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noteユーザーイベントの教科書(数人〜数十人規模編)

先日、note公式が開催した「noteユーザーのための、ユーザーイベントのススメ」に登壇させていただきました。

↓イベント概要

noteとイベントの組み合わせをテーマに、オンラインとオフラインの組み合わせの可能性やポイントについて議論するイベントを開催します。
noteの勉強会やオフ会を検討されている方だけでなく、身の回りにnote仲間を増やしたいと思っている方も、是非ご参加下さい。

ぼくは去年noteユーザーが集まるイベント「#非公式noteオフ会」を3度ほど主催させていただいてまして、それがnoteユーザーイベントとしては最初だったようで。

↓ちなみに1回目のレポート記事

記録を残していたこともあり、ありがたいことに徳力さんから登壇のお声がけを頂きました。


最初「ユーザーイベントを開きたい人のためのイベントを開く」と聞いたときは「人来るのかな…」と心配していたのですが、予想に反して40人以上の方が参加!(すごい)

2時間ほどでしたが、登壇した5人が代わる代わるほぼずっと喋っていて、それでも話すことが尽きないこと尽きないこと…!

ただ話題があちこちに飛んだので、イベントのやり方について、開催までの時系列に沿って書いたほうがこれからnoteユーザーイベントをやりたい方にとって良いんじゃないかと思いまして、筆をとった次第です。

ちなみに僕が書けるのは数人〜数十人規模のイベントについてです。それ以上の規模は300人以上を集客した「note酒場」を企画し、非公式noteオフ会の発起人でもあるうすいさんのほうが詳しいと思うので、彼にゆずります。

▼前提

イベントのやり方を読み始める前に、前提となる知識や考え方について書いておきます。

・前提1「noteはイベントと親和性の高いメディアである」

noteはイベントと非常に親和性が高いです。

というのも、noteと関係ないイベントを開いたこともあるのですが、その経験からすると「参加者にこれだけ発信者がいる」のはとても恵まれています。

なので例えば「こんなイベントやってみたい」という段階でつぶやいたりしても、ちゃんと反応をしてくれる可能性が高いわけです。

またnoteで発信をしている人は、自分のキャラクターを文章やコンテンツの乗せやすいため、どんな考え方の人がいるかとか、その人が来てくれそうかどうかが把握しやすい。

そして発信者が多いため、感想をSNS等でつぶやいてくれる人も多く、イベント自体の評判が溜まりやすいですし、広まりやすいです。

あとnoteはコンテンツに尖りが有ると、その尖りを拾ってくれる素地が整っている。

イベントってそういった尖りがあったほうがウケが良いですし、そのイベント告知をnoteですることで拾われて、広く知られる可能性も高まります。

そのためnoteはイベントと親和性が高いわけです。

ちなみに今回このnoteに書く内容は「クリエイター同士のイベント」を想定したやり方です。

例えばクリエイターとそのファンのイベント、ファン同士のイベントなどは想定していません。そういうのはやったことがなく…。ただそういった方でも参考になる部分は多少あるかとは思います。

・前提2「イベントは育てるものである」

イベントをやろうと考えている人って「1回目のイベントを大成功させるぞ!」と意気込んでしまいがちなのですが、何度かイベントをやってて思うのは「イベントは育てるもの」だということ。

つまり何度かイベントを開催していくことを前提に企画や進め方を考えるべきです。

というのも、例えばいきなり何十人も集まるイベントをやると、ほぼ間違いなく参加者の「純度」が落ちます。

数十人も「いきなり」集まるということは、何かしら広く刺さるコンテンツがそのイベントにあるということ。

しかしそういうコンテンツを求めてくる人って熱量が低くて、そのコンテンツを消費して満足して終わってしまいます。

「満足」ってもともとあったニーズを満たしているだけなので、期待値を超えていない状態なんですよね。だから熱狂しづらい。

ただ本来はそのコンテンツを消費した上で「感想を発信する」「人に熱量を伝える」ような人に参加してほしいわけです。

またそういった刺さるコンテンツで集客していくと、そのイベントと言うよりも何のコンテンツをそのイベントに組み込むかの勝負になってしまうため、継続性が薄くなります※。

「イベントは育てる」という考え方だと、まずは小さくても良いから最初のイベントで参加者の期待値を超えることで、評判を広めたりSNSに貯めることを意識するようになります。

