「伊勢物語」東下り からの脱線話
現在、一年生の授業で伊勢物語をやってます。
第九段、いわゆる「東下り」の段。
授業しながら、ふと思うことがある。
「八橋」の風景をお皿の上に模した日本料理があったなあ。
「修行者」に「すぎょうざ」とルビが振ってあるけど、「酢餃子」ってうまいのかなあ?
「駿河」といえば静岡県。静岡県といえばうなぎ。おお、食べたい。
「鹿の子まだら」。バンビだな。昔のディズニー映画もよくできていたなあ。白雪姫なんて今見ても美人だぞ。
で、昔は、といっても十年前とか十五年前とか。
頭に去来したよしなしごとをそのまんま授業でも話していました。
「酢餃子ってうまいと思う?」なんて。
でも、いまではこういう余談、雑談は確実に減った。
なんでしょうね?
カリキュラムが詰まりすぎているのか、講ずるこちらに余裕がないのか?
もっとゆるゆるの授業をしていたはずなのになあ・・・。
うん、無駄話はいいぞ!
最近調べたところでは、ストレス解消法の一つに「おしゃべり」と「執筆活動」があるとか。
つまりは、ちらと思いついたことや頭に去来した有象無象の無駄話を、おしゃべりするが如くに書き綴れば、少なくとも、書いている私のストレス解消にはなるらしい。
お読みになる方のことは、なんにも考えずに、
いざ、おしゃべりを!
先ほど申しあげたように、伊勢物語第九段「東下り」には三河国の八橋(やつはし)というところが出てきます。
八橋にはかきつばたが美しく咲いている。
東下りの後半には都鳥(ユリカモメらしい)も登場する。
というお話です。
(それじゃわからん、という方は現代語訳をお読みください。いろいろと出版されています)
で、私の地元にとあるお料理屋さんがありまして、あるとき職場のみなさんと食事をした。
前菜が伊勢物語なんです。
お皿の上に木製の橋が置いてある。
鳥形の器も置いてある。
かきつばたの花があしらってある。
職場のみなさん、とは、私と同じ教科のみなさんです。つまり高校の国語の先生たち。
こういうとき、語りますねえ。先生って。
「おお、東下り」
「この橋はひとつだけ?まあ、このお皿の上に八本は置けんね」
「この鳥は都鳥ではないね、キジだな」
「日本料理は古典だよなあ」
このお店、おいしいんですよ。このころは年に一回、職場で行って、家族でもたまーに行ってたんですが、いまでは評判が評判を呼んで、予約が取れなくなっちゃった。
また、行きたいなあ。
家族で行ったときに出してもらった「ハモしゃぶ」、うまかった。
職場で行ったときの「峰岡豆腐」、絶品だった。
骨せんべいもよかったなあ。骨せんべいがあんなにうまいものとは知らなかった。
デザートが遊んでるんです。練り切りで作った「ケロロ軍曹」。
大人ばっかりの食事のデザートに、よく出したなあ。
また、行きたいなあ。
コロナ収束後のお楽しみです。
あれ?
伊勢物語はどこへ行った?
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