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デュエリストの心構え

§1 はじめに

 遊戯王デュエルリンクスと出会って、早いもので4年が経ちました。初めはカードの効果もほとんど知らない僕でしたが、デュエルをするなかで数多くのことを学んだので、まとめてみます。

§2 デュエルの構造

遊戯王は、相手のLPを先に0にした方の勝ちです。
そんな当たり前のことを、と思いますが実はこれが奥深しく、考える余地をたくさん作ってくれます。
僕の中で、デュエルの構造は次の3つです。

①初動
②展開
③終末

デュエルで勝つために(相手のLPを先に0にするために)
この3つを意識する必要があります。

まず①初動とは、基盤づくりみたいなものです。

何を目指して、どう動くのか


これは初動に限らず、どの場面でも共通することですが、まさに初動はそのままです。

自分の使いたいデッキを握ったとして、先行4枚でどこまで動きたいですか?

と聞かれたときに、答えられないデッキは握る必要がないと思ってます。例えば「不知火」の場合、初動は「妖刀ー不知火を墓地に落とすこと」と思ってます。


なぜなら、不知火というテーマは墓地シンクロからアドを稼いだり、キルを狙ったりできるからです。

要はデスサムライ1枚で初動になります。これがいわゆる1枚初動です。ちなみに、20枚デッキにおいて、6枚(侍3、牛3)入っているカードを1枚以上引く確率は、

79.3%です。この数字も大事です。このサイトは次のURLから利用することができます。
https://yazirusis.com/calc/probability.html

もちろん、デッキ枚数を21枚、22枚と増やすとこの確率は変わります。初動は75%前後は欲しいと個人的に思ってます。

※70%は、10回中7回起こること。先行後攻構わず初動をクリアすればある程度勝てる場合、6勝以上で勝率は60%になり、銀アイコン所有者レベルに達します。概ね
初動率 ≧    勝率  になるという式は否めません。


初動には、強初動弱初動があります。言葉の通りで、不知火で例えると強初動は、初動+罠2〜3枚。弱初動は、モンスのみ。そこで、デッキに何を何枚入れるのかが大切になってきます。


(例え話 飛ばして大丈夫です)
私の場合、不知火を使ったときに、1ドローでモンス2、罠3を理想としてます。要はモンスと罠の比が2:3がいいということです。これはモンス8罠12の20枚、モンス10罠15の25枚の場合ちょうどになりますが、両方しっくりきませんでした。(勝率がいまいち伸びませんでした)そこで、モンス9を試みました。その場合の罠は13.5枚という小数になります。ここで考えたのが次の2つの場合です。
(1)モンス1罠4で動く場合 (2)モンス3罠2で動く場合
私は前者の方が強いと考えました。
(1)モンス9罠14計23枚構築(2)モンス9罠13計22枚構築
のように、札1枚の違いは意図するものを変えます。

初動が成立、かつ次につながる先行を理想とします。



次に、②展開とはいかに盤面有利(アドバンテージ)をとり、フィニッシュに向かっていくかです。
デュエルには、目立って画面に表示されない盤面有利というものがあります。

①手札、フィールドの枚数 ②モンスターの攻撃力
③突破不可能な状況 ④スキルアドバンテージ

が思い浮かびます。単純にまとめると、

①多く手札を持っていて、②打点が高い方が正義で、
③「対象をとらない」「効果・戦闘で破壊されない」モンスが大量にいたら強くて、④ディスティニードローって殴りづらいよね。


って話です。デュエル開始時は、お互いハンド4枚でスタートし、先行は自由に動く権利、後攻は攻撃できる権利を得ます。

自然と先行は盤面制圧・妨害 (防御)を得意とするデッキ、後攻は1キル(攻撃)を得意とするデッキに向いていますが、これはいくらでも崩す札があります。

例えば、ひと昔前の「オノマト」はガガガシスターで1サーチ(1アド)して、バウンサーで相手の動きを妨害できるムーブを持っています。


このムーブはシスター、バンチョーの2枚(スキル込み)でできるムーブなので、初手の4枚のうち残りの2枚はバックに回すことができます。


モンスター効果を止められて、かつ妨害札2枚となればなかなか突破できず、なおかつハンドにはシスター効果でサーチした「ガガガカード」なので、次のターンに約束されたガガガヘッドをスキルでサーチすることができます。