するとイベント内容ではなくイベント自体の評判が広まり貯まるので、企画内容ではなくそのイベントを目的に人が集まりやすくなります。

しかも繰り返せば繰り返すほどそのイベントへの信頼が貯まり、人も来やすくなります。

↑こういった評判が溜まっていくわけですね。

またイベント参加者がどんなことをイベントに求めているかも主催者側がわかってくるので、イベント企画の精度も高まっていきます。

このように「イベントを育てる」感覚でいたほうが圧倒的に成功確率が高まるわけです。

ちなみに年に1度のペースで継続的にやるイベントであれば、コンテンツを準備する期間が十分にあるので、コンテンツで勝負していくスタイルもありだと思います。このnoteではどちらかというと2,3ヶ月に1回くらいのペースで開くようなイベントを想定しています。

・前提3「イベントはやりたいからやるものである」

例えば会社で、あるKPIを達成するために「イベントをやれ」と命令されてイベントを企画しなきゃいけなくなった…。

こういうパターンって結構あると思います。

しかしやらされてやるイベントは、成功しづらいです。

やらされることで主催者の熱量が低くなってしまいます。するとイベントの質が下がるため、参加者の期待を超えづらいです。

イベントは「やりたいからやる」べきものです。やりたいからこそ参加してくれた人の期待値を圧倒的に超え、自分も徹底的に楽しむ。

そうすることで熱量が渦のようになり、外に伝わっていき、次のイベントがうまくいきやすくなる。

そういった連鎖は、やはり中心である主催者の熱量次第になります。

そもそも自分すら楽しいと思えないイベントであれば、他人が楽しいと思わない可能性が高いです。

なのでイベントは楽しむためにやる、やりたいからやる、というスタンスでいきましょう。

もしイベントをやらされる羽目になったら、そのイベントに「自分がやってみたかったこと」を入れることで、やりたいイベントに変えてしまうと良いと思います。例えばケータリングを好きなお店に変える、とかそういう小さなことでも構いません。

・前提4「成功の定義」

やるからにはイベントを成功させるつもりでイベントを企画しますよね。

しかしそもそも成功の定義を明確にする人って少ないように思います。

成功の定義は人によっても開催される背景によってもまったく違うでしょう。個人で開く場合と会社として開く場合によっても大きく変わります。

今回は主に「個人で開く場合」を想定してこのnoteを書いています。

個人で開く場合は成功のハードルはめちゃくちゃ下げたほうが良いです。

というのも、イベント開くのってめちゃくちゃ大変なので、その上でハードルをあげてそれを超えられなかった時に挫折しやすいです。 

私は個人で開くイベントの場合は、下記の2つさえクリアしていれば成功だと思っています。

1:大赤字にならない(参加費程度の赤字まで)
2:自分以外の他人が1人でもいる

ね?めちゃくちゃハードル低いでしょ?笑

でもこれを成功とみなしてしまえば、物理的ダメージも少ないですし、イベントを開くストレスが圧倒的に軽減されます。それにこの2つは事前に対応策が打ちやすいため、かなり失敗しづらくできます。

個人はか弱い存在なのですから、ちょっとしたことでモチベーションは下がってしまいます。

イベントは「育てるもの」なので、むしろ個人のモチベーションを保ち、継続してイベントを開催していくことを志向した「成功の定義」をすべきでしょう。

ちなみにイベントを継続してやっていくべきかどうかの判断は

3:イベントの評判が人に伝わる
4:また次もやろうね、となる

で考えると良いです。それにこの3,4が達成できなくても1,2さえ達成できていればまた企画を変えて開催すれば良いので、ダメージは少ない。

それに1,2をクリアし続けていくことで、イベントを開くことに対して自信や知見がつくので、大成功しやすくもなります。

なので成功の定義はなるべく軽くしましょう。

補足ですが、企業でイベントを開催する場合はどうしても設定されたKPIを達成することが成功と定義されがちです。

その場合はイベント1発でいきなり達成するのではなく、複数回イベントを開いた後で達成する計画で上長と認識合わせをしておいたほうが良いでしょう。

なぜならイベントは育てていくものだから。何回か開催することで軌道修正し、KPIを達成できるイベントを生み出すようにするほうが健全ですし成功確率が上がります。

KPIを達成しようとするとどうしても何かしら歪みます。イベント終わった後にアンケートを強制的に取らせてしまったり、すごい広告臭を漂わせてしまったり、人数を呼びすぎて関係ない人が来てしまったり…。

