添乗雑記#1ニカラグア①
どこ?てなりますよね。ニカラグア。大丈夫、私もなりました。中米の南から3つ目。ホンジュラスとコスタリカの間です。(知らんもんと知らんもんで挟むな)まだ南北アメリカ大陸に足を踏み入れたこともない私なのに、1カ国目がニカラグアってマジどういうこと?中米ビギナーを迷いなくニカラグアに飛ばすあたり弊社のクレイジーさが今日も光っています。アサイナーさん、眩しいです。
ちょっと古い世界一周本や、センセーショナルなサムネで人を釣る旅動画なんかを見ると「世界一治安が悪い国」なんて煽り文句を付けられるニカラグアですが(その前提すら知らんかったが)、ここ最近はそこまで酷い治安ではないらしいです。ただ、1番栄えた都市の中心広場に近いホテルでも、夜の1人歩きはご遠慮頂きたいし、夜間はホテルの出入り口にガチガチの檻みたいな二重扉が閉められます。あと夜間に運転しているとき、赤信号で止まるよりも、ゆっくりで良いから進み続けるほうが強盗に遭わなくて逆に安全らしい。赤信号無視して事故る確率より、止まって強盗に遭う確率の方が高いっていうニカラグアンジョークです。まあツアーで行く範囲では怖いことはないよ、多分。
メキシコから飛行機で2時間50分。ニカラグアの首都マナグアに到着。税関のX線検査が超厳しい。19人中14人スーツケース開けられてました。こういうとき何故か私全く開けられないんよな。それにしてもみんな開けられすぎわろた。内心草生やしてたら、やけに長い……。なんか揉めてる。やめてやめてぇ……。どうやら次の国コスタリカで使うためにスーツケースに入れてたバードウォッチング用の双眼鏡が引っかかってるらしい。没収は避けたいよ!何がダメなの?持ち込み禁止だった?と係員に聞いても鼻で笑われるだけ。あ??やんのかステップ踏んじゃうぞ??めちゃめちゃ時間かけてチェックして書類にガリガリ記入して、その紙の写しと双眼鏡返してくれた。返すんかーい。なんだったんだ??
別の人はインスタント味噌汁の持ち込みで3ドル払わされとる。え、まじ?私もスーツケースの中に持ってるんですけど。あさげ。あさげはいいのか??こういう時英語だけ出来ても何にもわかんねえのな。スペイン語真剣に勉強しようかなと思った。(思っただけだった)
あまりに止められすぎて、しまいには英語ガイドが保安検査エリアまで迎えに来てくれたよ。本当は入っちゃだめだよ。
ニカラグアでは、英語が喋れて、自国の歴史や文化を語れるくらい教育を受けている人は正直稀です。教育水準が低いっていうわけではなく、そこまでお勉強出来る人は普通国外に出て、外貨を稼ぐ方に徹するから。辺境の国々に行くとこのパターンで、酔狂な高学歴がガイドしてくれることが多い。しかも団体にベタ付きで旅程を共にするガイド(スルーガイドと言います。反対に都市や観光地ごとに待ち合わせして案内してくれるのはスポットガイド)は、なかなか家に帰れずホテル滞在も多め。常識が異なる外国人に振り回されて、好きに家にも帰れない働き方なんて、日本人でも嫌だよね。そんな環境の中でも英語ガイドをしてくれる人間はとても熱心で良いんですが、なにぶん喋りすぎるのが玉に瑕で、自国の良いところ、問題点、未来の話まで区切りを付けずに語り倒してくる。こうなるとお客さんに訳すのが大変なんだわ。
ガイドにさっきの保安検査で双眼鏡チェックされたときに貰った紙の写しを見せて、「これなんて書いてあんの?なんであんな検査厳しかったの?」と聞いてみた。ガイド曰く、最近(ほんの3日前らしい)大統領がクーデター対策として、暗視スコープ付きの望遠鏡類を所持禁止にしたらしい。ちなみにドローンも3日前から全面的に国内持ち込み禁止にしたってよ。それで我々が持ち込むバードウォッチ用の双眼鏡を細かにチェックして、「これには暗視機能付いてません!」っていう書類を発行してくれてたんやと。
その場でそれを言ってよ!!!
ばんばんスーツケース開けられて双眼鏡を念入りチェックされて書類にガリガリ記入され始めたら怖いでしょうが!!!
しかし空港職員は英語を話さないのだ。でもこっちもスペイン語話せねえしな。それはすまんやで。
やっぱスペイン語勉強すっかーとなった中米1カ国目でございました。