら進めてくれたらいいよ。」
えぬ「私もなるべく、社内で解決していただきたいと思っています。」
社長「そうだなぁ…嫁が怒っとるからなぁ…。まぁ程よくやってください。」
えぬ・和泉「・・・・・」
ああ、解決する気ないな…ということは多分解決してくれないんだね。
困ってる社員より、うるさくて自己中な嫁の方が優先かー…。
と、なんとも言えない気分になっていると社長の電話が鳴り出した。
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📱 プルルルル…
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社長「もしもし…なんだ?」
と社長が電話に出た次の瞬間、
耳を疑うような内容が聞こえてきた。
え、え、何?!辞めさせて?一緒に仕事できない?え?
と驚いていると、物凄く気まずそうにチラチラ和泉さんの方を見ながらボソボソ受け答えをし始める社長。
社長「何でだ?何をそんな怒ってるんだ。話は聞かないといけないだろ…」
と言いながら私たちに
「じゃ!これで!」
みたいなアイコンタクトを送り足速に退室して行った。
しばらく呆気に取られていたが、ふと現実に戻った。
声の主が誰なのか…。
間違いない、あのカン高いアニメのような声は…
和泉「さっきの声、ナリエさんでしたよね?」
えぬ「そうだね。多分あの話ぶりからするに和泉さんを辞めさせるように言ってたね…。」
和泉「そうですね、社長気まずそうに出ていきましたもんね。「一緒に仕事できない」って言ってましたけど、私ナリエさんと一緒に仕事したことないです。」
えぬ「…そうだよね。くる代さんから一方的な話を聞いて勝手にヒートアップして親子揃って和泉さんに嫌がらせしようとしてる感じだね。」
和泉「そうですね…。
ふぅ、困った。
社長に相談してみたけど結局何かが改善されたわけではなく、改善されそうな見込みもなし。
それに加えてくる代から一方的に話を聞いたであろうナリエが参戦してきた。
こんな数日で、しかもお留守番をするかしないかで、ここまで状況が悪くなるものなのか。
と複雑な気持ちになった。
そして、せっかく入社してくれて真面目でやる気のある和泉さんに対し、教育係として申し訳ない気持ちになった。
なんとか改善したいのにうまくいかない。
どうしよう…。
しかし仕事があるのでこの件は一旦保留にして業務に戻ることになった。
内心はずーっとソワソワ…
この先どうなる?!
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