保健室から vol.39 「噂を信じちゃいけないよ」
11月19日に配信しました。
ちょうど第5波と第6波の中間地点。
というのは、今だから言えることですね。
その時は「これでコロナも終わり!」というご説もあった。
そりゃ、終わってくれればいいけれど、
そう簡単にはいかんだろう、思っての配信でした。
保健室から vol.39
「噂を信じちゃいけないよ」
最近こういう話を聞きます。
○コロナウイルスが自滅し始めた。
ウイルスには変異を修復する酵素があります。しかし、その酵素もまた変異する。
変異のせいで修復能力を失った酵素を持つウイルスが自滅している。
○ウイルスが弱毒化している。
強毒性、つまり重症化するウイルスは生き残れない。
あまりに強毒性を持つと宿主(つまり人間)ごと死滅しかねない。
強毒性ウイルスはワクチンや薬で狙い撃ちされる。
だから、弱毒性のウイルスが生き延びて、そのうちに新型コロナ感染症は風邪化する。
○ワクチンが勝利した。
日本ではワクチン接種率が7割を超えた。
これにより集団免疫が獲得されパンデミックの恐れはなくなった。
なるほど、よい話です。
本当であれば。
どれも本当であるかもしれないし、???かもしれない。
少なくとも十分なエビデンスがある科学的根拠に基づいた説とは言えない。
人は耳に心地よいお話につい乗ってしまいます。
そりゃそうだ。厳しい現実より、明るい想像(妄想?)のほうが楽しいに決まっている。
楽観的な言説って強いんですよね。
でも、だからこそ要注意。
なにせ、最終的には人の生き死にに関わる問題です。
用心深いに越したことはない。
私はそう簡単に楽観論には与(くみ)しません。
他人様を信用できない体なのかもしれない。(どういう体なのだろう?)
人はうんとホットなお茶を飲んで「あちちっ」となっても、
のど元過ぎればすぐ忘れちゃうものです。
だからこそ
「そのお茶はまだ熱いよ。」
と警鐘を鳴らす人が必要。
「コロナ禍」というお茶は冷めるどころか、
まだまだ沸かしている祭中かもしれない。