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第5回気候変動 どう行動する?

 気候変動問題に対して、すでに提示されているさまざまな情報を踏まえ、実際に行動に移すための指針を整理します。


8. 社会システムの移行にジーン・シャープの「独裁体制から民主主義へ」が活用できる理由

 前項に述べたステップは、ジーン・シャープ「独裁体制から民主主義へ」をベースにしました。

 先に述べたように、社会は少数の資本家による寡頭制です。

 資本主義はあらかじめ寡頭制という仕組みを持っています。そして寡頭制はひとつの独裁体制だと理解しています。前項までに述べたとおり、気候変動問題の根本的解決は、資本主義システムから別な社会システムへの移行です。そして別な社会システムは、民主主義的なものを含めたものである必要があります。

 以上から「独裁体制から民主主義へ」は「資本主義社会システムの寡頭制から民主主義へ」に読み替えられると判断しました。

9. 全体を通して気をつけなければならないこと

 新しい社会システムへの移行の際、ごく少数の人間が情報を独占し、その優位性のもとで権力や利益を得ることになる可能性があります。
 それでは権力が資本家から別ななにかに移るだけになります。ジーン・シャープも、単に現状を破壊するだけの活動ではそのようになると警告しています。
 あらかじめ、社会を変化させた後の社会のあり方も考えておくべきだと言っています。

 また民主主義の大前提は、情報へのアクセスが全ての人に平等に開かれていることです。そうしなければ、人は適切な選択ができません。
 この大前提を守らなければ社会の分断を招き、気候変動対策の活動は間違いなく失敗するはずです。 

10. どうしてこのようなことを書き連ねているのか

 さてここまで書いていくと、突飛だし話が飛躍してるし非現実的、と思われているかも知れません。

 これは参考資料の理解が不足していることと、それらを整理して伝える技術が乏しい私の問題だと思います。
 しかし書いたことは専門家の研究を下敷きにしているので、個人的な夢想で書いたものではない、とだけは理解してほしいところです。

 空想のようなことを書こうと思った第一の理由は、強迫観念のようなものです。そして第二の理由は楽しそうだと思ったためです。

 強迫観念とは、このままたいしたことをしなければ気候変動が進み、自分の子供世代やそれ以降の世代は、物理的な意味で生存が困難になる、と認識したからです。加えて彼ら後の世代から、このような過酷な世界を利己的な先代の所業で押し付けられたと断罪されるだろうという恐怖です。

 楽しそうというのは、気候変動対策について前向きなことが実際にできると本気で思うからです。思考実験はその一つですし、その先には気候変動問題の根本的な解決が待っているはずです。これは希望を持っているということです。

 本文のアイディアそのものに、オリジナリティはほとんどありません。色々な本の寄せ集めだからです。

 この意味することは、本文で述べたことは専門家の知見がベースになっているので、実現可能性がそれなりに高いということです。

11. 今後どうしたいか

 本文ではざっくりしたことしか書けていません。なぜなら専門性のない一人では詳細に詰めることが不可能だからです。

 一方で本来さまざまな人が思考実験に参加するほうが、実現可能性が高まると思っています。

 この思考実験の個人的なイメージは次のとおりです。

 それなりに真面目に取り組むと同時に、そこには遊び心があった方が良いと思っています。ちょっと冷めているというか、距離を置いた姿勢のほうが、冷静さや自由な発想を妨げないと思うからです。

 逆に深刻になったり思い詰めてやるのは避けたいです。むやみに焦ると失敗します。思い詰めると極端な話や思想に傾いてしまうと思います。

 また自己顕示欲承認欲求に基づいた行動になっていないかも、気をつけたいところです。

 一人のカリスマや教祖のような存在は不要どころか害悪だろうと思います。気候変動問題への根本的な解決は、民主主義的なプロセスが必要だからです。

 そういったイメージのもと、今後は思考実験を実現するための、具体的な構成要素について考えていきたいと思っています。そしてこちらで共有させていただければと思っています。

 興味を持っていただきありがとうございました。
 また、長文かつ駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

おわり

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