学校のチャイムが鳴る。まるで早く席に着かないと叱られるぞとでも言いたげに。 僕はランドセルを机の上に置いて席に座る。 「おい、あれ誰だよ」 誰かわからないけれど、男子がそう言った。 「転入生、かなぁ」 女子も首を傾げてこちらを見ている。 「かなぁじゃないよ。転入生だって」 自分の席だと言われたところに座っていると、周りからそんなたくさんの眼差しを受ける。 僕は白熊だ。白熊の熊谷重吾だ。 周りは自分と同じ年齢の、茶色い子熊しかいない……。 疎外感を感じていると、ま