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KUFSのある風景 11 2023/05/27

 朝10時、小上がりへ。次の日が結婚式参加日だったために、土曜日開催。
 奥ではもふもふさんがもくもく製本している。
 参加者は少なめ。最初にノノカさん、そいそいがいて、少し後にマリコさん来る。ノノカさんいつもの韓国語。そいそいはキケロー。KUFS生の間で流行っているキョス(古代ローマなどを研究する、韓国のキム教授のこと)の本を買ったのだ、と見せてくれる。キョスはすっかり僕らのアイドルなのである。
 マリコさん、「何か課題をください」と、いうので、台湾華語の本の課題を与える。

 終わったら、そいそいは別行動で、僕とノノカさんとマリコさんで、鎌倉時代に、武士や僧が葬られたという「まんだら堂やぐら群」を見に行く。鎌倉駅から徒歩一時間弱。「結構歩くよ」とは言われていたのだけど、予想以上に歩いた。途中、鳥のさえずりしか聞こえてこないような山の中も通った。そもそもやぐら群が山の中にあった。整備されているとはいえ草がぼうぼうに生えていた。
 今「遺跡」とされる場所は、往時には最新の場所だった。こんな新しいお墓ができたんだねぇ、と感心する人の姿を思いながら、穴の中に石が積んである様を見た。人って今までにいっぱい死んでるな、と思う。これからもいっぱい死ぬんだね、と思う。累々と死んできた人たちの上に僕たがいて、僕もそのルイルイの中のひとつにそのうち名を連ねるだけなのね、と無常を感じながらぼんやりしていたら、黒い蝶が顔の目の前を通って思わず後ずさる。

まんだら堂やぐら群 ©︎AOKI Naoya

 山から降りて港にも行った。ヤマオカさんという漁師を尋ねた。彼はもともと建築を学んで、会社勤めもしていたんだけど、今は漁師をやっている。父も船乗りだったそうで、同じく父が船乗りであったマリコさんと、「親が船乗りであること」という話題で盛り上がっていた。

逗子の港 ©︎AOKI Naoya

 白楽まで帰ってきてみんなでサイゼリヤに行った。豪遊しようぜ、という魂胆。だが混んでいたせいもあるのだろうけど、40分間、頼んだものが何ひとつ出てこない。ようやっと運ばれてきたと思ったら、それが小さい皿に盛られたアスパラガス。お兄さんが「ご注文はお揃いでしょうか」というので、5人で一斉に「まだ何もきてないですよ!」と叫んだ。

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