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142. 背負い人 小林由依②


2017年8月16日
欅坂46 全国ツアー2017「真っ白なものは汚したくなる
愛知公演にて

平手欠席が発表される。

グループの歴史の中でも非常に大きな出来事だった。


①方程式との戦い「欅坂46=平手友梨奈」


2016年の1stシングル「サイレントマジョリティー」が世に出て以降、唯一無二の存在と言われセンター平手友梨奈の周りには熱狂的なファンが増えていった。

ファンはもちろん、メンバーからも一目置かれ「欅坂46」のコアであることは間違いなかった。

しかし、2017年に入り状況が変わり始める。
楽曲のシリアスさが増していくにつれて平手が崩れ始めた。

思ったパフォーマンスが今の状態ではできない。そう伝え
2017年8月16日の欅坂46 全国ツアー2017「真っ白なものは汚したくなる」の愛知公演を欠席することになる。

残った他のメンバーによって愛知公演1日目の16日は平手パートを空けてなんとか乗り切るが、2日目17日は代役センターを立てて行う方向になった。

しかしその決定を大多数のメンバーが受け入れられなかった。
センターの位置にいるのは平手以外考えられない。
パフォーマンス力、表現力が飛びぬけていて、皆がそれを認めていたからこその結論だったのかもしれない。

だがそれは裏返すとセンターにはなりたくないという気持ちを平手を盾にして逃げていた心情だったのかもしれない。

欅坂46=平手友梨奈

当時のファンにもはびこっていたこの方程式。
グループのステップアップのために、あまりにも固すぎるこの方程式をどう変えていくのか?

2020年の改名に至る最後まで欅坂46はこの問題に対峙することとなる。

②帰って来た今泉佑唯


2017年8月30日
欅坂46 全国ツアー2017「真っ白なものは汚したくなる」の千葉公演にて約4ヵ月休養していた今泉佑唯が活動再開する。

人一倍センターになりたいと願っていた今泉が戻ってきたことは、新たな欅坂46を示すためにも良いタイミングだったのかもしれない。
しかし休養期間中に初めてのツアーを経験し、平手欠席という壁にぶつかった他メンバーとの間には温度差があった。

多くのメンバーがセンターは平手しかいないと思うなか、新たな欅坂46の形を模索していたのは小林由依だった。

欅坂46は平手だけではない。
他のメンバーだって欅坂46の一員である。
だから他のメンバーだって前に出て輝いていいのである。
と恐らく小林は考えていたのであろう。

当時そういった考えは少数派で年上のメンバーばかりだったこともあり、小林は説得できるほど強く意見を言えなかった。
そして新たな形を現時点で作っていくことが出来るメンバーは今泉である。その思いが小林の中で強くあった。

2017年秋頃から今泉小林の「ゆいちゃんず」の関係性はどんどん強くなっていく。

続く・・・


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