第五回オフ会レポート 「図で考える、立ち返る場所」
今回は2018年7月25日に開催された、第五回櫻田サロンオフ会のレポートをお届けします。今回は「図解」をテーマにしたワークショップが行なわれました。
7月の櫻田サロンは「書いて覚える欧文書体」を使ったゲリラオフ会や、今読んでくださっている櫻田サロン公式noteのリリース、メンバーが80名を超える(8月頭に増員され、総勢90名になりました!)など、新たな動きが多い月となりました。
この第五回オフ会当日は早起きできた上に、渋谷駅でジョジョの看板を見つけてゴキゲンの櫻田さん。いつも通り和やかな雰囲気でオフ会が始まります。
前半はサッカーのW杯を題材に、フォントやイラストの構造に着眼したトピック。後半はメインテーマである「図で考える、立ち返る場所」のワークショップと、なかなかストロングスタイルな内容になりました。
創作意欲を掻き立てられたW杯
オフ会の少し前に閉幕したW杯ロシア大会。
試合内容はもちろん、櫻田さんはユニフォームや背番号に使われる数字のフォントなどから創作意欲を掻き立てられたそうです。
実際に使われているフォントを見ながら、「3の真ん中の線が短いのが良い」「ラインが入っているデザインがトレンドだった」など、とにかくニッチな視点のデザイン解説がありました。
普段は風景になりがちなフォントですが、偏愛たっぷりのフォント談義を聞いていると「うわー!こんなところからも気づきが生まれるのか!」と驚かされます。
櫻田さんからよく聞く「“気づき癖”はアイディアの引き出しになる」という言葉の通り、“気づき”がしっかり自分の一部になっているんだなあ…と感じる内容でした。
ちなみにサロンのFacebookグループにも、日常生活でピンときたデザインを投稿するコーナーがあるんですよ。メンバーと気づきを共有することで、見慣れた街が少し違った風景に見えてくるようになります。
フォント談義の後、話題はその「構造」に移ります。
前回のオフ会でも「レゴと積み木ができればデザインはできる」という内容のトピックがありましたが、フォントも同じように○△□で構成されているそうです。
デザインを掘り下げる機会ってなかなかないと思うのですが、実際に分解して見ると…確かに!と思う点がたくさん。完成形を目にすることが圧倒的に多い「デザイン」は感覚的なものと思いがちですが、こんな仕組みがあるものなんですね。
ここで、構造を意識しながらフォントを模写するミニワーク。私も描いてみました!
なんだか、それっぽく描けてニヤッとしてしまいます。できないのか、仕組みがわからないだけなのかって大きな違いですね。
冒頭のマトリョーシカのイラストも、同じ構造でできているそうですよ。
なんだかデザインがぐっと身近なものになりました。
「図で考える、立ち返る場所」
さて、これまで櫻田さんといえば『ビジュアルシンキング』という個人サイトを運営していましたが、ロゴからお手製の新サイト『JUN SAKURADA』がスタートしました。
(ドラッカー図解などの人気コンテンツも移行して、年内にはお引越し完了予定)
新サイトの作業をするうちに、櫻田さんは自身の肩書きである「インフォグラフィック・エディター」を大事にしようという気持ちが芽生えてきたといいます。
そして、これから新しいチャレンジをする時に “本当に自分がやる意味があるのか” 、立ち返る場所として「インフォグラフィック・エディター」を再定義されていました。
立ち返る場所があると、自分がやるべきこと・やらなくて良いことの線引きが明確にできるようになり、根無し草になりにくくなります。
このようにコアを設定して、伸縮させながらアップデートしていくとブレずに新しいことを選択できるようになるそうです。
櫻田さんはこの言語化した肩書き以外にも、いくつか図で立ち返る場所を持っているとのこと。ここでは櫻田さんが立ち返る図をいくつかご紹介します。
■コアコンピタンス(中核となる技術)の条件
新しいスキルが現れた時や、目移りしてしまう時にここに照らし合わせて立ち返る。
■ヒットの条件
インフォグラフィックは普遍的なものなので、時代性を何に合わせるか(動画、SNSなど)がヒットのポイント。
■アイディア、名乗り、コンテンツの作り方
名乗りの場合はビジュアル×シンキング、ドラッカー×図解、インフォグラフィック×エディターなど、枕詞に一つ掛け合わせることでニッチになり、ブランディングしやすくなる。
■方針を考える
企業でよく使われるが「ここに入っていないものはやらない」と判断できるので、個人でも持っておくと良い。
■手順を考える
方針をアクションプランに落とし込む。自分がどの段階にいるか確認できるため、慌てずに行動できる。
■立ち位置を考える
今、自分が何をするべきか判断しやすくなる。自分の段階でフェーズは変化するが、ポジションイメージを捉えることでアクションプランに落とし込みやすくなる。
自分が立ち返る図をつくる
櫻田さんが立ち返る図の例をもとに、実際に自分たちの図をつくるワークショップが行われます。
図解というと「誰かに伝える」ことが目的になりがちですが、今回の場合は「自分が見直したくなる」視点で作ることがポイントだそう。ネットや本の中での図解を受け手として見ることが多いので、この使い方は目から鱗でした。
各自で図を作った後は、他のメンバーがどんな立ち返る場所を作ったかシェアする時間。背景の異なる人たちがインフォグラフィックを共通点に集まっているので、アウトプットに現れる違いが毎回興味深いです。
2018年も残り半年足らず。このタイミングで自分と向き合うことで、残りの半年で取り組むべきものが見えてきたワークショップでした。
スタートから半年を迎え、ますます人気が高まる櫻田サロン。8月は通常のオフ会に加えて、前田デザイン室との合同オフ会も実施されました。
合同オフ会のレポートはこちら。あわせてせてどうぞ!
ここは、大人の学びの場。
櫻田サロンはインフォグラフィック・図解というフィルターを通して、自分や世界と客観的に向き合えるようになる場所です。
これぞ、まさに大人の学びの場。
なかなか枠の空きが出ないのも、サロン自体がメンバーの立ち返る場所になっているからなのかもしれません。
櫻田潤の「図解・インフォグラフィック」サロン
現在サロンは満員状態ですが、月末・月初に若干空きが出る場合があります。気になった方は是非チェックしてみてください!
お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com
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