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人が織りなす物語

一人でも,一つでも

僕が6年社会科の歴史単元を実践する際に目指しているものは,「42人+αの短編小説」のような授業にすることです。
歴史を教えるのも,学ぶのも大好きですが,そもそもは幼少期から見ていた大河ドラマや時代劇,歴史小説の影響です。
僕が子供たちにそのような感覚にさせる授業をすれば,歴史好きの子供が増える,せめて歴史人物一人で良い,時代一つでも良い,心に残る授業がしたい,そう意気込んで昨年の6月から臨みました。「社会科の授業が楽しい」と言ってくれる子が増えましたが,それを額面通りに受け取ってはいけません。
毎時間書かせたふりかえりを読むと,僕の意図しない捉え方をしている子も多く,自分の未熟さにがっかりすることもたくさんありました。

推しはダレ?

「推し活」のように,お気に入りの歴史人物を見つけていく子供たち。僕の目指す形になりつつあるな,とわずかですが手応えを感じていました。
そこで行った「歴史人物ランキング」。42人+αの中から3人の「推し」を選ばせました。すると…。

歴史授業の最後に行いました。

思ってたんと違う!
福沢諭吉にそんな時間を割いていないし!
みんな戦国三英傑は信長推しだったじゃん!
なんだったら,上杉謙信や伊達政宗ファンの方が多かったんじゃないか?

これ自体が僕への授業評価ともとれます。
いずれにしても,みんなが歴史を好きになってくれたのならそれが何よりです。


教師自ら推しを作ろう

一度6年担任を経験すると,ふだん何気なく新聞を読んだり,テレビを見ている時に「これは次に6担やったら歴史の授業で使えそうだ」とアンテナが高くなります。「新たな発見!」「新解釈」なんて言葉に弱いです。
そんな中で,皆さんも推しの武将や,好きな「時代」を見つけてみてはどうでしょうか。見識も広がり,教材研究も深まります。
42編の短編小説を子供と一緒に味わっていく。そんなスタンスで。
(僕は新選組や箱館戦争,聖武天皇,東京オリンピックの父である田畑政治さんが『推し』です。)
4月から6担を受け持つ予定の方,3月まで6担だった方,まるでドラマ次回予告を見てわくわくするような歴史の授業作りを一緒にしていきませんか。
               授業てらす2期生 ちんぺー_河根 慎一

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