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JSかっさで排出できる「瘀血/おけつ」とは?

はじめに。 私が「瘀血」に興味を持ったきっかけ

20代の若い頃、私は車にはねられました。
ひどいむち打ちと全身打撲で辛い状態が続き、大和鍼灸院のお世話になりました。
数回、鍼灸治療を受けて改善したものの、疲労がたまると痛みや様々な不定愁訴がよみがえり、寝込むことが多かったので、この鍼灸院が重症患者に行なう秘技「かっさ療法」を受けることに!

中国伝統かっさ療法は、背中の皮がむけているかと思うほどの耐え難い痛みでしたが、紫色の「瘀血」がたくさん出て、その日から辛い症状がピタリとなくなり、その効果に驚きました!

これをきっかけに私は、瘀血LABOの活動を1人で始めます。
体調の悪い人を見つけては、醤油皿でこすって瘀血を出しました。どこから瘀血を出すと何が治るのか、知りたくて。。
私は当時、小学校の養護教諭でしたが、休み時間になると、肩こり、頭痛に悩む先生方が「瘀血出して下さーい」と保健室に来るようになり、子どもたちも笑っていました。

その数年後、私は大和鍼灸院に嫁ぐことになり、鍼灸師となり、もう30年近く「瘀血」を出し続けています。笑

■これが私の仕事!かっさで排出した「瘀血」写真公開!

瘀血のひどかった方々 つらさは色に表れます

■「瘀血」とは?東洋医学的見解

「瘀血」という言葉はあまり知られていませんが、昭和以前の東洋医学の文献を読むと、漢方医たちが「瘀血」とは何か、熱く議論を交わし合い研究されてきたことがわかります。
「瘀血」とは、東洋医学では、以下のように広義に解釈されています。

「瘀血とは、生体の物質的側面を支える血の流通に障害(流速の低下、うっ滞、流通の途絶)を来した病態。血管外に漏出した血(脳内出血、腹腔出血、皮下出血など)も含まれる」 

「症例から学ぶ 和漢診療学」 医学書院


■つまり、西洋医学的に言い換えると「瘀血」とは?

瘀血の概念は「血の流通障害」と幅が広いので、下記のような血流の悪い状態はすべて「瘀血」といえます。

・動脈血がドロドロして粘性があり、巡りが悪い状態(高脂血症等)
・血管外への出血(脳内・腹腔出血、あざ)
・血管内での流通障害(塞栓、血栓、うっ血、微小血管循環障害等)

■JSかっさで排出できる「瘀血」とは?

「瘀血」の中でも、JSかっさでアプローチしている「瘀血」は、次の2つであると思います。
・毛細血管等の微小血管に停滞する血液(微小血栓)
・静脈血のうっ滞


微小血管の瘀血を取る方法は、かっさの他に、刺絡、吸玉(カッピング)があります。
それぞれに利点があり、私も取り入れていますが、
広範囲に、また細かい部分までの瘀血を排出する方法としては、かっさが一番有効であると思います。
また、静脈血のうっ滞を流す方法としても、板状の道具を使うかっさが最も適していると言えます。