安心できる教室

先日、中野裕己先生の「馬のおもちゃ」の解説講座を受講しました。

ここで、テーマの一つになっていたのは、「安心できる教室作り」です。
中野先生が子どもたちは、普段から、「不安な気持ち」があるとおっしゃりました。
子供達は、毎日同じクラスメイトと過ごしているとはいえ、毎日同じ気持ちの人は、いないでしょう。
月曜日であれば、日曜日に昼寝をしてしまったために、夜はあまり寝られなかった日もあるでしょう。このように、体調が不調の時があります。
逆に、午前中は早く起きて、読書をし、見たかった映画を視聴。午後は、珍しく歩いてスーパーまで買い物に行き、1週間分の夕食の下ごしらえまで済ます。そして、早めの5時台の夕食。夜も早く眠りました。
そんな充実した日曜日ならどうでしょう。
月曜日は好調ですよね。
これは、自分の例ですが(笑)

これは、きっと子どもたちも同じです。好調の日もあれば、不調の日もある。
4年生の子どもたちと毎日過ごしていて、その実感からいえば、不調の日の方が多いかなと思います。
そんな日は、少なからず「不安」があるものだから、中野先生がおっしゃる、「まずは安心感をもってもらう」ことが大切。
導入→展開→終末の指導案ならば、導入の前にくること。安心→導入→展開→終末といった感じでしょうか。

映画「みんなの学校」の舞台になった、大阪府大阪市の大空小学校元校長の木村泰子さんから聞いた言葉です。
「子どもたちは我々が見えない、透明のリュックを背負っている」というもの。
「透明のリュック」とは、よーく目を凝らさないと見えない、子どもたちの肩にのしかかっているものです。
しかも、この透明のリュックを背負っている子どもは、「毎日変わる」ということです。
先程の、不調、好調の話と似ているような気がします。

職員室でよく耳にする言葉で、「できる子」だから大丈夫。「うちのクラスのエース」だから大丈夫ということがあります。
「エース」が野球のピッチャーのエースだとしても、時には不調になったり、故障することもありますよね。
逆に「下位層」、「がんばっている子を邪魔する子」という言葉も。
頑張っている子?と頭にはてなが。
頑張っているとは、静かに言葉を発しない子のこと?教師の都合にあっている子?「子どもたちは、みんながんばっている子」と思いたい。
また、下位層という言葉を耳にした時、「それって何のデータに基づいているのかな?」と大きな疑問を持ちました。おそらく学力だと思うのですが、その学力をもとにして、「下位層」と呼ばれる子たちを考えると失礼でそんな言葉は使えません。
当番がない我がクラスでも、大活躍です。
毎日重い食器を運ぶ、仲間が畳んでいない牛乳パックのことをみんなにいう。学級レクの司会。休み時間は、低学年の教室で自主的に読み聞かせ、、、クラスや学校のための行動は、書ききれないぐらいです。
そんな風に、分別していると、見えないものも見えなくなってしまう。
だからこそ、「子どもたちは透明のリュック」を見つけなくてはいけないのかなと思います。

透明のリュックだから、よく見えない時もあります。
そんな時は、みんながちょっと楽になる方法は、「不安」を「安心」にかえる。
その方法を中野先生のセミナーでお聞きすることができました。
自分が行う宣言として、こちらに書き残すことにします。

①授業のはじめの音読。全ての子どもに声をかけ、安心感を生む。(幸い21人のクラスなので、こちらはクリアできそうです)
②子どもの「ちがう」は「違う考えです」という意味。言葉一つ一つを聞き逃さないで、子ども同士が誤解がないようにする。(これは、校長先生と話していて、自分たちで動けるようになったら、ここをしっかり、子どもと整理します)
③子どものペースを大事にする。
活動が始まってすぐに動かないからといって、すぐにチェックしない。しばらく観察。
一斉に聞いて欲しい時は、挙手をさせたり、発言者に前に来てもらうなどして、注目したくなるようなしかけをつける。

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