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『最長片道切符の旅』を旅する day38-1 どうやって四国に渡るか、それが問題だ (1)

「『最長片道切符の旅』を旅する」は
宮脇俊三『最長片道切符の旅』(新潮文庫)を忠実にたどる記録です。

Day38 岡山 0549(宇野線)0641 宇野 0720[フェリー]0740 直島 0830[フェリー]0900 高松 0910(うずしお7)1016 徳島 1200(剣山5)1317 阿波池田 1425(南風11)1539 高知 1543(あしずり7)1650 窪川

今は無き 宇高連絡船 仁堀連絡船

さて、四国にどうやって渡ったもんだろうか、それが問題だ。

先生の時代(1978年)には、上図のように「宇高連絡船」(宇野ー高松)、「仁堀連絡船」(堀江ー仁方)の二本が本土と四国を繋いでいた。
そのため、この二本の航路を通ることで「最長片道ルート」は
四国を組み入れることができたのだ。

現在の路線図

現在では「瀬戸大橋」ができ二本の航路は廃止されたため、四国へ入る道は一本となり、「最長片道切符」は四国を通過することが出来なくなってしまったのだ。

しかし、私はなんとしてもこの二本の航路をたどって四国を回らねばならない。ただ、この二本の連絡船航路が廃止されたあと、宇野ー高松
堀江ー仁方を結ぶ航路は無くなってしまっているのだ。

しかたがないので、連絡船を乗り継いでいくしかないだろう。

宇高連絡船 宇野ー宮浦(直島)ー高松

調べたところ、宇野ー高松間は直島経由でいけることが分かった。

仁堀航路 松山ー呉

仁堀連絡船は難航した。堀江仁方を結ぶ航路はおろか近くをつなぐ航路が全くない。(島を繋ぐ橋が増えたので、連絡船が激減しているのだ)

仕方が無いので、最も近い松山観光港呉港を結ぶ航路で行くことにした。
まあ近くと言えば近くなので、これは仕方がないだろう。

さて、四国「最長片道切符の旅」に出掛けるぞ。
私は5月になるのを待っていたのだ。

JR四国 バースデイ切符

バースデイ切符とは「JR四国 全線 3日間 特急乗り放題」の夢のような切符なのだ。この切符なしでは四国「最長片道切符の旅」は出来なかっただろう。

さあ、これから特急に乗りまくるぞ。とは言え、切符は3日間有効だが
私の旅は2日間で終わってしまうのだよ。ああ、もったいない。

さて、「乗り鉄」お馴染みの「始発」であります。
岡山駅朝5時、誰もいない。

岡山駅、始発 誰もいない コンビニも見当たらない 私の朝食はどうなるのだ
宇野行き 始発
誰も乗っていないんだよ

この列車のあと、0601発の「マリンライナー高松行きがある。客はそちらに乗るのだろう。高松へは瀬戸大橋経由でわずか55分で到着する。

先生の時代(1970年代)はもっと大変だった。

岡山発6時07分の電車で宇野へ向かう。(岡山から)高松は590円である。
宇野着6時56分、高松行きの連絡船は7時15分出航である。
屋島の溶岩台地を左舷に見て、8時15分、高松に着岸する。

(新潮文庫)

なんと2時間もかかっている。先生が宇野に着く頃には、今ではもう高松に着いているのである。

あいにくの雨である
茶屋町でマリンライナーを待ち合わせる
ラ・マル・セトウチ なんじゃ、これ

宇野駅着。いきなり訳の分からんフランス語の看板がある。
La Malle de Bois」フランス語らしいが「木で出来た鞄』という意味があるという。調べてみたら、これだった。

瀬戸内芸術祭」関連のオサレ女性誌風コピーだな。
おっと、企画は北川フラムさんか。越後妻有(えちごつまり)「大地の芸術祭」のプロデューサーで、瀬戸内の監修もやっているのだ。
私はここのボランティアもやっていたのだよ。

La Malle Setouchi」は瀬戸芸の直島行きの船に接続する列車だったのだな。それでインバウンドYouが多いのか。

まだJR四国管内に入っていないので、ここまでは切符を買う。
なんと、先生の時代と同じ590円であった。そんなことがあるんだなあ。

宇野港にむかう

さて、宇野駅から雨の中、徒歩で宇野港に向かう。

あれが直島行きの桟橋かな

直島行きの乗り場が分からず雨の中、うろうろする。以前は駅から港まで一直線の跨線橋があったのだが、今は信号を渡って行かなくてはならない。
船着き場が多くてフェリー乗り場が分からない。ようやくたどり着く。

船内はゆったりしている 通勤客でいっぱいになった
雨の中、出航 直島まで20分300円

連絡船への跨線橋を新聞だけ持った人たちが歩いて行く。黒い皮鞄を提げた女子高校生も多い。旅行者らしい姿は見えない。これは通勤通学船なのだ。

(新潮文庫)

直島への船は通勤客ですぐいっぱいになった。工事関係の人も多い。
女子学生は一人も居なかった。

直島が近づいてきた
通勤客、工事関係者が降りる
直島 宮浦港 左奥にあるのが
草間彌生の「赤カボチャ」
直島 宮之浦港「瀬戸内芸術祭」会場 案内所
港を出た所にも作品

直島0740到着。港内は「瀬戸内芸術祭」の看板があふれている。
(次回は2025年に開催される)

港の待合室も作品のようだ
直島から高松へ行く高速船が入ってきた
Red Bird 早そうではないか
船内はビジネスクラスのよう

高松行き高速船、0830出航。 宇野からのフェリーエコノミー仕様で乗客は勤め人だったが、直島からの高速船ビジネス仕様で乗っているのはスーツを着たビジネスウーマン風乗客3人。船内アナウンスは四カ国語だった。

高松港に近づく キリンがいる
高松港着

(day38)の2に続く



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新さんjshin
応援、ありがとうございます。 いただいたチップは次の旅行の切符代にさせていただきます。 次は「ヨーロッパ」「北欧」「東欧」に行きたいなあ。