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プレジールを蛍光ペンに改造して、筆箱の秩序を保つ


シンプル黒軸な蛍光ペンを求めて

私は一応、ゆるめではありますが「黒文具」派閥をやっております。世は大ニュアンスカラー時代、新発売情報には柔らかく明るい色がひしめく中、ダークトーンの生き残りを探して売り場を徘徊する悲しきニンゲンの一人です。

そこに訪れた10年ぶりの蛍光ペンの新調の機会。世は大マイルドライナー時代、淡い色に似合うのは当然白軸であり、黒軸の蛍光ペンは古株の蛍コート、プロパス2、プロパスウィンドウ(一部の色)と限られている上、これらはおしなべて軸に印刷された情報量が多く、単刀直入に言えば……ダサい!

日本語でまとめられた蛍光ペン情報としては最たるデータベースであろう蛍光ペン研究ユニットさんの記事を手がかりに海外製品まで手を広げた結果、雰囲気としてはかなりイケているスタビロのナビゲーターにはたどり着くものの、これを「黒文具」と呼べるものではなく……

……直リプに至るまでの苦悩。

何か策が無いかと「好きなインクを詰めるペン」の方向に舵を切り、ようやく発見したのが改造プレジールのトピックでした。

※以降は文房具の改造のトピックになりますので、実際に試す場合は自己責任にてお願い致します。

手法1:首軸をプレピーと交換する

プレジール改造の手法は2つあります。

1つが「プレジールとラインマーカーのプレピーを1本ずつ買ってきて、スクリューねじで取り外せる首軸を交換する」方法です。これは手軽で不安要素のほぼない「カスタム」の領域で、過去には文具王さんが紹介されていたこともあってか、広く知られているように見えます。

しかし、このカスタムには「首軸の色だけビビッドな色になってしまう」という欠点があります。プレジールが鮮やかな軸色ならば似合うケースもあると思いますが、ブラックやシルバー軸とはチグハグ感がありました。

手法2:万年筆ニブを引っこ抜いて、プレピーの替芯を差す

もう1つが「プレジールの万年筆ニブを抜き、プレピーの交換用替芯を差す」方法です。これについては以下の記事で詳細を知りました。

この記事の理論が合っているのであれば、サインペンへの改造だけではなく蛍光ペンもいけるはずです。ということで実際にやってみました。

(上)プレジール 2019カラー #1 ブラックミスト【数量限定】 PGB-1500
(右下)プレピー CSCQ-150専用 替チップ 2本入 STS-100パック
(左下)ソフトペン CSCQ-150 専用カートリッジインク #30 蛍光イエロー SPK-150Nパック

プレジールは金属らしい見た目のものがほとんどなのですが、幸い5年前の限定カラーであるブラックミストがまだAmazon公式に残っていました。文句の付け所のないマットブラックでおすすめです。気になる方は今すぐ買いましょう。

若干の背徳感

万年筆ニブを手で持ち、軽くねじりながら上へ引っ張ると簡単に抜けます。むしろこんな装着感でインク漏れの話を聞かないのか……と驚きました。安価な製品ですがプラチナの技術力をビシバシと感じます。

ここに蛍光ラインマーカーの替芯を差し込み、インクカートリッジを装着。30分ほどでインクが浸透し筆記できるようになりました。

蛍光ペンは黄色一択

直インク式なのでもっとインクフローがダバダバになるだろうと思っていたのですが、そんなことはなくちょうどいい具合です。ペン先の耐久性や、スリップシール機構が搭載されているとはいえどこまで乾燥に耐えられるかについては今後の経過を見ていく必要がありますが、今のところ特筆する不満はありません。

「高級蛍光ペン」の誕生

余談ですが、昨年末にゼブラから「高級蛍光ペン」なる製品が誕生していました。

白軸なので私のリサーチの対象外にあったのですが、繰り出し式なので使い勝手は圧倒的にこちらのほうが良いだろうと思います。

プレジール改造について書かれた解説記事は公開日が5〜10年前のものが多く、Xのパブサでもここ数年の改造報告もまばらだったため、改造は一昔前のテクニックなのかなという印象が先んじてありましたが、ゼブラはまさにそこに新製品を投入してきたのかもしれません。マイルドライナーも既に目新しいものではなくなってきたので、次はこの領域が開拓されるのでしょうか?

……いや、その前に!プラスチック黒軸の蛍光ペンにはもうちょっとかっこよさを追求する余力があると思いますけど?!
文具メーカーの皆さん、いかがでしょうか……。

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