SUNOとChatGPTで作るJ-Pop⑭ 物足りないならDAWで音を追加する?
こんにちは! J1Mです。
前回は早口ソングについて書きました。
今回はSUNOのステム出力とDAWによる音の追加についてです。
物足りないならDAWで音を追加する?
スタイルプロンプトが反映されないから…
まずはこちらをお聴きいただきたい。
ちょっとFuture Bassみがあるポップソングではないでしょうか。
そしてこちら。
こちらがSUNOからポン出しのオリジナルです。
そう、Style Promptで"Future Bass"を指定しても無視されまくりでまったく反映されないのでDAWでレイヤリングしたのが最初の音源なのです。
それからSUNOの楽曲でありがちなのが、冒頭ではピアノもギターも派手に鳴ってるのに、終盤になるにつれてどんどん音数が減ってきてシンプルになってしまうという…。夜好系とかピアノのリフが途中から消えがちです。なのでDAWで音を追加したいという欲求がふつふつと…
SUNOのステムのいいところとわるいところ
まずはわるいところから指摘しましょうか。
さて両者をお聴きいただいておわかりの通り、オリジナル音源のほうがクリスプではないでしょうか。ワイド感は乏しいけど、パキパキにまとまってる感があり音圧も高い。
そうSUNO上でミックスとマスタリングがされ、聴きやすいように調整されてるからなのです。しかも生成時に。
つまりSUNOはパラでステムを持ってるわけではないのです。
なのでSUNOでステムを出すように指定すると、ボーカルとバッキングを無理矢理分離します。その段階で音の損失が発生します。
つまりSUNOのステムはオリジナルよりある意味劣化した音源データとなってしまうのです。
つぎはいいところです。
その損失する部分は音の高周波部分のようです。
V4になってShimmer音がリンギングするバグが発生していますが、ステムにすると軽減するという報告が多数あるのは、ステムを生成する際に、音の明瞭感を醸し出す高周波成分が失われて、結果的にShimmer音がまろやかになっているものと考えられます。
なのでShimmer音対策にステム出しは若干の効果はありそうです。
今回のミックス音源も高音部のザラつきが軽減されてます。
※ただし明瞭感は削がれます。
それからステムなので当然ですが、DAWに素材として読み込んでMIXできます。
今回はドラム全般のワイド化、チャイムのグリッサンド音、ウォータードロップ音、カワイイ系シンセ音を追加しました。
SUNOによる楽曲制作をスポイルしないDAWの使い方
SUNOによる楽曲制作のいいところは、なんといってもその即時性でしょう。思ったときに思いついた歌詞ですぐに形にできて発表できる。
そのフットワークの軽さは生成AIならではです。
DAWであまり時間をかけて作り込みすぎるとその即時性が失われてしまいます。
今回のFuture Bass化は小一時間ほどの作業でした。その程度の作業感なら、まあ気軽にできますよね。個人的には数日かけちゃうと歌詞をひねり出してるときの気持ちとかが冷めちゃうので、そこまでDAWで作業したくないという感じです。
今回、記事用に選んだ音源が歌い間違いがかなり多くてモヤモヤしたのですが、バッキングにブラスがバキッと入ってたので選ばざるをえませんでした。SUNOでブラスのスタブがきっちり入るのは稀だし、DAWでブラスのスタブを入れるのも、まあまあ面倒ですからね。
以上、DAWとSUNOを使った音楽制作のお話でした。
それではまたお会いしましょう!
記:J1M