すると来てくださった方の満足度は確実に下がります。それってKPIを達成しても企業ブランディング的にはマイナスですよね。

イベントを何度も開く前提となると、どうしてもコストについて言及されるので、コストは徹底的に下げ、複数回開いても予算がかからないような工夫はすべきです。

▼イベントを企画し、実験する

ここまででもう3000字を突破しています。しかしまだイベントを開くどころか、やっと企画段階の話です。……このnote長いな……。

さて、イベントを開く前に必ず「企画段階」があります。

この段階での考え方やすべきことをまとめました。

・「3人の顔が思い浮かぶ企画を考える」

「こういう切り口のイベントを開こう!」と思いついたとします。

その時に、「この人とこの人とこの人は絶対来てくれそう…!」と、具体的な3人の参加者の顔が頭に思い浮かべば、そのイベントはうまくいく可能性が高いです。

その企画が3人くらいに刺さらないと、そのイベントを育てていく種になる「熱狂」が生まれません。

あと頭に思い浮かぶ人=知り合いであるということも重要です。

というのも、その企画の「強度」を実際に検証することができるからです。

ここについては後でもう少し詳しく書きます。

・「企画をつぶやいてみる」

イベント企画を思いついたら、企画がどれくらいオモシロイと思っているのか試すために、Twitterやnoteで企画について書いてみましょう。

そこでいいね!やスキ!だったり、リプライが来たりしたらかなり筋が良いです。

思いついた企画をいきなりイベントとして世の中に出すのはコストやリスクが高すぎます。

なのでまずは企画の段階で検証しましょう。

・「思い浮かんだ3人と、直接連絡を取る」

さきほどの「3人の顔が浮かぶ企画を考える」で、知り合いであることが重要と書きました。

その理由としては、その企画について実際にその3人に連絡をとってどういう反応をするか検証することができるからです。

実際に「こういう企画考えてるんだけど、興味あるかな?」とフランクに聞いてみましょう。

ちなみにぼくが開いた「非公式noteオフ会」は、もともとnoteの下書きを見せ合う「noteフィードバックグループ」を前述のうすいさん達と組んでいたのですが、その中で「イベントをやりたい!」とうすいさんが言い始めたことにグループメンバーが賛同したことで実現しました。

そのフィードバックグループには10人前後いたのですが、半数以上が賛同していたので、この時点でうまくいく可能性がかなり高まっていたと思います。

・「小さく始める」(ただの飲み会で全然良い)

企画を思い浮かんだその人に連絡をして反応が良ければ、そのまま日程調整をしましょう。

そして実際のイベントを開く前の「プチイベント」を開きましょう。

それは飲み会とか会議室に呼んで座談会とか、もっというとオンライン会議とかそういうレベルで全然よくて、その反応が良かった3人と直接話し、イベントでやろうとしていることを小さくやってみたり、イベントでどんなことをやるかその3人とやり取りするんです。

そうすることでイベントがうまくいきそうかどうかをより詳細に検証していきます。

「note非公式オフ会」の場合、先程述べた「noteフィードバックグループ」内でオンラインでフィードバックし合う、みたいなことをやっていたので、それが自然とプチ「note非公式オフ会」になっていました。

・「共感者を共犯者にする」

「共犯者」は、一緒にイベントに登壇したcotreeの平山さんの言葉を拝借しました笑

実際にイベントに共感してくれた人と会って、イベントでどんなことをやるか話す流れで、その3人をイベント主催側に巻き込むほうがよいでしょう。

よくキングコングの西野さんが「クリエイターを増やせば、クリエイターは自分の作品を買ってくれるし宣伝してくれるので、どうやってクリエイターを増やすか考える」といった趣旨の発言をしているのですが、それに近い発想です。

つまりイベント主催側を増やすことで「最低限の参加者」を確保し、そのうえ「熱意を持って宣伝をしてくれるメンバー」を増やすことができるわけです。

・・・と、こういう書き方をすると「人を利用している」みたいですが、このnoteがユーザーイベントを開くにあたっての手法だけを切り出しているのでそう見えるだけで、実際は「こんなイベントやりたい……共感してくれる仲間を増やしたい……!」と思うのは自然に湧き上がる欲求です。なのでその欲求に対して素直になる、という話ですね。

