【事業再構築補助金】採択されるための10のポイント
6月18日に、事業再構築補助金の第1回公募について、採択結果が公表されました。弊社も無事採択いただきまして、(自信を持って臨んでいただけに)ホッと胸を撫で下ろしているところです。
というわけで、事業再構築補助金に採択された弊社が(勝手に)考える、採択されるための10のポイント(抑えるべきコツとテクニック)について解説したいと思います。
※元は7つのポイントでしたが、ご依頼いただいた企業様の事業計画書レビューを踏まえ、抜けがちなポイントを3つ加えて、10のポイントとして更新しました。
※【免責事項】弊社は、事業再構築補助金の審査員ではなく、本記事の内容は”採択実績のある申請者視点”で書かれた内容であり、主観・私見を多分に含む内容となっておりますことをご理解ください。また、この通りに事業計画書を作成した場合に、採択されることを保証するものではありません。
なお弊社では、事業計画書作成に役立つテンプレートを公開(有料)しております。よろしければ、こちらもご活用ください。
【事業再構築補助金】事業計画書のテンプレート(採択実績有)
【事業再構築補助金】事業計画書作成に役立つ収益計画テンプレート
事業再構築補助金 第1回公募の採択結果
申請件数2万2231件のうち8016件を採択した。採択金額は予算総額の約5分の1に当たる約2200億円。(日刊工業新聞 2021/6/18)
とのことで、1件あたり平均約2,700万円の補助額ということになります。これは、中小企業にとっては非常に大きな額であり、スゴイことです・・・
採択率は下表の通りとなっています。大半の会社が通常枠で申請していると想定され、その採択率は約30%。事前の情報では、採択率は60%程度ではないかと言われていたので、想定よりも厳しい審査基準となっていると言えると思います。
また、採択された事業者の業種構成比は次の通りです。申請企業の業種構成比が分からないので正確なことは言えないですが、製造業、宿泊業、飲食業、サービス業の採択された割合が高いことを考えると、コロナにより受けた影響が大きいほど、採択には優位に働いていると捉えることができるかと思います。
採択されるためのポイント1
事業計画書は、ワード(文書)形式で、規定分量まで目一杯に記載する
事業計画書は、A4サイズであることとされていますが、スタイル(形式)として、ワード(文書)型、パワーポイント(プレゼン資料)型は、どちらでも申請可能です。ですが、迷わず、ワード(文書)型を選びましょう。(ワード(文書)型であれば、Microsoft Wordでも、Google Documentでも、他のツールでも問題ありません)
理由は、記載可能な文字量に差が出るからです。事業再構築補助金の予算は、国の税金から捻出されているので、審査員としては「日本経済の構造転換」に資する中小企業の意欲的な挑戦を選びたいわけです。そのためには、事業計画書というわずか10〜15ページの文書で、申請企業の事業再構築の取組み内容のみならず、企業としてのケイパビリティ(実行し、成果を出す組織的能力)も評価することが求められているはずです。
そう考えると、パワーポイント(プレゼン資料)型を選んだ場合、分かりやすいポンチ絵(図表)で概要理解は進みますが、背景情報や具体的な施策内容の記述が浅くなる可能性が高く、ワード(文書)型と比較した場合、記載できる文字総量は少なくなります。伝えられる情報量が少なくなるパワーポイント(プレゼン資料)型を選ぶ理由は、ほぼないと思います。
公募要領では、事業計画書の分量については、次のように触れられています。
A4サイズで計15ページ以内(補助金額1,500万円以下の場合は計10ページ以内)での作成にご協力ください。記載の分量で採否を判断するものではありません)。
「分量で採否を判断しない」とあるので、これは本当でしょう。とはいえ、事業計画書において記載を求められている内容(範囲)は広いです。しっかりと要求に応えようと思えば、どうやって15ページ丁度に収められるか、という点で悩むはずです。また、採択されるかどうかは、他の申請企業の事業計画書と比較されて決まるわけです。他社の事業計画書よりも品質が高いこと(明確にいうと、上位30%以内の品質の高さの事業計画書を作成すること)が必要になります。
事業計画書を書き終えて、1ページ〜2ページ余ったということであれば、その1ページ〜2ページを活用して、自社の事業計画を最大限アピールするために、どのパートを補強するのが良いか考え、内容をさらに充実させる努力をする必要があるでしょう。
ちなみに、弊社の場合、第1稿が17ページになってしまいました。そこで、フォントサイズを小さくして、余白を小さめに変更することで、ギリギリ15ページに収まるように調整しました。
ここから先は
¥ 2,000
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?