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動物病院の事業承継で難しい点は?

こんにちは。
JPB株式会社の行光(ユキミツ)です。


JPB株式会社とは?

まずは、JPB株式会社を紹介させていただきます。JPB株式会社は、2023年8月に設立し、グループ動物病院や老犬ホームの運営をはじめとした様々な事業を行っています。スタッフ全員の「想いを、実現する」ことで、私たちはより良い世の中を創造していきます。

事業承継を希望している獣医師が増えている?

「将来、動物病院を事業承継したいのですが、難しいですか?」
ここ数年、若手獣医師や獣医学生から聞くことが増えているように感じます。弊社も今後、動物病院の事業承継を増やしていくことで全国へグループを展開していきますが、事業承継は新規開業と比較すると、様々な違いがあります。例えば、飼い主さんに最初から認知されている、カルテが最初からあるなどのメリットがある一方、設備の補修が必要であったり、引き継ぎ作業を行わなければならないなど確認しなければならないこともでてきます。
そこで、今回は事業承継を行う際の考え方やそれまでに経験すべきことなどについてお話していきたいと思います。

2つの事業承継パターン

動物病院の事業承継には、人を中心に考えると、2つのパターンに分かれます。人がいる状態で引き継ぐか、もしくは人がいない状態で引き継ぐかです。

1つ目:雇用継続モデル
承継後も獣医師や看護師をそのまま雇用し続けながら運営していく

2つ目:リスタートモデル
承継後は獣医師や看護師は残らず、組織を一新して運営していく

リスタートモデルはカルテがある新規開業というイメージですね。
上記のどちらの方が良いのかは経営者によって分かれると思います。飼い主さん目線で考えると、1つ目のモデルの方が長く勤めているスタッフさんが残ってくれるので、今後も飼い主さんも安心して通えます。一方で、組織が代わることによる不安を感じることは間違いないので、組織が代わるメリットはどこになるのか?をしっかり伝え、アピールしていくこと、そして同時にスタッフへも浸透していくことが重要になります。

事業承継パターンごとのメリット、デメリット

さて、続いてこの2つのパターンにおける人と資金面における課題を比較してみます。

1つ目の方法:雇用継続モデル
メリット
事業承継の費用も高くなる傾向にありますが、承継後の売上も早めに確保できるケースが多いです。
デメリット
組織文化の変更に伴い、人に関するトラブルが起こりやすいというデメリットがあります。

2つ目の方法:リスタートモデル
メリット
組織をゼロから作ることができるので、新規開業と同じようにフレッシュな状態でスタートを切れ、組織文化は浸透しやすいです。
デメリット
事業承継の費用が低い場合が多いですが、採用の労力が必要となり、承継後の売上の確保は、1つ目より時間がかかるケースも多い印象です。

この点についてもどちらを選択するかは経営者の判断になります。もし、事業承継を複数回経験していて、事業承継後の仕組みが整っている企業であれば、雇用継続モデルでも人に関するトラブルも未然に防げると思います。一方で、マネジメント経験の無い方が事業承継を行うと、人に関するトラブルがやはり起きやすいと思われます。また、限られたコストで事業承継を行う場合は、2つ目のモデルの方が始めやすいですね。一方でこちらは人の採用が肝になるので、人を継続的に集める仕組みをどうやって作っていくかがカギになります。どちらを選ぶ場合も、事業承継を行う前に、分院長の立場で採用~教育までの流れを自身で構築し、そして10人の組織をまとめる経験を積んでおくことで様々なトラブルを回避することができると思います。

JPB動物病院グループの行う事業承継

弊社の場合は、雇用継続モデル及びリスタートモデルの両方を並行して行っていきます。また、事業承継を行いたい獣医師には、経営スキルやマネジメントスキル、医療スキルを学べるプログラムを準備し、必ず失敗しないよう支援させていただきます。2024年現在、設立1年ですでに2病院の事業承継を行っており、今年はあと2~3病院の事業承継を行う予定です。どちらのモデルにしても、私たちが最も大事にしている点は、前院長の想いを受け継ぎ、引き続きその地域の飼い主さんと動物たちの役に立っていくことです。事業承継を行うことが目的ではなく、あくまでも私たちのグループがその地域で開院することで、安心してもらう、JPBがあってよかったと思っていただけることが一番大事だと考えています。
さらに、私たちがグループを広げる付加価値として、ペットの社会問題解決に向けた様々な活動や啓蒙を行っていきます
事業承継に興味のある獣医師や学生、また希望している方も、気になることがありましたらぜひご相談ください。


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