そもそもイベントを実際にやろうとすると1人だけでまわすのは相当無理があります。イベントって本当に何が起こるかわからないので、不測の事態に備えて主催者のうち1人は完全に手を空けておくべきです。

なので仲間をつくっておくのは有る種「必然」なので、イベントを本格的に開催する前に仲間は必ず作っておきましょう。

・「参加者同士をつなぐ」

共犯者づくりをするときは当たり前ですが、参加者同士をしっかりつなぎましょう。

その人がどんな人なのかしっかり自己紹介する時間を設け、人となりがお互いわかるような会話をするようにします。

イベントの企画を面白いと思ってくれた人同士が最初から知り合いであるとは限りません。

自分はその3人を知っているので、その3人同士の相互理解を深めることをつい忘れてしまったりするので、あえて書きました。

・「場所代は徹底的に安く」

これはプチイベントのときもそうですし、実際にイベントを開くときも意識したほうが良いのは「場所代を安くする」ことです。

イベントの企画を検証するときのコストを下げることもありますし、イベントで最もお金がかかるのが場所代であるからです。

しかし工夫をすると場所代を安くする方法はいろいろあります。

自分が所属している or 知り合いの会社の会議室を借りる形が1番ハードルが低いかもしれません。

もちろん飲み屋さんで飲み放題コース……みたいなのも良いのですが、そうすると1人4,5000円とかかかったりしますし、下手に大衆居酒屋にすると話すときにうるさかったりして「相互理解」が深まらないことも有るので、静かに話せるようなところのほうが良いことが多いです。

最近はスペースマーケットで比較的安く場所を借りられるところもあるので、そういったサービスを利用するのも良いかもしれません。

ちなみに私は前職にいる時によくイベントを開催していたのですが、社員であれば会社のイベントスペースを無料で使えたので、イベントを継続的に開催できていました。

そういったイベントスペース(イベント規模によっては会議室レベルでもOK)があってそれが無料で使える会社があるだけでかなりのアドバンテージが有ると言えるでしょう。

▼イベントを開く

さて、企画の検証ができて、イベントを一緒にやってくれる仲間もでき、いよいよイベントを開く段階になりました。(ここまでで約6000字……長くてすいません……)

とはいえ、このままイベントを開いたらうまくいくかというとそうでもなかったりします。

また先程述べたようにイベントは続けていくので、続けることを念頭に置いてイベントを開く場合に気をつけるべきこともあります。

なのでそのあたりについて書いていきます。

・「企画に反応してくれた人の希望日を聞く」

これ、めちゃくちゃ地味ですけど超効果あります。

さきほど「企画をつぶやいてみる」で書いたように、SNSで企画内容をつぶやいた時に反応してくれた人が居たかと思います。

その人たちにダイレクトメッセージを送って「この企画やろうと思うんだけど、いつが良い?」と希望日を聞くのです。直接聞かれると、そのイベントが自分ごとになり、参加意欲が高まります。

できれば2,3候補を挙げて聞いたほうが聞かれたほうも選びやすいでしょう。

これはnoteユーザーイベント関係なく、イベントを開く際にはかなり有効な手法です。

・「告知は丁寧に、徹底的に」

イベント告知のやり方についてです。

まず企画が決まった時点で1回つぶやきます。

その時点で「企画に反応してくれた人の希望日を聞く」で数人程度の参加者が確定しているのが理想です。

数日後に「何人か参加者決まりましたー」という付加情報と一緒にもう1回告知。

すると「誰かしら参加するなら行こうかな…」となる人が出てきて、参加者が増えやすくなります。

そしてイベントが開かれる1週間ほど前に1回、2,3日前から当日まで毎日告知していきます。

イベントの参加者が増えるタイミングって「告知直後」と「開催直前」です。おそらく「企画自体に強く興味があって行く層」が前者で「行けたら行く層」が後者なのだと思います。

