用語解説【マイクロマウス】 vol.2~マイクロマウス競技~
こちらは、弊社のHPで良く読まれている
「マイクロマウスの用語解説」の続き、vol.2です。
▼もしvol.1をまだご覧になってない方は、こちらもご覧くださいね^^
このページを最後まで読んでいただければ、大会のルールや種別など「マイクロマウスの競技」について、ざっくり分かるようになるはずです。
大会などの貴重な古い写真も合間に挟んでみましたので、ぜひ最後までご覧ください^^
それでは、いきますよ!
1.主催はどこ?
マイクロマウス大会の主催者さんは、どこでしょうか?
こたえ:
「公益財団法人ニューテクノロジー振興財団」(略称:NTF)
という財団が運営されていらっしゃいます。
▼財団について詳しくはこちらの公式ページをご覧ください
財団の会長で筑波大学名誉教授の油田先生は、以前、弊社のホームページへマイクロマウスの記事を制作する際に連絡を取らせていただきました。
ご多忙であるにもかかわらず、写真提供についても快諾いただき、丁寧なメッセージを添えてご連絡いただいたことが大変印象に残っています。
「たいへん良いHPを作って公開して頂き、ありがとうございます。私自身忘れていた昔話も多く、思わず読みふけってしまいました。」
と記事公開時には心のこもったメールをくださり、沢山調べた甲斐があった・・・と感慨深く嬉しく思いました。感謝です。
2.変わらない基本コンセプトは「迷路情報は与えない」
競技ルールの細かな点は毎年微調整されてきましたが、驚くべきことに40年以上も「基本的なコンセプトは変わっていない」のです!
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自分自身でゴールを目指し、タイムを競う
迷路情報は与えない
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と、シンプルなルールですね!
ですので「昔のマウスを使って出場することもできるんだよ」と聞いたことがあります。
3.競技種別は3種類
ここからは、競技種別についてです!
大会では
【1】マイクロマウス競技
【2】クラシックマウス競技
【3】ロボトレース
の3つの競技が行われます。
平たくお伝えすると、、、
今、マウスと言えばこちらを差す、というのが⇒「マイクロマウス」。主に初心者が参加する昔からの大きいサイズが⇒「クラシック」です。
さらに、白い線をトレースしてタイムを競う⇒「ロボトレース」が同じ大会日に開催されている、ということです。
2018年から競技名などガラっと変わったのですが、
変更点はざっくりこの3つ!
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予選・クラス分けが無くなった
(地区大会で完走したマウスのみ、全日本大会の出場資格を得られる)「ロボトレース」という競技が追加された
時代に合わせた形で競技名をリネームした
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予選・クラス分けを無くして運営日を3日から2日に減らしたのは、多様な会場の選択や運営を柔軟にすることで『将来的に多くの観客を集めることができるように』との意向のようです。
クラシックのサイズ(1区画=18cm)から始まった競技だったけど、技術の進化で「ハーフサイズがスタンダードになった」、ということなのね!
4.競技ルールの基本をご紹介
4-1 マイクロマウス
4-2 マイクロマウス(大きさ)
4-3 迷路の色
4-4 迷路サイズ
4-5 迷路情報
4-6 持ち時間
4-7 その他規定
5.地区大会について
全国大会より先行して(7月~10月ごろ)地区大会が開催されます。
2018年度より全日本大会に出場できるのは、その年度の各地区大会の完走記録保持者となりました。
各地区大会は6つの支部で運営されています。(※2018/04時点)支部はその時々で新設されたり無くなったりするそうで、以前は北海道や中四国にも存在したそうですよ!
今現在はどうなのでしょうか?(もし間違っていましたら修正しますので、どなたかご連絡いただけると助かります🙏)
6.海外大会
ところで、マイクロマウス大会は海外でも開催されています。イギリス、アメリカ合衆国、シンガポール、大韓民国、台湾などです。
ですが海外でのルールは、日本と違って「スコア方式」なんだそうです!
日本はスタートからゴールまで一番速く走ったタイムを競いますが、海外ルールではマウスに触ると減点されたり、探索走行の時間も加味されたりと【トータルスコアで順位を決める】らしいのです。
そのため、日本ルールで優勝しても海外ルールで優勝できるとは限らない、と聞きました。
7.賞金と醍醐味 ~オープンな環境~
さて!vol.2のさいごのTOPICは、、、
あまり注目されない「賞金」について、あえて触れてみたいと思います!
ロボット競技には色々な種類がありますが優勝賞金もさまざまです。
その中でマイクロマウスでは、優勝者などに “研究奨励金” が支給されますが昔からそんなに “ 高くない ” そうなんですね。
そのため、賞金目当ての技術者は少なく
「「 自分が作ったロボットはすごいんだぞ 」」
と自慢できるところに一番の“醍醐味”があるそうです!
そして、技術はオープンに話されます。例えば参加者同士で、どのモータを使ってどんな仕組みで作ったのかを教え合うとのこと。
「昔から技術を見せあう伝統があったんだよ」、そう話を聞きました。
お互いにロボット技術を見せて説明し合うことで、新たな発見や技術の向上につながっているんですね^^
ちなみに、各競技ごとの賞金をご紹介。
でも、賞金の高いロボット競技が悪いわけでは決してなくってね。
例えばロボット相撲大会でも公開練習会や大会後の練習会を行っていたり、大会の中に相談コーナーを設けるとか、試合後にロボットを解体して見せるとか「選手同士、先生同士の交流」も積極的に行っているんだって!
どのロボット競技も、楽しんで互いに切磋琢磨しながら技術を磨いていくことができたら良いわね!
まとめ
さて、マイクロマウス解説のvol.2では【競技大会】に焦点をあててご紹介しましたが、いかがでしたか?
大会を、なんとなくでもイメージいただくことができれば嬉しいです。
私は以前(2018年)、弊社が支援していた高校生が出場される「ロボット相撲大会」を取材させていただいたことがあります。
(①~④は取材時の写真です。)
ですが、未だにマイクロマウス大会を観戦したことは無いんです。いつか一度は観戦してみたいなと思っております^^
長い記事をさいごまでお読みくださり、ありがとうございました!
次の記事は、vol.3~ マイクロマウスの歴史 ~ についてです。
公開しましたら、ぜひご覧ください!
※この記事は、2018年に執筆したものを加筆修正した記事になります。
▼もしvol.1をまだご覧になってない方は、こちらもご覧ください^^
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