薬剤師国家試験の勉強法の話
黒です。薬剤師国家試験の勉強法について需要は限られますが載せます。ただし、勉強法は人それぞれです。1番は自分に合った勉強法を見つけることです。あくまで参考程度に見て頂けたらと思います。
ちなみに黒はかなり考え方も環境も特殊です。ここまでやる必要はないと思いますが、後悔したくなかったのと、6年になって不測の事態に備えられるように国試勉強は逆算していました。その点をご了承ください。
4年次
4年次に薬学生は実務試験のOSCEとパソコンで受験する試験のCBTがあります。ここで黒はCBTの勉強を青本で勉強していました。薬ゼミが学校に来て下さって講義をしていましたが僕だけCBTの本ではなく、青本でした。
周りから見たら、何であいつ青本持ってきてるの(笑)、意識高い系かと思われていたかもしれませんが、気にせず当時最新の青本に書き込んでいました。ちなみに青本は研究室で予備用にあるものを借りていました。
ちなみにCBTの試験が1月だったので、受験生の6年生の先輩と一緒に勉強をしていました。そのおかげで、6年生用の国試向け講義を受けながら勉強していたのでCBTはとても楽でした。
そして、アルバイトもしていたのですが、OSCE対策と将来の判断材料になると思い調剤薬局を2軒掛け持ちしていました(こちらは別記事で詳しく書こうと思います)。
OSCEはCBTより以前にありましたがこちらの方が苦労しました。なんせ本当に出来が悪かったので、研究室で在宅や持参薬チェックなど新しい分野も含めて徹底的に練習して本番は何とかなりました。
本格的に勉強を始めたのは、4年後期からで、授業もほとんどない時期だったので6年生が受けている国家試験対策講座を一緒に受けていました。ここではインプット中心で、アウトプットは講義中に配られた問題や取り扱った問題、CBTの問題のみでした。
5年次
5年次は実務実習があり、4期中2期連続で薬局→病院の順で実際に臨床現場で実習をします。ここで意識したのは3期、4期で実習を受けようと決めたことでした。
なぜなら、3→4期の実習であれば、臨床現場で学んだことを間隔空けずに6年生の勉強に入れるからです。実際、1、2期で実習を終えた学生は結構臨床現場で学んだことが抜けていました。
そして、ここでも今年国家試験を受験する先輩と一緒に勉強していました(笑)。なので1、2期ではやはり6年生用の国試の講義を映像で3倍速で見て勉強しました。実習もあったので実務中心に勉強していました。
その成果もあってか、実習に臨むときはメジャーな薬は見ただけで何の薬か分かるし、病院実習なんて実務を学んでいたおかげで注射のことやKの値など覚えていたので周りから褒められました。
1,2期で大まかに全教科(実務はしっかり)インプットして、3、4期の実習中は実習で学んだことと国試、卒試に似た問題がないか探して相互に学んでいました。
今思うとよく忙しい実習の中で卒試や国試の問題を引っ張ってきて問題を解いていたなと我ながら感心します。しかし、このおかげで薬理、病態、法規、実務は国試、卒試とともに学んだので少し余裕ができました。
ちなみに余談ですが、5年次に海外旅行に3回行っています。自慢したいわけではなく、4、5年次に国試の勉強をしていたからこそ行けたのです。
プラスして卒試の問題中心に解きました。国試の問題は本格的に勉強を始めたときに残しておきたかったのと、卒試の方が国試より難しいので、卒試ベースで解いていれば卒試も国試も突破できるだろうと考えていたからです。
6年次
6年次は勉強に支障が出ないように就職先は1社に決めて見事内定をもらい、3月のはじめには終わっていました。卒業研究は他と比べると楽な研究室に入っていたので4月には卒論を完成させて終わらせました。
そのおかげで勉強を早期に始めることができます。しかし、この年は中国の武漢から新型コロナウイルスが入って来た時であり、日本では色々と混乱が起きていました。
薬科大学も例外ではなく、学校に登校ができなくなりました。ですが、僕にとっては好都合でした。学校に通う無駄な時間が省けるのと、授業がネットになったので講義を3倍速で見られるという効率的に勉強ができる点です。
だけど同じ費用を大学に支払うこと、後期に講義動画の仕様が改悪されて2倍速が最速になったことは納得がいかなかったですが。
6年次は余裕もあり、精神的には何も問題なく過ごせました(鬱になった同期がいたり、病気になってしまった同期がいた)また、模試なども2年分の蓄積があったので初回から校内30位以内に入れたりと予想通りでした。
ちなみに6年次は青本は使いませんでした。この2年間の勉強で青本を使っていましたが、範囲が広すぎること、自分にとってはやりきれないことが分かったからです。
ですので僕は先輩から譲って頂いた薬ゼミの要点集を使って国試に挑みました(ちなみに要点集は丁度僕の受験生の頃に販売中止になった。直前講習の内容がそこから引っ張ってきてたり、かなり有用だったからかな笑)。
これがめっちゃ強いんですよ!!!化学は全部で130ページ、量の多い衛生ですら300ページにまとまっていて1周しやすいこと、そもそも要点しか学べないので効率がかなり良いこと、あと持ち運びが軽いです(笑)。