その後者はイベント開催した後に「え〜、もうあのイベントやっちゃったの!?行けたのに〜」的なことを言ってきたりします。

そういう人を取りこぼさないように、直前期には告知量を増やしたほうが得策です。

ちなみに参加人数をもっと増やしたい……という時は、巻き込んだ仲間にも手伝ってもらったり、参加が確定している人に手伝ってもらいましょう。

そうすると参加者の質を保ちつつも、イベントについての情報流通量が増えるので、人も増えやすくなります。

そういった企画に興味がある人のフォロワーや仲間に、潜在的なイベント参加者層が眠っている可能性が高いためです。

ちなみに参加者を管理するのは、今であれば「bosyu」がちょうどよいでしょう。

・「事前に参加者を共有する」

事前に誰がイベントに参加するかは分かる状態にしておくと良いです。

なぜなら誰が参加するかわかっていないと安心感よりも不安が勝ってしまいますし、当日に参加者が他の参加者がどんな人かを探る手間を省くことができるからです。

手間はなるべく省いてあげたほうが、よりイベントを楽しむ方向に参加者のエネルギーを向けることができます。

この観点で1番便利なサービスは、誰が参加するか明示されるFacebookのイベント機能なのですが、noteユーザーの場合Facebookを使っていない(noteアカウントの人格と切り離している)ことが多いため、TwitterのDMグループを作る形が1番早いです。

ときどき「参加することをあまり言わないでほしい」という人も中にはいますので、事前に紹介をしてよいかどうかについては全員に聞くと良いでしょう。参加フォームに1項目入れておくだけで大丈夫です。

ちなみにより事前の参加者理解を深めるために、ぼくの場合「参加者の簡単のプロフィールを連続でツイートする」ということをやってました。

・「つぶやくしかけを作る」

イベントの開催中や開催後に、イベントのことがnoteやTwitterでつぶやかれるようなしかけを用意しましょう。

私達がやったのは「ハッシュタグを用意する(これは必須)」「写真映えするコンテンツを用意する」あたりです。

ハッシュタグはなるべくつぶやきやすい、短いものにしたほうが良いです。

「写真映え」は、私達はnoteのロゴが入ったケーキを用意しました。他にも手間がかかったコンテンツが有ると写真に撮ってもらいやすいです。

・「つながるしかけを作る」

イベント中に隣の2,3人と自己紹介タイムを作ることを意識的にやっていました。

特に繋がりもなく参加した方って、自分以外全員知らない人の状況だとどんな人でも人見知りしてしまいます。

なのでその壁を取り払うように、あえて自己紹介タイムを作るのです。

とはいえ全員の前で…だとハードルも高いですし、時間もかかりすぎてしまいます。

なので隣の2,3人くらいにしておくとハードルもそこまで高くなく、また確実に知り合いを作ることができます。

イベント中に見知った人がいる状態=ホームがある状態は、格段に参加者の安心感が増します。

なのでそういったつながるしかけを必ず用意するようにしましょう。

▼2回目以降の注意点

前述の通り、イベントは育てるものです。なので2回目以降も開催していくわけですが、その際に注意すべき点をまとめました。

・「前回の参加者へ優先的に告知する」

2回目以降は、前回の参加者にイベントが企画されたら優先的に参加するようにしましょう。

特に優先的に案内せずにポロッとTwitterやnoteで告知してしまうと、前回の参加者で見逃してしまう人が出てきてしまい、そのイベントが人数制限いっぱいになって参加者募集を締め切ってしまったら、あとから前回の参加者が「え、楽しみにしてたのに…」とがっかりしてしまいます。

そのイベントの常連になる可能性が高い人を失望させてしまうのは得策では有りません。それに優先的に案内することで、ある程度「固い参加者」を作りやすくなります。

前回のイベントの時につくったTwitterのDMグループにまずは案内する…などすると非常にスムーズでしょう。

・「主催者側に新しいメンバーを入れる」

継続的にイベントを開催していくことを想定して、主催メンバーには新しい人を入れることを意識しましょう。

主催者が変わることで新しいアイデアや新しい潜在参加者層を広げることにつながりますし、発案した自分がいなくなってもイベントが続くようにする準備にもなります。

もちろんしばらくは自分がやっていく!と考えるのであれば自分がやり続けても良いのですが、イベントの規模を広げていったり長い期間続けるのであれば、自分が居なくても継続できるようにしておいて損はありません。

