~3・4年生、地域教材どうするの?~うまくいく!授業モデル提案会
みなさん、こんにちは。
授業てらす 社会科部屋のハジメです。
他地区に異動したり、初めて3・4年生の担任になったりしたとき、
「地域学習の教材、どうしよう・・・」
という悩みのお持ちになった先生はいませんか?
今回は、地域によって教材が変わっても、
「ここだけは変わらない!」
というポイントを、いくつかの事例を挙げて紹介します。
<くらしを守る仕事~消防団は必要か?~>
火事が発生しました。
このとき、どんな人たちがくらしを守るために働くのでしょうか?
消防士や警察官、救急隊を真っ先に思い浮かべた人が多いでしょう。
この陰に隠れてしまいがちですが、消防団の存在も欠かせません。
では一体、彼らはどんな仕事をしているのでしょうか?
消防団員の大半は、副業としての活動です。
なので、出動要請から全員集合までに時間を要します(概ね3時間程度)。
ですが、その地域に居住している強みを生かし、身元確認の際には大いに活躍します。
目に見える部分が異なっていても、目に見えない部分が重なっているように感じられます。
<地域の発展に尽くした先人の動き~追究する子を育てる仕掛け~>
つい教師主導の授業になりがちな歴史の学習。
自然な問いを活かすようにデザインすれば、この課題も克服できます。
上の写真を提示した際、まず、
「(この写真から)何が見えますか?」
と教師が問いかけます。
写真から読み取れる情報に焦点を当てることで、すべての子どもが参加できるように、ハードルを下げることができます。
続いて、
「これだけはみんなに伝えておきたいことありますか?」
「みんなの話を聞いていて気になるところはありますか?」
と問いかけ、子ども自身が自然と追究するように仕掛けていきます。
「わかったつもり」の状態にすることで、子どもが考えざるを得ない状況をつくり出しています。
<中学校との接続~地方自治を例に~>
社会科における地域学習は、小学校中学年で完結すると思いきや、中学校での学習とも関わりが深いです。
日本国憲法を根拠とし、全国共通の部分に焦点を当てるところから、中学校の学習は入ります。
ですが、地域の事例を扱い、仕組みに気づかせるような学習は可能です。
小学校で扱った地域教材を活用し、学習のつながりを意識できるようにデザインすれば、生きた社会科の学習ができると思います。
<「見えない」ものを「見える」ようにする>
目に見える「事実的知識」は、地域によって異なる部分は多々あります。
一方、目に見えない「概念的知識」は、どの地域にも共通していえることが大部分を占めていると考えます。
この「概念的知識」を体得できるように、「事実的知識」をもとに思考・判断・表現する活動を設定し、子どもが自ら学びに向かうように仕掛けていくことが、「豊かさ」を育む社会科の学習において肝心ではないのでしょうか?
学び方や学ぶ意義における共通部分は溢れています。
この共通部分を、明日の授業からぜひ、取り入れてみませんか?
最後に、地域学習の提案をしてくださったケンタロウさん・おざさん・アツトさん、秋の行事などでお忙しい中参加してくださった先生方、ありがとうございました。
ハジメ_山﨑 創