それぞれのテーマに「サーチ効果」「墓地から回収」といったアドを稼ぐ方法があります。

ターンが進む中で、いかに盤面有利を維持できるかは、勝敗に大きく関わります。また、盤面有利を維持するための方法をリソースといいます。リソースが切れてしまうと、後続をつくれず、先にLPを0にされてしまいます。大事なのは、


初動に何枚必要で、何枚のアドを稼ぐことができており、相手に盤面を持っていかれないように妨害できるか


です。わかりきっていることですが、さまざまなテーマが環境に混在する今、どのテーマがどのようにアドを稼ごうとしているかを知っていないと、止めることができません。あくまで相手に盤面有利を取られないために、止めどころが大切です。



最後に、③終末とは試合を決める手のことです。
相手のリソースを枯らして、殴って勝つテーマ
もありますが、
不利盤面を一気に跳ね返して、相手のLPを0にするテーマもあります。
わかりやすい例えは、CNo.39 希望皇ホープレイです。


レベル4モンスター2体かつ自分のLPが1000以下の場合、相手モンスターの攻撃力を0にして、自分の攻撃力が4000になるという肩書きを持っています。相性のいいスキルは「ゼアルーゼアル・ウェポンー」です。

「自分が盤面有利や、回答あるか?」みたいな感覚でいたら、遊馬&アストラルが変身し、いきなり負けるなんてこともありえます。②展開で盤面有利を維持したまま、相手LPを0にする場合もありますが、自分の握るテーマが能動的に③終末を生み出すことができる方が、プレイングの見通しが試合前からはっきりします。

このセクションの話をまとめると

相手の①初動を知り、②展開を妨害し、③終末を用意されていないかケアすること


が勝ちへの王道といえます。次のセクションでは、具体的にデュエル中に意識していることを書きます。

§3 砂時計

オンラインゲームである以上、インターネット通信を必要とします。通信中に、現れるものが砂時計です。砂時計を上手く利用するか、しないかでは天と地の差があります。

□砂時計が光っていない時

□砂時計が光っている場合

これはチェーンボタンをONにしておくと確認しやすいです。
※ただし、相手にも砂時計のラグを見せてしまうので、最近私はOFFにして、砂時計の回転数で見ることを試してます。


【砂時計が光る条件】
相手が効果を発動できるカードがあること

(例)
自分が先行、モンスセット、2伏せエンド
相手ターンのドローフェイズで砂時計が光る
→サイクロン系の速攻魔法かな?と予想する

相手が先行2伏せエンド
自分が罠セットで光らない、モンスセットでも光らない
→攻撃反応系か、月カナか、落とし穴系?と予想する


これはあくまで予想の世界ですが、情報アドを貰えると盤面有利に近づく可能性が高いです。

前のセクションでも述べましたが、展開段階でいかに盤面有利を取るかが大切です💡

相手の2伏せで砂時計が光らない場合、月の書、カナディアを踏み越えて盤面有利を取れるのか、自分の展開を途中で妨害されて返しのターンで盤面有利を取られてしまうのか。

自分のリソースを管理しながら、相手の守りを壊す
その中で、大切な考え方を次のセクションで紹介します。


§4 プレイング中の考え方

プレイング中の考え方として3つ紹介します。
①1-1対価の考え方
②"最悪"の想定
③相手の思考
僕は3つの考え方を大切にしています。

①1-1対価の考え方
妨害札と回避札の1-1って意味です。
例えば、

妨害札→月の書、カナディア、デモチェ
回避札→聖槍、サイクロン、月の書

みたいに、展開を妨害する札とそれを回避する札です。
この札たちは基本的に1-1で同等対価です。
なので、相手の2伏せは2回避札で突破できるのかなと考えます。

逆に  相手の妨害札の枚数 > 自分の回避札の枚数
の場合、展開しても最後までいけず、相手に捲られてしまう可能性があるなら、そっと伏せて次のトップで展開できる札を期待することもあります。

例からわかるように月の書は妨害札でもあり、回避札でもあると思います。

自分モンス効果発動→相手デモチェ→月の書で裏返す

のように、回避札としても優秀で、使い方次第で盤面アドを取ることができます。

例えば
幻影騎士団ブレイクソードは、自分フィールドのカード1枚と相手フィールドのカード1枚を選択して破壊する効果を持つモンスターですが、

「自分の伏せてある月の書と相手のモンス1体を選択し、破壊しようとしたところ、デモチェが飛んできたので、選択した月の書をブレイクソードに当てた」

この場合相手は破壊されるモンス+デモチェを失いますが、自分は月の書とX素材のみを失います。

こうやって、プレイング次第で盤面有利を目指します。

1-1対価の考え方はあくまで1つの例ですが、僕の中で判断基準になってることが多いです。



②"最悪"の想定
この考え方と1-1対価の考え方は対になります。
狡猾な落とし穴、波紋のバリアーウェーブフォース
などといったカードは1-1対価を乗り越えてきます。

