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KXPA100増設に伴う50W変更申請

2アマの免許を取得するのと前後して、KX3に対応したリニアアンプKXPA100を入手しました。これに伴い、移動局の上限となる出力50Wの変更申請を行いました。


50W制限ファームへの更新

KXPA100の最大出力は100Wです。このままでは移動局として申請できません。ウェブの情報を漁ると、KX3をElecraft本社に送付して、KXPA100との組み合わせ時に50Wの制限を掛けるファームウェアに更新してもらう必要があるようです。購入時に5MHz帯と一緒に制限してもらうことも可能だったようですが、私のKX3はこの50W制限が掛かっていません。

是非もないのでElecraftのtech supportにメールで事情を伝えて、KXPA100との組み合わせ時に50Wに制限するファームに更新してもらうべくReturn Service Authorization (RSA) フォームに入力して送付し、RSAナンバーを発行してもらってから郵便局のEMSで発送しました。

ちなみにこのナンバー発行時に、発送時の細かい指示 (段ボール箱は二重にし、箱の見やすい場所にRSAナンバーを書くこと、修理目的の返送であることを税関向けの書類に明記すること、等) も伝えられました。

3月末に発送して翌週にElecraftの工場に配達完了。そこからデイトンハムベンションを挟んでおよそ2ヶ月後の6月上旬に対応完了の連絡があり、返送してもらうことになりました。ちなみに当初は返送方法にEMSを希望していましたが、ElecraftのsalesからDHLの方が安いよとのアドバイスをもらい、そのように変更しました。

余談ですが、この時にKXPACBLとKXIBC2 kitも注文しました。

後者はともなく、なぜ前者をKXPA100と同時に購入していなかったのか……

電子申請の準備

50W制限の証明書はKX3と同梱されて返送されてくるので、これが届いたらすぐ変更申請できるよう、電子申請Liteで申請書のzipを先に作成することにしました。

先日の開局申請時のzipを読み込ませれば、工事設計書などの内容は変更申請にそのまま流用できます。これに対して

  • 自局のコールサイン、局免の番号を追加

  • 出力を50Wに変更

  • 終段TrをKXPA100のものに変更

といった修正を加え、工事設計の添付書類として

  • KX3の送信系統図への追記 (KXPA100へ接続すること)

  • KXPA100の送信系統図

  • 50W制限の証明書 (この時点ではダミーファイル)

を追加/更新してzipを保存しました。あとはKX3が届くのを待つのみです。

KXPA100で50W制限?

KXPA100は届いたあとも開封せずに置いていたのですが、近日中にKX3が返送されるとのことでこれを開封し、内容物を確認しました。マニュアルに加えて何枚かの書類が同梱されています。その内の一枚が、

KXPA100側で50W制限?

え?

KXPA100側で50Wに制限してくれてんの? そう言えば、購入時に「日本で移動局として申請するには出力を50Wに制限する必要があるんだけど、どうすればいいの?」という質問を投げていた記憶があります。しかしこの時、こちらから「KXPA100の出力を50Wに制限してください」だとか、あちらから「KXPA100の出力を50Wに制限します」だとかいう話は一切出てなかったような……

しかしですよ、ということはですよ、もしかしてKX3のファーム更新を待たずして今すぐにでも50Wの移動局としての申請ができるという訳ですか? いや、それどころか実は開局時に50Wで申請できたってことですか?

24/06/09 JARD保証申請

という訳で、zipファイルの50W制限の証明書をこのKXPA100のものと差し替え、KXPA100のシリアルナンバーが分かる裏面の写真を追加し、JARDの基本保証を申請しました。

24/06/17 保証申請 補正

申請した週の金曜には保証が下りず、翌週月曜にJARDから修正指示のメールが届きました。いやこれオリジナルは開局時に保証された申請書で、今回はそこ触ってないんですけど。などということはおくびにも出さず、指摘された通りに申請書を修正して再提出です。

KX3返送

これと前後して、Elecraft本社から返送されたKX3が届きました。やはりと言うか何というか、50W制限のファームには更新されていないようです。代わりに5MHz帯 (60mバンド) 制限の証明書が付いていました。いやこれ購入時から5MHz帯は制限されてましたけど。

結論としてはこのファーム更新を待っていた2ヶ月半は無駄だった訳です。

とは言いすぎかも知れませんが、正直ちょっと腹が立っていることは否定しません。思い返せばサポートとのやりとりが微妙にちぐはぐというか噛み合わない感じはしていました。徹底的に確認しておくべきでした。反省。

しかしElecraft本社の工場で機能を一通りチェックされたようなので、これからFT8で酷使されることを考えれば、まったくの無駄ではなかったのかも分かりません。

24/06/20 電子申請 (変更申請)

通常は金曜の夕方に届くJARDの保証書が木曜の晩に届きました。これをもって電子申請Liteで変更申請を出しました。やはり、KXPA100の50W出力への改造という立て付けになっているようです。

ところでJARDからのメールに以下のような文言がありました;

●調査報告書をご提出ください(必須)
以下の要領により、無線局免許状が到着後1ヶ月程度運用を行っていただき、調査報告書をお送りください。
(以下略)


JARD保証事業センターからのメール (一部抜粋)

……マジか。

24/07/04 審査終了

変更申請からちょうど2週間後、ステータスが審査終了に変わりました。

審査終了

なお、今回の変更申請は免許状の記載事項に変更がないため、局免の交付はありません。

50W運用

これで晴れて50Wで運用できるようになりました。これまで5Wで応答がなかったようなケースでも、10倍の出力で拾ってもらえるようになるかも?

社団局開局に向けて

ようやく移動局の上限となる50Wの変更申請が完了しました。これをもって、社団局の開局申請を行います。常置場所を当局と同じにし、リグも設備を共用します (自前のハンディ機も用意しています) 。


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