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入学志望者選考、在留資格申請、入学後の管理を効率的にするために、「管理フェーズ」を整理したら意外と複雑だった話

実際に入国、入学するまでには、様々な想定外が起こる

日本語学校に願書を送ってきた学生が、すべて入学できるわけではありません。生類選考や面接で不合格になることは当然あります。在留資格申請で不許可になることがあります。また、コロナ渦の影響などで、授業料を送金できなかったり、飛行機のチケットがとれなかったりして、日本への入国を断念することがあります。このような中、申請から入学までの名簿管理を効率的に行っていく上で、「管理フェーズ」という概念が大事であると考えるようになりました。

管理フェーズ

「フェーズ」とは、「段階」のことです。わざわざカタカナにする必要はないのですが、漢字のみで書くよりも目に残るような気がしたので、個人的な好みでこう定義しているだけです。列挙すると、

  1. 入学希望中

  2. 出願中

  3. 入学不許可

  4. 入学許可後申請前辞退

  5. 申請中

  6. 不許可

  7. 許可後入学入国待ち

  8. 在学中

  9. 退学

  10. 卒業

となりました。一つ一つ吟味してみましょう。ポイントは、どのタイミングで「辞退」が起こるかというところです。

入学希望中

紹介業者等から「定員の空きはありますか?」と問い合わせがある段階です。およその人数で、今期はこれくらいの希望者がいるというところを読みながら、日本語学校は募集と選考を行っていきます。出願前に辞退することがあります。

出願中

紹介業者を通じて、出願書類を提出してもらっている段階です。入管は時期によって、提出すべき書類の定義が変化します。コロナ渦の対応としてPDFや写しでOKという時もありましたが、今は原本提出という原則に戻っています。多岐に渡る書類を準備できず、願書だけは送ったものの、辞退するケースがあります。

入学不許可

出願したものの、学校の合格基準に至らないものとして入学を許可しなかったということです。

入学許可後申請前辞退

学校として入学許可を出したものの、志願者側の理由で在留資格申請をする前に辞退するケースです。

申請中

全ての書類が揃い、在留資格申請をしている状態です。申請中でありながらも、なんらかの事情で辞退することがあります。

不許可

在留資格申請をしたが、不許可となった場合です。

許可後入国入学待ち

2022年春は、このケースが多く見られました。在留資格は出ているものの、査証が出ないので入国が当初の予定より大幅にずれ込みました。この間に、なんらかの事情で入国を断念するケースがあります。

在学中

入国入学し、学校で勉強している段階です。

退学

なんらかの事情で退学した段階です。

卒業

無事卒業した段階です。


まとめ

入管(出入国在留管理庁)は、様々な管理書類の整備を求めてきます。募集の記録、選考の記録を備え付けるにあっては、志願者や申請者が、どの時点で「こぼれていったか」の視点で記録する必要が出てきます。

また、在籍中の学生の情報管理は当然ながら、退学者や卒業生の情報管理も必要です。そういった背景で、入学希望時から卒業後まで効率的な情報管理を行うためには、このような「管理フェーズ」の設定が重要となるのです。

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