・「小さなチャレンジを入れる」

同じ規格をやりつづけているとどうしても「飽き」が来てしまいます。

なので企画の際に新しいチャレンジを入れると、毎回新鮮な気持ちでイベントに挑むことができます。

またイベント自体にも少し変化が加わるので、常連の参加者の方も楽しんでくれますし、そのチャレンジを応援してくれる新規の参加者層も広げることができます。

このようにじわじわとイベントを変化させて、イベントを広げていく形が理想だと思います。

非公式noteオフ会では、食べ物のチャレンジを毎回していました。また登壇する方を呼ぶことで、程よい緊張感を持ってイベントに臨むことができていました。

▼細かいテクニック

イベントをやるにあたって、主要ではないにしろ知っておくと便利だったり良いことを書いておきます。

・「物理的な安全は確保」

食べ物や飲み物を提供する場合は、安全には徹底的に気をつけましょう。

・料理をする前は石鹸で手を洗う
・お皿や食器もキレイなものを(ないし紙皿を使う)
・生肉を切った包丁は他の食材に使い回さない
etc...

当たり前のことですが、SNSによってイベントが気軽に開催できるようになったからこそ、このあたりには気をつけたいところです。

もちろんこのあたりの管理が負担になるのであれば、ピザやお寿司を頼んだり、コンビニの食べ物とかでもぜんぜんOKだと思います。

ただ夏場にやるときはやはり食中毒になる可能性があるので、ピザであれば交流会の直前に届くようにする等の工夫は必要でしょう。

あと避難経路も念のため確認しておきましょう。雑居ビルだと避難経路に物が置いてある可能性もあるので、そのあたりの確保をしておいたり、ドアが引き戸なのか押し戸なのかを確認するだけで、何かあったときの生存確率が格段に上がります。(火災の際に、引き戸なのに人が押し寄せてドアを押そうとしてしまい、非常口から出れずに…といった事件も過去あったそうです。)

・「メシ代は1人5〜600円、飲み物は400円〜500円で十分」

ご飯代や飲み物代をどれくらいにすべきかを迷う人もいると思います。

そして買いすぎてときには余ってしまったり…。

個人的に目安としてはご飯代は1人5〜600円、飲み物は400円〜500円、合計で1000円に収めるくらいが丁度よいと思います。

・「飲み物はソフトドリンク多目」

アルコールは1人1本計算で十分かと思います。というのも、お酒を全く飲まない人が多いからです。

逆に想定以上にソフトドリンクが出ます。人数の6分の1くらいの本数の2リットルペットボトルを用意しても良いかもしれません。

あとお茶系がよく出るのでお茶多めで、甘いジュース系は少なめの方がベターです。

▼参考図書

noteのイベントをやるにあたって参考になる本があるので紹介します。

ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング

このnoteの考え方である「イベントは育てるもの」というのは、この本から強く影響を受けています。

「3人の顔が思い浮かぶ企画」は、この本では「ファーストピン」という表現がされています。

この本が出る前からnoteのイベントは開催していたのですが小島さん主催のイベントには参加させていただいておりまして、このファーストピンの話はとても参考になりました。

実際やってみたらうまくいきましたし、この本はとても再現性が高いので一読の価値アリです。

ただnoteもAWSも、コミュニティ内にウェブ上で発信する人が多いという特徴があるためにうまくいった要素もあるかとは思いますので、どんな業界にでもすぐ横展開できるものでもないかもしれません。

ファンベース

広告業界では著名なさとなおさんが書いた「ファンベース」は、今までのようなプッシュ型の広告ではなくファンを大切にするコミュニケーションのほうが今後は求められる、そしてそれはどうやって実現していくかを書いた本です。

noteのイベントはまさにそのイベントのファンを増やしていくことに似ていますので、とても考え方が参考になるかと思います。

WE ARE LONELY,BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~

この本に出てくるキーワード「安心と安全」は、イベントをやっていく上で非常に重要な要素です。

メンタル面での安心・安全だけでなく、物理面での安心・安全も含めて考えていく上でとても参考になるかと思います。


noteユーザーイベントを開きたい人の参考になったら幸いです。

もっと多様性のあるnoteユーザーイベントが開かれてほしいなーと願っています。

なにかアドバイスがほしい!という方は、気がねなく僕のTwitterのDMをください。



だいたいスターバックスで、あえてホットティーを飲みながらnoteを書いているので、ホットティー1杯くらいのサポートを頂けたら、こんなにうれしいことはありません。