炭火の遠赤外線で焼くように
誤解をしている方が多いようだけど、炭火を使ったバーベキューというのは、伝導熱を利用したものではない。
伝導熱とは主に、鉄板焼きなどで熱が鉄板を介して食材に伝わるもの。
IHヒーターもフライパンや鍋を加熱させることで、食材に熱を伝えている。
ガスコンロなどは、火そのものの熱が、食材との間にある空気を通して、食材に熱が伝わる。
だからIHヒーターも、ガスコンロも、上にある物しか温めることが出来ない。
それらに対して炭火焼きとは、輻射熱を主に利用して焼いている。
輻射熱とは遠赤外線のことで、炭火から放射される赤外線が食材の分子を振動させ、摩擦することで発せられる熱のことだ。
だから炭火を網の上に置き、網の下に食材を置いたとしても、その食材を焼くことが出来る。
炭火は360度に赤外線を放射させているからなのだ。
さらに付け加えると、ガスコンロで食材を焼く場合は、ガスコンロの火と食材の間の空気が絶え間なく流れていた場合、その間の空気が温められないため、食材にはほとんど熱が伝わらない。
逆に遠赤外線は、炭火と食材との間にある空気は関係がないため、その間にある空気が絶え間なく流れていたとしても、食材を焼くことができる。
炭火は輻射熱を使っているからいい。
ガスコンロは主に伝導熱を利用しているから良くない。
そんなことを言いたいのではない。
それぞれに特徴があり、メリット、デメリットがある。
大切なのは、そのどちらもよく知ること。
ただぼくが思うのは、ガスコンロで手早く食材を焼くよりも、時間をかけて炭に火をおこし、その炭火の遠赤外線を使ってじっくり焼くほうが、楽しいんじゃないかな。
つまり結果ばかりを追い求めるのも違うんじゃないかなって。
そんなことを考えた日曜日の夜でした。