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私が被疑者を「ネパール人男性」と表記している事情について

いつも記事を読んで応援いただいている方から、貴重なご意見をいただきました。私自身、これまで気をつけていたところではあるものの、どうしても当事者として感情的になることがあり、客観的に読んで頂く方にとっては心配になるような表現があったのではないかと思います。

私が事件を調査し、事実を書き述べていくうちに、Twitterに「被疑者ネパール人男性」という表現が多用されていくことになります。これはその通り事実ではありますが、この言葉が独り歩きして、読者の方々において「ネパール人が悪い」という方向に向かないように注意したほうがいいと率直に反省したところです。

私は日本語教師として、現在2クラスを週に3〜4日担当していて、クラスにはウズベキスタン人、中国人、バングラデシュ人、スリランカ人、ベトナム人そしてネパール人の留学生がいて、みんなでの協力もあって充実した授業が行えています。

本年度は特にネパールからの留学生が多く、率直に言ってまじめに頑張る学生が多いという印象を持っています。もちろん出身国によって先入観を持つことなく授業を行っていますが、日本の生活に積極的に慣れようと努力して、日本語の勉強やアルバイトを真面目に頑張っているというのが、私のネパール人留学生に対する印象です。ネパール人に限らず、私が普段、様々な国から来てる学生といかに前向きに向き合っているかは、普段のTweetからもご理解いただけるものと思っています。

この前提を今後読者の皆様にご理解いただいた上で、被疑者男性について「ネパール人男性」という呼称を使用することについては、次の事情を前提として説明して参りたいと思います。

当該男性の暴力の被害者が、私を除いてみなネパール人であること

当該男性は、形としては私に対する傷害容疑で逮捕されました。しかし、この傷害事件が起こる前に、交際相手であったAや、その友人であったGに対しても、卑劣極まりない暴力、脅迫を続けてきました。

AとGは、当校の学生です。その学生に、交際相手とはいて、外部の男性であるBが、DVや、「本国の友達に言って家族を殺す」という脅迫まで受けています。一般的には女性に対して優しい男性が多いと聞くネパール人の典型像からはかけ離れた男性であることは私の主観にすぎませんが、本国の家族の安全を脅かされていて、AやGが安心して日本で勉強できるはずがありません。

今後、ネパール政府(大使館・領事館)、警察、取引のある留学生紹介機関に対して、情報交換を行いながら、できるかぎりの安全対策を措置を本国取ってもらうつもりです。その上で、この事件が「ネパール人」が中心である事実は、伏せることができませんでした。

事情を知らない第三者に、先入観を与えずに説明したい

私が、初めてこの聞く方に、順をもって事件の概要を説明していくと、まずはじめに「その男性は学校の学生なの?」というところから聞かれます。そうではなく、一般男性で、DV被害女性と交際していたというところを説明しますが、男は日本人?どこの人?という話になります。

私一人が被害者なら、「外国人男性が」と書けばよかったでしょう。しかし、今回の件は、どうしても「ネパール人男性」という表記をせずに、表現する力が私にはありませんでした。

早速、長年のつきあいである、本件の学生二人とは直接関係はないが、学生をたくさん紹介していただいているネパール人Nさん(日本で会社経営)にいろいろ相談しました。彼は「同じネパール人がこのような犯罪をしたことは大変心苦しいが、まず心配なのは2人の女性の学生だ。」と言いました。また、「本国の機関と連絡を取るのに全面的に協力するので、ぜひ先生には頑張ってほしい」と応援してくれました。

私としては、「ネパールから来て勉強を頑張って、幸せになろうとしている学生の人生を潰そうとする輩は、全力で排除したい」という思いをもって、今頑張っています。決して、この事件をもって「ネパール人が悪い」ということを言いたいのではないこと、そのように解釈していただきたくないことを、はっきり申し上げます。

今後、情報発信をしていく上で注意すること

そうはいっても、言葉というものは難しいもので、読んだ方がどう解釈するかはわかりません。最大限の注意、慎重な言葉選びをしていくつもりですが、読者の方々におかれましては、不適切な発言となりそうな場合はどんどんご指摘いただいて、またしっかりと考えて参りたいと思います。

Twitterのフォロワーさんや、コメントやリプライをくださる方には、「応援している」と言ってくださる方が多く、本当に心強く思っています。私自身の被害についての戦いがまずはじめにありしたが、これは日本語学校で学ぶ学生の夢と幸せを守る戦いであると捉えています。

当該男性に対しては、今後も徹底して問題を追求し、排除、駆逐していく考えは全く変わっておりませんので、どうぞ今後ともご支援とご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

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