今日・明日のマーケット見通し(7/10)~コロナ・米中対立 vs テック株需要~
①ディスカッション
S「テック株はほんとにすごいね。NASDAQは昨日寄高後の高値から▲2%も下げたのに、お昼ぐらいから一気に戻して結局プラス圏まで浮上。S&P500やNYダウもテック系の上昇にけん引され下げ幅縮小。NASDAQが大きく崩れない限りは、株式市場の大幅下落は起こりにくそう」
NASDAQ日中チャート(7/9)
H「S&P500は下げて、今日も東京・ロンドンはじめは大きめに下げてたけど、また何時ものごとく米国時間に向けて戻す展開。結局もみ合いが続いておりトレンドが出ない以上は、こまめなポジション調整をした方が良い。金利も大きく下がって低下余地がなくなってきたから利食いたい」
U「金利は利下げした?と思うぐらい下げて、10年はレンジ下限まで来てしまったので利食って良いと思うけど、株はまだレンジ上方で金利に比べて高い位置にいる。日銀ETFや中国官製相場、米個人投資家のロビンフット等でのグロース株推しなんかで高値キープなのかもしれないけど、この株だけ高い違和感は解消されると見てるのでショートキープしたい」
S「S&Pショートで怖いのはテック系グロース株の連騰と中国株連騰で、この二つで世界株高基調が一段と加速したら、各国の株式相場は6月高値を次々に超えていきそう。ただ今日は中国株下落、テック系も週末リスクで高値更新の確率は低そうだから、少なくとも週明けまではショートキープしたいな。ポジション量は小だしね。金利は利食うとして為替は?」
H「ついに動いてきたね、久しぶりの106円台。だけど前回同様で106円を割るのはかなりハードルが高そう。ドル円ロングしても良いかな?と思ってる」
S「昨日今日と久しぶりにリスクオフでの円買いが再開したよね。これまではリスクオフのドル買いだったから。もし株が下げるなら円買い継続で、106円割れトライという展開もあるかもしれないけど、どう?」
H「今回、日本の豪雨被害が想像以上に甚大だから、損保系のレパトリ思惑はあったんだろうね。あとは、機関投資家のオプションやってる人たちは、コロナショック後あたりから3カ月満期で組んで、ちょうどガンマが消えてたところで、スルスルっと下に来たと見てる」
U「でもそれなら、引き続き円高のリスクがあるよね?」
H「それはそうなんだけど、この動きを見て改めてポジション作ってくるだろうし、今の日本の実需構造からしても、106円を割り込んでガンガン円高攻めをしようと思っているプレーヤーは少ないだろうから、徐々にガンマがたまっていく中でドル円は再び上がると見てる。目先目標107円ミドルで」
U「今のままだと、金利は利食って株ショートをアウトライトで持つことになるから、それならドル円ロングを追加してバランスを取るのはありだね」
②結論
・株は3160あたりの小ショート継続
・債券は米10年0.67%あたりの小ロングを利食い➡ごちそうさまでした
・為替は金利を利食うタイミングで、ドル円の小ロングを追加