そして正誤問題の質がかなり高いので、これが全部できるようになるとかなり力がつきました。国試前までに7周しましたが、その時には要点集の○×が説明付きで解説できるまでになっていました。
最初はもちろん全部載っていないのでこれだけで大丈夫か不安でした。しかし、蓋を開けてみると、要点からほとんど出てるから、これを極めれば超点数になるじゃん!!って感想でした。
鬼滅の刃の我妻善逸のように、1つの技を磨けばこんなに力になるのかと改めて実感しました。それくらい要点集は分からない所を潰していきました。
正誤問題が出来れば国試の問題は解けます。何故なら大部分は正誤を判断する問題だから。当たり前です。僕の場合は、3回(要点集を3周して)○であればその問題はもう手を付けない、曖昧に正答したり誤答だった場合は3回○がつくまでやっていました。
つまり、自分の出来る部分を可視化することが大事です。自信を持って答えて正解だったら○、自信はないが何となく正解だったら△、誤答だったら✕をつけていました。
何となくやぼんやりの部分を減らすための可視化です。これをすることで真の客観性が生まれ、弱点の分野や問題の聞かれ方などが発見でき、改善することで成績が伸びます。
自分の力を自分で確かめることには怖いです。だけど自分と向き合ってダメな部分も自分で認めて受け入れて克服することでできるようになります。
7周もやると手を付けない問題の方が多くなるので周回はすぐに終わりました。やり方としてはその単元のインプットをして、その後その単元の正誤問題を解いていました。
また、各教科バランス良く勉強していました。例として、
月:物理、化学
火:生物、薬理(関連部分多いからこの組み合わせ)
水:衛生、薬剤(これもCYPなど被る部分が多々あるため)
木:病態(後期になってから法規も入れた)
金:足りない教科(後期は実務と不足教科)
各教科は中途半端に終わらせず単元ごとに区切っていました。前期は法規、実務はやらず、他の教科を固めていました。なぜならこの2つは暗記の部分が多いのと点数の変動がそんなにないと手ごたえで感じていたからです。
最初はすごく時間がかかります。分からない問題の方が多いのでそれを調べたり、理屈を理解したりするからです。なので要点集の物化生衛生薬理薬剤病態が1周終わったのは前期が終わったタイミングでした。
これで7周もできるのかと不安になりましたが、4週目から○が3つついた問題が増えてきて、その問題はやらなくてよいので1周にかかる時間がかなり少なくなりました。
7周目到達時には1日で2教科1周できるくらいのスピードで要点集を読み込んで解けていたのでびっくりしました。
ちなみに足りない部分は要点集に書き込んで足していました。最終的にはこのページにこれが書いてあって、内容はこうだったなという所まで要点集を覚え込みました。場所法という暗記すげーな!!!
国試当日
国試当日は落ちる気がしませんでした。仮に落ちたとしても後悔ない位勉強していました。4年から勉強しているから2浪しているのと同じだし、何だかんだ、6年生の時も寝間着のまま朝8~24時まで勉強していました。
自己採点は薬ゼミの採点システムが追いついてなくて、345問入れたときに225点と出て、結構ギリギリじゃんと焦りましたが、1~285問までしか反映されていませんでした(良かったし、この時点でほぼ受かったと確信)
ただ、合格発表日まで禁忌選択肢には怯えていました。結局杞憂に終わりましたが。
まとめ
薬剤師国家試験の勉強にいつから始めるかなんてありません。自分の実力が本当に心配なら早期から、特にほとんどの講義が終わる4年次からスタートするのが圧倒的に有利です。
国試の勉強が出来ればCBTは余裕で受かるのでCBTの問題集などは買わず国試の勉強をするといいと思います(個人の見解です)。
僕に関しては国試はそりゃ受かります。3周は予備校の講義を聞いているし、2浪してるようなもんだから当然です。しかも勉強法が確立するのでどれが合っているか早い段階で見極められるのもポイントでした。
特に自分の頃から国試は相対評価になって禁忌選択肢がある、しかも薬剤師は過剰だと言われて合格人数を減らされる、しかも新課程で国試はどんどん難しくなることは目に見えたから頑張れたのもあります。
しかも今後も合格基準は厳しくなり、合格者も減り、更には卒業後病院研修が必須になるかもしれない。6年生にして更に研修をつける?そんなことしたら病院薬剤師がますます減り、薬剤師は衰退するのが目に見えている。
ただでさえ6年制の子達は金銭面で苦労しているのに人口も減り続けて給与も資格職なのに減り続けてって本当にこの国は理不尽だと思う。
だから薬剤師国家試験を受験する薬学生の皆には1回で受かって欲しいと心から願っています。現場に出ればわかりますが、薬剤師の中には勉強を続けず、居座っている奴がいます。
知識だけはそんな奴らに負けないようにして。今頑張っている薬学生の皆の苦労を無駄にしないように黒も出来ることはやるつもりです。
いつかこれを読んでくれた貴方と一緒に仕事が出来たら嬉しいです。
もし、何かのご縁がありましたらサポートして下さると嬉しいです!頂いた分は創作活動にしっかり反映していきたいと思っています!