保健室から vol.46「百薬の長」
1月19日に配信しました。
全国の新規感染者数が4万人を超えた頃です。
保健室から vol.46
「百薬の長」
とうとう第6波。
欧米では感染のほとんどがデルタ株からオミクロン株に置き換わってきているそうです。
例えばニューヨークでは感染者の95%がオミクロン株。
ところが日本ではまだまだデルタ株が出ている。
現在はデルタとオミクロンが混在している。
ご存じのように、デルタ株は感染力が強く、その上毒性も強い。
あの第5波の大流行を引き起こした株です。
さて、オミクロン株はデルタ株ほど重症化しないと言われていますが、感染力が強い。
デルタ株の3~4倍の感染力を持つらしい。
しかも、「重症化しない」のではなく、「デルタ株と比べれば重症化しない」ということです。
高齢者や基礎疾患を持つ人には危険なことは間違いない。
「インフルエンザだって同じこと、新型コロナだけ怖がっても仕方ない」
という言説もあるが、そりゃ違う。
2年越しの手洗い、うがい、密回避でインフルエンザはほぼ抑えられています。
でも、新型コロナはこの2年間で6回目の流行。インフルエンザとは感染力が違いすぎる。
加えて、第6波では今まで罹りにくいとされてきた小学生や中学生にも患者が増えている。
例えば、小学生が罹患したらどうなるでしょう?
無症状や軽症なら入院はしない。では、宿泊所で療養?小学生がひとりで宿泊療養するわけがない。当然自宅で療養する。
その世話をする保護者は?仕事を休める?生活の中で万全な感染対策ができる?
おそらく家庭内感染を引き起こす可能性はひどく高いでしょう。
それに、オミクロン株がどんな特徴を持つのかは本当のところまだまだわからない。
人類が初めて経験するウイルスなんだから。
どうか、今まで以上の対策を。
そして誰が罹るかわからない、誰もが罹る可能性があるということを理解しましょう。
もしあなたが感染したら、私はあなたの全快を心から祈ります。
もし私が感染したら、びいるを差し入れてください。私には何よりの薬。
なんだか脳天気な終わり方ですが、
この時点で第6波がこんなに長く続くとは思っていなかった。
さて、ここ3年ほど中止されていたイベントやお祭りが、最近復活し始めました。
コロナ禍は終息にちかづいてきているという判断かな?
でもねえ、5月31日の新規感染者数は22000人超。
第5波の最大値が25000人ほど。
減ってきているとはいえ、第5波のまっただ中とほぼ同じです。
どういう判断をすればイベント開催のゴーサインが出せるんでしょう?
私にはわからない・・・