~由井薗先生の授業実況中継シリーズ~「くらしを支える水」解説講座
みなさん、こんにちは。
授業てらす4期生 社会科部屋のハジメです。
・子どもたちが脳に汗をかく授業
・子どもたちと共に創る社会科
など、多くの先生方が、「このような(社会科の)授業をしたい!」という熱意をもって、日々生活していると存じます。
今回、日常生活に欠かせない “水” を題材にした、
「自分のクラスで、こんな授業をしてみたい!!」
と思う勇気をもらえる講座が開かれましたので、紹介します。
『くらしを支える水』
授業者:由井薗 健先生(授業てらすプロ講師・筑波大学附属小学校)
舞台は、東京都民の水瓶『小河内ダム』です。
昭和32(1957)年、東京都の著しい人口増加に伴う飲料水を支えるために、約20年の歳月をかけて完成しました。
東京都民600万人(当時)のために、小河内村の住民6000人は、このダム建設にあたって立ち退きを余儀なくされます。
①もしあなたが小河内村の住民だったら、ダムの建設に賛成しますか?
「多数のために少数が犠牲にならなければいけないのか?」
これが争点になります。
由井薗先生が元住民から収集された資料を読み取りながら意見をつくり、
「自分だったら・・・」
と伝え合う子どもたちの様子が見られました。
当事者意識をもって社会的事象に向き合う姿そのものだと感じられます。
②なぜ小河内村の住民は、ダムづくりにみな賛成することができたのか?
「ダム建設に、全員がはんこを押したんだよ」
由井薗先生からの一言で、子どもたちの熱が一気に帯びていきます。
・「もっと話し合いたいから、授業を延ばしてほしい」と話す子ども
・話したくて泣き出す子ども
・感情があふれ、自身の定規を折ってしまった子ども
子どもたちの切実な様子が、こちらにも伝わってきました。
確固たる根拠と、それを支える学びがあるからこそ、情意だけにとどまらなかったのでしょう。
約12年前に行われた授業の視聴・解説講座でしたが、子どもたちが相互指名で意見を伝え合う姿は、多くの参加者を感動させるものとなりました。
そして、このような話題も・・・
「(先生に)笑顔がない」
本授業を参観された、有田和正大先生が残された言葉です。
内容上、難しい場合もありますが、教師自身が常に笑顔でいることが大切だと突きつけられたように感じました。
最後に、オープニング動画やコメントで盛り上げてくださったちんぺーさん、司会進行や仕事の割り振りをしてくださったおざさん、ブレイクアウトルームの割り振りをしてくださったたいきさん、そして、大人の心をも動かされるような授業解説を提供してくださった由井薗先生、本当にありがとうございました!
ハジメ_山﨑 創