言わば、1-2対価を取れるカードであり、1枚で盤面アドを取ることができます。

なので、1-1対価の考え方だけでなく、最悪を想定したプレイングを持っておかないと、盤面有利がひっくり返ってしまうことがあります。

特に、分断の壁や波紋のバリアーウェーブフォースは、一気に盤面有利をひっくり返してしまうので、砂時計によるラグチェックが必要です。

臆病にずっと動かないのもダメですが、大胆に行きすぎて、盤面をひっくり返されるのもダメです。
デュエルって難しいですね。僕もまだまだ踏んでしまいます。


③相手の思考
デュエルをしていて、
「うわ、嫌だなー」と感じることありませんか?
それです。

強い人とデュエルしていると、なぜか相手の札だけ1枚1枚輝いて見えて、自分の札がどんどんなくなってしまう。

それは、1枚の札を的確に、かつ最大限の効果を使えているからであり、特別にいいカードを持っているわけではありません。

どんな相手であっても、いわゆる上振れ、下振れがあり、上振れは「よっしゃ」、下振れは「まじきめえ」がこの世の定めです。

では、下振れの時にどのように立ち回るのでしょうか。


僕は「相手のリソースを削って、攻め込めるチャンスを伺う」が正解だと思っています。

例えば、上振れているように見せかけて、月の書をふみ、3伏せしてターンを返したり、ウェーブフォースや狡猾といった1-2対価のカードがあるように
見せかけたりします。

相手の思考を読むということは、なぜその動きをしてきたのかを考えることだと思います。

例えば、トップで引いたカードをすぐ伏せるなら、有効札なんだろうな。

先にカードをセットしてから展開してくるなら、速攻魔法かな。

など、そのプレイヤーの癖もありますが、予想することで次の自分の一手を考える糧になります。(この点は僕もまだまだ未熟です)

大事なのは、下振れるのは自分だけじゃなく、フラットな立場でものごとを考えることだと思います。


この3つの考え方が、デュエル中における盤面有利を手繰り寄せてくれます。

後は、テーマの相性もあります。
速攻で早い勝負を仕掛けた方がいい対面なのか、
じっくりと時間をかけてアドを稼ぐ方がいい対面なのか
ここについては、対面理解になるので、書き出すとキリがないです。自分に合ったデッキの対面理解を深めましょう。


§5 対面理解

今、対面理解という言葉を使いましたが、対面理解とは何でしょうか。

僕は「テーマギミックを知り、自分のデッキとの相性を考えること」だと思います。

テーマギミックとは、
①テーマの初動
②アドの取り方
③エースカード(盤面有利にもっていくカード)

だと考えます。

僕は初級〜中級レベルでいろんなテーマを回すことができます。それは、テーマの初動を覚えているからです。

OCGをものすごくしていたわけでもないですが、
リンクスで対面したデッキから、初動を知り、負けた理由を考え、いざ自分が握るとなった場合に何を意識すればいいのか。

このことを考えているうちに多くのデッキを回せるようになりました。

それと同時に、対面する上での留意点が明確になり、自分のデッキと相手のデッキの相性から、速攻か遅攻かを選べるようになりました。(まだまだ未熟ですが。)


特に、②アドの取り方はデッキによって様々です。

フィールドのモンス効果でデッキからサーチをするテーマもあれば、墓地にあるカードの効果でデッキからサーチをするテーマとあれば、スキルを絡めて盤面有利をとるテーマもあります。

要はデッキのことを知っておかないと、最善の一手を打つことができません。

実力が互角、もしくは自分以上の相手とデュエルする上で1つのプレイミスは命取りになります。
自分の握るデッキの得意と苦手をはっきりさせましょう。


§6 おわりに

今回まとめたものは、あくまで僕の主観です。
あっているものもあれば、他の人からしたらありえないと感じるものもあると思います。
が、少しでも役に立てば幸いです。

デュエルにこれをすれば必ず勝てるはありませんが、これをすれば勝てる確率を高めることができるはあります。


今回はそこに焦点を当ててまとめたつもりです。
長文失礼しました。

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