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『海に眠るダイヤモンド』を社労士受験生的に考えてみる⑤

すでに最終回を迎えたこのドラマですが、今回は最終話の前の展開を振り返り、社労士的な視点で考察してみたいと思います。


長崎の病院で診察を受けようとするリナの息子、誠。
この場面で、鉄平は誠に健康保険証が発行されていないことに気づきます。
端島では保険証が不要だったため、それまでこの事実は発覚しなかったのです。

端島の病院は企業立であり、企業が設立した健康保険組合によって運営されているようです。


一方で、リナの夫である新平はすでに亡くなっているため、リナと誠は新平の扶養から外れています。その結果、健康保険組合の組合員ではなく、国民健康保険に加入する必要があります。
ただし、リナと新平は入籍していないため、リナは「内縁の妻」(事実婚)に該当します。それでも、内縁の妻であっても一定の要件を満たせば健康保険上の被扶養者となることが可能です。もっとも、この時代の法律で同様の適用があったかは不明ですが。


さらに、話を複雑にしているのが誠の「出生届」が提出されていない点です。
出生届は、原則として生まれた日を含めて14日以内に提出する必要があります(参考リンクはこちら)。

もし14日を過ぎてしまった場合でも、届出が受理されないわけではありません。ただし、過料(罰金)を課される場合があります(詳細はこちら


そして、最も重要な点は、戸籍や住民票がなければ国民健康保険に加入できないことです。この事実が誠の将来にどのような影響を与えるのか。最終回に向けて波乱の展開が始まります。


このように、社労士的な視点で考えると、ドラマの中の状況が制度の問題点や当時の法制度の限界を浮き彫りにしているように感じられます。続きをぜひお楽しみに!
↑というフレーズをChat GPTが付け足しました。

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