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傾きが違う
少しだけ右に傾いたピサの斜塔の写真を用意し、2枚に複製する。これを左右に並べて置いたらどのように見えるのかを想像するのは簡単だ。同じ写真を並べただけなのだから、同じだけ傾いたピサの斜塔が二つ見えるだけだ。
…と思うのが自然であるが、実際には二つのピサの斜塔の傾きは違って感じられる。この現象をleaning tower illusionと呼ぶ。日本語版Wikipediaの記事では斜塔錯視と誰かが訳したようだ。
錯視を引き起こす画像には、作るのが容易なものもあれば、難しいものもある。斜塔錯視は極めて容易な部類に含まれる。同じ写真を左右に並べれば終了である。
しかし、錯視の効果は写真の内容にも依存するので、2枚並べてはみたものの、傾きの印象がそれほど違っては感じられないこともある。
試しに斜塔錯視を作ってみた。素材として使ったのは私が撮影した写真。
「斜塔錯視」という名前は、同じ写真を2枚並べただけなのに傾きが違って感じられるという現象の名前であるので、写真に写っているものがピサの斜塔でなかったとしても「斜塔錯視」と呼んでかまわないはずだ。例えば、サッチャー錯視は、マーガレットサッチャーの顔写真を使っているかどうかに関わらず「サッチャー錯視」と呼ぶ。
Wikipediaの記事にある例とは違って、左に配置した写真の内容の方が大きく左に傾いて感じられるとしたら、斜塔錯視が生じたことになる。
果たしてこの三つの作例から斜塔錯視が感じられるであろうか?
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