乳腺炎の思い出(その5)
さてさて初めての乳腺外科。
新しくできたビルの中にあるおしゃれ空間。
来院者のほとんどは乳がん検診らしき人々。
ベビーカー押してきてる人なんてわたし以外一人もいない。
紹介状を渡していざ診察へ!
まずはエコー。
そのエコーのやつでぎゅうぎゅう押されると痛いです。お手柔らかにおねがいします。
と思いながら耐えること10分ほど。
なんか質問されて答えた気がするけどあんまり覚えてない。
まあ、りっぱな乳腺炎ですね、程度のことを言われた気がする。
そして診察。
患部を見せるなり「あら〜!これは痛かったでしょ!」と言われ、診察もそこそこに「切開ね、これは」となりました。
麻酔の注射して2秒後くらいにはメスを入れられたので、麻酔が効いてるのかどうかもわからない状態で「あ、切られてる」と鮮明に感じられるほど臨場感溢れる切開を体感できた。
切開した途端堰を切ったように流れ出る古い乳汁たち。
さあお逃げ、と思いながら彼らを見送った。
しかし先生はそれにも飽き足らず「ちょっとがまんしてね」とさらにぎゅうぎゅうと絞り出す。
さすがに声が出るほど痛かった。
切開部分からさらに出てくる。
そんなに詰まってたのね。
「あ!見てください、こんなの詰まってましたよ!」と見せてもらった塊は、湯葉のようなヨーグルトのようなドロッとした、もはや液体とは言えない物体。
そりゃこんなものが詰まってたら注射針刺されても出てこないわな。
絞り出す処置が終わったら、切開部にドレーンチューブを差し入れて、そこからも排出を促すようにする。
ちなみにこのドレーンは数日間は四六時中つけっぱなしで生活しなければなりません。
もちろそこから勝手に乳汁が出てくるので一日に何度もガーゼ交換しなければならないし、ガーゼしててもすぐビチャビチャになるから服は濡れるしでもう大変。
ちなみにお風呂はシャワーだけならOK。
授乳もマッサージもつづけて行ってください、とのこと。
その日はこれで痛み止めと軟膏薬を処方してもらって帰ることとなった。
その帰り道、いつもの助産師さんから電話をいただいた。
お心遣いに超感動して泣きそうになりながら状況を説明。
マッサージは今まで通りつづけて行うのでこれからもよろしくお願いします、とお伝えした。
また切開し原因物質が取り除かれたから炎症もなくなりすーっと熱が引いた。
感動した。
熱がないだけでもかなり生活しやすくなった。(つづく)
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