そもそもSDGsとは? ~ゴール16と17~
ご紹介してきた17のゴールも今回で最後です。
今回までを含め、改めて振り返ってみてくださいね。
【ゴール16:平和と公正をすべての人に】
持続可能な世界をつくるには、人権や法の支配を尊重する平和で公正な社会が望まれますが、国や地域によっては依然として暴力を伴う紛争にさらされています。
平和でだれでも受け入れる社会を促進し、すべての人々が司法を利用できるようにし、あらゆるレベルで効果的で説明責任があり、だれも排除しない仕組みの構築を目的としています。
そのためには、公正で透明性のある体制の構築、法整備、情報へのアクセスなども求められます。
ターゲットには、暴力や殺人、子供への虐待や搾取、人身取引や拷問をなくす、違法な武器取引や組織犯罪の根絶、テロや犯罪防止への体制強化なども明記されています。
身近な問題としても、個人レベルや家庭内での暴力はどの国にも存在していますし、透明性の高い機関をつくることや、汚職やわいろを減らす重要性はいうまでもなく日本でもメディアをたびたび賑わす内容です。
一方、政治における若者の代表性は低く、世界の年齢の中央値が30歳に対し、国会議員の平均年齢は51歳であり、意思決定プロセスへの参加が妨げられているとしています。
【ゴール17:パートナーシップで目標を達成しよう】
このゴールは、単に「世界中みんなで仲良くしましょう」という話ではなく、SDGsの概念である「誰一人取り残さない」を実現する手段や具体的な内容が書かれています。
最初に、「資金」「技術」「キャパシティ・ビルディング」「貿易」について取り組むべき内容、次に、システム上の課題として「政策・制度的整合性」「マルチステークホルダー・パートナーシップ」「データ、モニタリング、説明責任」という合計19のターゲットが定められています。
SDGs達成に向けて、援助や投資を促し、必要な資金を調達すること、
そして各国での最適な組織づくり・運営、それらの国際的な連携が求められています。
そのために、政府、市民社会、民間部門、国連システム、その他の主体からあらゆる利用可能な資源を動員してパートナーシップの活性化を図ることをめざしています。
「マルチステークホルダー・パートナーシップ」に関するターゲットは当本部にもかかわりが強く、紹介します。
17.16:持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップのマルチステークホルダー・パートナーシップによる補完を促進し、それによるナレッジ、専門知識、技術、および資金源の動員・共有を通じて、すべての国々、特に開発途上国の持続可能な開発目標の達成を支援する。
17.17:さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。
コロナ禍によりデジタル化も進展しましたが、インターネット利用については、世界の3人に2人が利用しているそうです。
今回でゴール1~17までの紹介を終えます。2015年採択のSDGsも、ゴール年である2030年まで、半分を越えました。
2024年9月に開催される国連未来サミットでは、Beyond SDGsの重要テーマの候補として、ウェルビーイングが挙げられているそうです。今後の動きからも目が離せません。
また、開催まで1年を切った関西万博では、開催目標のひとつに「持続可能な開発目標(SDGs)達成への貢献」が掲げられています。
パビリオンの出展者は、SDGsの17の目標から必ず1つは展示に盛り込む必要があるそうでSDGsの達成と、その先を見据えた未来像を示すことが期待されています。
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(前回リンク)
そもそもSDGsとは? ~ ゴール13,14,15 ~|公益財団法人 日本生産性本部 (note.com)
日本生産性本部のSDGsへの活動はこちら
SDGsへの取り組み | 日本生産性本部について | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)
すぐそこにある「地球の限界」 清水 きよみ SDGs推進室長(2023年4月25日号) | サーキュラーエコノミーを創る | コンサルティング | 公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)
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