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入社早々からアプリ開発や技術検証で成果を出す入社2年目エンジニア

プロフィール

藤井 源(ふじい げん) 
本社 DX企画部
大学では情報工学科で暗号理論を専攻、2023年新卒でジェイアール東海情報システム株式会社に入社。1年目からDX企画部に所属し、鉄道関連設備の保守業務の効率化を目的としたiOSアプリ開発など、新しいデジタル技術の実用化検証を担当。2年目は主に鉄道事業のDX化に向け生成AIやIoT機器の技術検証を担う

今回は、2022年に新設したDX企画部で活躍する新卒2年目でエンジニアの藤井さんに、大学での経験やDX企画部の配属後に経験した仕事、仕事のやりがいなどを聞きました。


社会貢献性の高さ、成果が人の目に触れやすいことにやりがいを感じて就職を希望

Q:学生時代はどんなことに取り組んでいましたか?

大学時代は、情報系の学科に所属していました。離散数学の基礎理論から効率的なアルゴリズム、プログラミングなどの実装方法を主に学んでいました。フーリエ変換等の技術を駆使してPythonで音声解析を行ったり、カメラを用いた画像処理技術でジャンケンの勝ち負けを判定したり、データ解析専用言語であるRを使った膨大なデータセットの分析手法などを学びました。現在所属しているDX企画部ではこれらの技術を応用する機会が非常に多く、大学時代に学んだことが今の業務に役立っています。

Q:ジェイアール東海情報システムに入社した理由を教えてください。

大学時代に学んだ情報系の知識を生かすことができ、社会に貢献できることや成果が目に見えて分かりやすい職種に就きたいと考えていました。大学3年生の時にジェイアール東海情報システム(以下、JTIS)のインターンシップに参加し、社会インフラである鉄道事業を支えるテクノロジー企業であることや当社のエンジニアに求められる上流工程(※)の仕事に興味を持ちました。そこからJTISについて調べていくうちに、仕事内容、福利厚生、先輩社員の雰囲気などが自分と合っていると感じて志望しました。

JTISは現在の日本で欠かすことのできない新幹線のシステムを担当していることから、新幹線の安定輸送を支えることで社会に貢献でき、成果も人の目に留まりやすいと考えました。

(※)上流工程
 顧客要望を分析し、システムへと落とし込むためのシステム開発工程の初期段階。ICT技術と顧客ニーズを融合しプロジェクトを成功に導く要となる。(当社の具体的な業務領域についてはこちら


工学部出身の藤井が、自身の経験が生かせると感じたDX企画部の仕事とは

Q:何がきっかけでDX企画部に配属になったのでしょうか?

JTISには主に名古屋に2か所、東京に2か所の計4つオフィスがあります。新入社員研修が3ヶ月間あるのですが、その間にすべての部署を見学したり、各部署の仕事について先輩に紹介していただく機会がありました。そのなかで、最新技術にたくさん触れられることや学生時代に学んだ技術を生かしやすいことに魅力を感じてDX企画部への配属を自ら希望しました。

希望が通って配属された後は、新技術を自らキャッチアップし、学生時代に経験のなかった新しい分野に積極的に挑戦しています。成長を実感できる機会が多く、非常に充実した毎日を送っています。

Q:DX企画部ではこれまでどのような仕事を担当してきたのでしょうか?

DX企画部のミッションは主に2つあります。一つは、JR東海やグループ会社の事業に関わるDX推進を技術面から支援すること、2つ目は親会社やグループ会社にとどまらずグループ外にも提供できる新しいデジタル事業を創出することです。これを目的に2022年に新設されました。

1年目は上記のDX化を見据え、社内クラウド利用基盤の整備を任されました。JTISは主にAWS、Google Cloud、Azureの3種類のクラウドを扱っていますが、そのAWSのアカウント発行やセキュリティ整備、アップデート対応など担当しました。

また最新技術を自社の開発案件に応用するための取り組みとして、iOSアプリの開発にも取り組みました。このiOSアプリはiPhoneの加速度等のセンサーを用いて加速度等の値を取得するもので、車両や線路の点検をサポートする機能を顧客提案する目的で構築しました。iOS開発用のプログラミング言語の習得や環境構築から行い、生成AIでコーディングやiOSアプリ用UIの作成にも挑戦しました。このアプリは、鉄道関連設備の保守業務の効率化のために利用したいという打診をいただいています。

