洗顔のヒミツ(2)朝目が覚めたら


みなさん、こんにちは。
皮膚臨床技術研究会シニアフェロー・牛田専一郎です。

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前回は『洗顔の秘密』と題して、「洗顔後には何もつけないで寝よう」と
いうお話をさせていただきました
 

いささか刺激的すぎる内容だったかもしれませんね。
一体どれだけの方に信じていただけたか、ちょっぴり心配しています。
でも、勇気を出して実践していただければ、必ずやその効果を実感してい
ただけるはず・・・と確信しています。


というわけで、今回も懲りずに刺激的にいこうと思います。

洗顔の続き、目覚めた後のケアについてお話します!

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  洗顔の秘密(2) 朝、目が覚めたら・・・


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▼いかがでした? 白木さん

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「いやー、びっくりしました。スベスベなんですよ~」

先週の話を聞いて、『今晩から何もつけないで寝ます!』と興奮気味に言
っていた白木さん。
今朝の肌の調子を聞いてみると、どうやら好調のようです。

「洗顔した直後は、やっぱり肌が突っ張るような感じがしたけど、
牛田さんに言われたとおりに、そのままでエイ!っと寝てみたんです。
勇気が要りましたけどねぇ。
で、今朝起きてびっくり。肌がしっとりしていたんです。
化粧水をつけて寝たときとは違う感じ・・・無駄な脂分がないというか、
サラっとした自然な手触りになっていました」

でしょ?


前号を読んでみたけれど、やっぱり習慣には逆らえず、化粧水をつけて寝て
しまった・・・というみなさん。
白木さんの体験談は正真正銘のホントなのです。
だから今夜こそはぜひ! 試してみてくださいね。


そして、翌朝目が覚めたら、さらに試してみてほしいことがあるのです。

▼朝起きても、「なにもつけない」!?

目が覚めたたら、顔を洗う前に、肌に触れてみてください。
ベタベタしていなかったら、水だけで顔を洗いましょう。
石けんは使わないでください。
せっかく再生した皮脂膜を、再び落としてしまうことになるからです。


ベタつきが気になるときはぬるま湯で洗いましょう。石けんは一次刺激性物質ですので肌にトラブルが出やすい人は使わないようにしてください。

そして、ここからがさらに重要です。

洗顔をしたら、ファンデーションを肌に直接塗ってほしいのです。

えっ、化粧水は? 乳液は? 下地は?
という声があちこちから聞こえてきそうですね。

隣にいる白木さんも、「信じられない」という顔をしています。

「そんなことしたら肌がボロボロになっちゃいますよ~!」
 

▼あなたも見直しが必要!? 朝のお手入れ


洗顔→化粧水→乳液→UV系の下地→ファンデーション。
 

これが一般的に行われている、朝のお手入れの手順だと思います。
ひとつでも欠かすことはできない・・・そう信じている方は多くいらっしゃ
ることでしょう。

UV対策下地の原料の大半は、紫外線の散乱剤。
ファンデーションの原料の大半も、紫外線の散乱剤。
 

つまり、下地とファンデーションの成分はほぼ同じなのです。
肌のうえに、同じものを二重に、しかもしっかりとつけてしまったら?


想像してみてください。
肌にとってよい状態とはいえないのは明らかですよね。


さらに、乳液や下地などの脂分を多く含むものには、コワ~イ落とし穴が
あるのです・・・


▼「乳液をつければ潤う」の落とし穴

「下地とファンデーションの重ね付けはお肌に優しくない・・・ってことは
よ~く分かりました。
でも、化粧水も乳液もつけなかったら、カサカサになっちゃうじゃない
ですか!」

白木さん、目が三角になってます。

人間の肌には自ら潤いを生み出す力がある。先週、そんなお話をしましたよね。
洗顔後に何もつけないで寝れば、寝ている間に皮脂膜が再生しますから、
目覚めたときには、肌は十分に潤っているはずなのです。


それでも、今のような季節の変わり目には、いつもより潤いが元に戻るの
に多少時間がかかることがあるかもしれません。
そんな時は、化粧水などの湿潤剤を薄くつけてください。
あとは放っておくだけで、肌は自然に水分を取り戻していくはずです。

「湿潤剤を薄く・・・。ボッテリとつけると、どうなってしまうんですか?」

乳液をたっぷりつけると、その直後はとても潤った感じがしますよね。
でも、それはそのときだけ。見せ掛けの潤いなんです。


乳液やクリームなどの、いわゆる「脂モノ」は、界面活性剤を乳化して作
られています。なんと、洗剤と同じ成分なのです。


界面活性剤には、脱脂力があります。
一見潤っているように見えるのは、肌の上に乗っている湿潤剤。
実は、その下にある素肌は、水分をどんどん湿潤剤に吸われているんです。


湿潤剤をつければつけるほど、肌の水分保持能力はどんどん衰退していく。
皮脂分泌する能力が妨げられて、肌はどんどん乾いていくのです。
恐るべき悪循環と言わざるを得ません。

「私も含め、多くの女性は『肌は守ってあげなくちゃいけないもの』と思
い込んでいるんですよ。でも、過保護はかえって毒なんですね。
もっと自分の肌のこと、信じてあげてもいいのかもしれません」

白木さん、いいことを言います。
そうです、みなさん。
あなたが思うよりも、あなたの肌は強いのです。


そして、あなたが良かれと思って励んでいるケアは、結果的に肌を苛める
ことになってしまっているかもしれないのです。


肌にとって本当に良いこととは何か?

それを知る一番の近道は、皮膚生理について正しい知識を得ることです。
これを読んで下さっているみなさんには、
その近道を知って欲しいから・・・