『こうして社員は、やる気を失っていく』
自部門の次期中期経営計画を策定する中で、書店で手に取った一冊。
『こうして社員は、やる気を失っていく』
松岡保昌・著 日本実業出版社
https://www.amazon.co.jp/dp/4534059213/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_F36BW28NVG9754V295K4?_encoding=UTF8&psc=1
目指す姿は、
人が自ら動き出す組織。
人が自ら動き出す「強い会社」。
そのために真っ先にやるべきは
「モチベーションを下げている要因」を取り除くこと。
と、冒頭に書かれていた一文を読み、
普段、自分自身のマネジメントの基本方針の一つである「組織内の温度差をなくす(減らす)」にちかいなぁと…購入しました。
本書は次の4章立てで構成されていました。
①モチベーション(やる気・当事者意識・やりがい)
②社員がやる気を失っていく上司…問題と改善策
③組織が疲弊していく会社…問題と改善策
④組織心理に基づいたマネジメント(心理的安全確保・ライフキャリアレインボー)
その中から③章のポイントを少し紹介します。
皆さんは、気になる項目はありませんか?
私は…あれとこれと(^_^;)
さぁてどうしようかな?
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組織が疲弊していく会社
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(1)個人が仕事を抱えすぎている
→不平等で不満ばかりの組織
「自分ばかりなぜ?」「どうせ私たちなんて…」
「休めない。手伝ってもらえない」
(2)仕事を押しつけ合う
→全社的視点、協働の意識がない組織
「これは〇〇課がやるべきなので」
(3)物事を決められない
→コミュニケーショ機能が不全な組織
「これ今、動いているの?」
(4)前例と成功体験から抜けられない
→新しいものを生み出せない組織
「昔からこうやってきたから」
「前例はないし、誰がその責任をとるんだ?」
(5)「理念」が言葉だけ
→細部に魂が入っていない組織
「理念と現実はちがうよね」
(6)「挑戦」「改革」…空手形の言葉ばかり
→「挑戦なくして成長はない!」
(7)社長(部長)がめちゃくちゃ忙しい
→社員を導くリーダーが不在の組織
「いつまでたっても任されない!?」
(8)管理職が逆ロールモデル
→めざすべき人物が不在で不幸な組織
「なんだかこの会社で昇進してもなあ」
(9)いつもピリピリしている
→不機嫌、不安、不快がはびこる組織
「社長(部長)、今、いる?」
(10)マイナス要因の犯人探しに執心
→「性悪説」による不信感と不寛容な組織
「失敗したら、先がない」
(11)よくわからない人事異動がある
→「え、なんで?」不透明・不可解・不当な組織
「多少のことは我慢して」
「まあ、あまり波風立たさず」
(12)いまだに長時間労働が美徳
→時代の変化についていけない組織
「ちゃんと会社に来るべきでしょ」
「やっぱり会議は対面に限るね」
(13)女性が出世しない
→価値観が偏った不条理な組織
「言っていることと、やっていることが違う」
(14)子育て、介護で働きにくい
→働きやすい制度の不足・不備がある組織
「休みにくい」「休めても周囲の視線が気になる」
(15)長期的な展望を描けない
→キャリア設計が不安、不明な組織
「この先、どうなるんだろう」