2年目は、オフィスが名古屋から東京のWeWork渋谷スクランブルスクエアに変わりました。外資系の大手テック企業とも共創しながら、生成AIを活用した案内サービスの技術開発を行っています。他にも社内や新入社員研修の講師としてRaspberry Pi(ラズベリーパイ)や機械学習などIoTの基礎について教えたり、セミナーやワークショップに参加して最新技術のキャッチアップを行ったりもしています。

1年目に開発したiPhoneアプリ

入社2年目から会社の顔として新規プロジェクトに参画

Q:これまで担当した案件のなかで特に自分の成長に繋がった案件は何ですか?

先ほどお伝えした、生成AIを使った案内サービスの技術開発が最も大変であり、自身の成長につながっていると感じています。

2024年の3月ごろ、親会社であるJR東海から「生成AIを活用して旅客案内を行いたい」という要望がありました。当初、具体的なサービス内容は定まっておらず、アイデア検討から始めることになりました。

JR東海、JTIS、外資系の大手テック企業の3社から計10人の担当者が集まり、まずはビジネスモデルの課題や目的を可視化するリーンキャンバスというフレームワークを用いて、ターゲット設定や競合との差別化など新サービスが提供する価値について検討しました。

検討の末、公式LINEをプラットフォームに採用し、観光等で名古屋に訪れたお客様が食べ物やお土産に関する漠然とした質問や要望をテキストで入力すると、好みに合った飲食店やお土産店を紹介するというサービスのパイロット版を作成しました。パイロット版を作成する上では、主にクラウドのアーキテクチャ、UI・UXのすり合わせ、精度向上のためのデータの持たせ方などの検討を担当しました。

その後、現在は、同期エンジニアの纐纈さん(インタビュー記事はこちら)と協力して検索精度を向上させるなどの改良を行い、サービスを最終の形にできるように技術開発を進めています。

Q:藤井さんが担当したことやそのなかで工夫したことを教えてください。

この案件ではJTIS側の主担当を任されました。先輩や上司の助言を聞きながらJTIS側の意見を取りまとめ、アイデア検討とアプリケーション開発を主導しました。

アイデア検討では、エンジニアの視点からシステムを構築する上での注意点を割り出したほか、ユーザー視点でもどのようなサービスが若者に刺さるかを積極的に提案しました。時には3社で思いが食い違って結論が出ないこともありましたが、個別にメールやZoomなどでお話を伺い、結果として3社ともに納得したサービスを設計することができ安堵しました。

開発フェーズで特に注力したのは回答精度の向上です。纐纈さんと2人で協力会社が作成したサンプルコードを元に生成AIの回答精度を向上させるための検証を行いました。新規レコメンドアルゴリズムの考案と実装やシステムプロンプト(生成AIに前提知識を入れておく技術)の作成です。システムプロンプトは様々な書き方があるため、試行錯誤を行いながら実装しました。


自ら学習、挑戦する人にとっては最高の環境

Q:DX企画部の仕事のやりがいと難しさを教えてください

やりがいは、やはりどこよりも最新技術に触れやすい点だと思います。今回お話した生成AIの技術やクラウドなどは、他の会社と比較しても圧倒的に勉強しやすい環境です。何かやりたいことがあればすぐに検証可能なクラウド環境が用意されていたり、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)やセンサー類、検証用iPhoneなどの設備が整っています。新しいことを始めるハードルがとても低い環境です。

情報系の会社のなかには、システム開発の上流工程しか担当できなかったり、逆にコーディング業務しかできないという会社も多いと思います。DX企画部では上流から下流まで実際の業務を自分で担当することができます。

一方、難しさとしては常に新しいことづくしなので、骨が折れることが多いです。今回のnoteの執筆もなかなかない体験なので楽しさ半分、難しさ半分でした(笑)。

Q:最後に、DX企画部で働くことを希望する学生にメッセージをお願いします。

学習意欲が高い人や、積極的に自ら最新技術について情報収集する人、チャレンジ精神が旺盛な方はぜひDX企画部に入ることをおすすめします。頼りになる先輩もたくさんいるため、困ったことがあってもすぐにサポートしてくれます。ぜひDX企画部で一緒に働きましょう!


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