【電脳堺】完全新規の初心者が2期連続プラチナ1に到達したデッキの話をします【遊戯王マスターデュエル】
はじめに
記事の概要
マスターデュエルで初めて遊戯王に触った私ですが、【電脳堺】のみで、両シーズンとも一週間以内にプラチナ1に到達しました。カード知識0の状態から、歴戦のデュエリスト並み居る環境で安定して勝つために考えたことを纏めています。
できるだけ私と同じような状態の人間が読んだときに、そのままランクマッチに行けるような記事を目指しています。入っているカード全ての使い方をできるだけ分かりやすく説明しているので、ランクマッチで勝ちたい初心者の方はぜひ。
その代わりちょっと長い(2万7千字)ので、勝ちにこだわらない方は読んでいて苦痛かもしれません。
参考文献
デッキの調整やランクマッチでの立ち回りを考える際、また、この記事を執筆するに当たり、OCGプレイヤーの諸先輩方の記事を参考にしました。非常に参考になるため、まずはこちらをご覧になった方が良いかと思います。
Thinking 様
OCGで電脳堺が登場したばかりの頃に執筆された記事ですが、各カードについて詳細に解説されており、カード個別の効果についての理解が進み、非常に助かりました。先に読んでおくと、本記事が読みやすいかも知れません。
D-channel 様
マスターデュエルでも電脳堺でプラチナ1に到達されている方で、具体的な展開ルートや、プレイングで気をつけるべきポイントについて書かれています。より実践的な知識を得ることができ、助かりました。
本記事でも「基本的な展開」で引用しましたが、敢えて深い内容には触れていません。気になる方は是非直接読むことをオススメします。
その他にも遊戯王wikiを始めとしたルール説明や、Twitterなど、様々なサイトの先人の皆様から情報を収集しました。ありがとうございます。
【電脳堺】デッキの内容と説明
デッキレシピ
テンプレ構築には無いカードが何枚か採用されています。これらについては後に記述します。
電脳堺とは
【電脳堺】は「電脳堺カードがフィールドにあればタダで出てくる」という効果を持ったモンスターたちを駆使して、シンクロ召喚・エクシーズ召喚などで強力なモンスターたちを召喚し、相手を制圧していくテーマです。
特に「除外」を利用した戦術が非常に強力で、墓地を利用する【エルドリッチ】や【閃刀姫】に対して詰みを作れる他、紙では禁止されている《真竜皇V.F.D.》というモンスターによって、相手の行動を強力に妨害できるため、先攻さえ取れるのなら、あらゆるデッキに対して勝てるパワーを持ちます。
また、テーマ内の魔法・トラップも強力で、相手の妨害を乗り越える手段が多く、先述した《真竜皇V.F.D.》をサポートすることもできるなど隙がありません。
しかし弱点も当然あります。まず、最低限2枚の電脳堺カードが手札に無ければ展開ができず、電脳堺カードでも組み合わせによってはまったく展開できない場合もあるなど、他の先攻制圧系のデッキに比べ、事故率がどうしても高くなってしまいます。
また、先攻での制圧力こそ群を抜いているものの、どうしても誘発の枚数には限界があり、【ドライトロン】などのデッキに先攻を取られた場合、手札誘発をしっかりと引けていないと対応ができません。また、これは使っていれば解決できることですが、「手札・墓地・フィールド・除外」「モンスター・魔法・罠」「チューナー・非チューナー」「レベル3・レベル6」という非常に多い要素を管理しながら展開する必要があるため、最初のうちは展開ルートが分かりづらい、という弱点もあるかと思います。
しかし、慣れてさえしまえば作るべき盤面が明確であり、常に主導権を握りながらのゲームメイクができるため、ランクマッチを何戦も重ねても疲労しづらい、という強みがあります。(【ヌメロン】などのようなデッキに比べれば、流石に疲労はしますが……)とにかく、無理対面が殆ど存在しないことが最大の強みです。
【電脳堺】デッキの基本
先攻1ターン目に目指すべき基本の盤面
【電脳堺】は先攻制圧と呼ばれるデッキタイプに属します。つまり、先攻1ターン目に突破不可能・あるいは突破に多くのリソースを必要とする盤面を形成し、その後リソース差やテンポ有利を押し付けて勝利を目指すデッキです。
先攻制圧デッキでは複数の妨害モンスターを立てるケースも存在しますが、電脳堺はたった1枚のカードにその「制圧」を依存しています。その「たった1枚」が《真竜皇V.F.D.》です。
《真竜皇V.F.D.》というカードについて(最強)
②の効果はこのデッキでは使用しません。①の効果がきわめて強力で、宣言した属性のモンスター効果をすべて無力化(墓地にいようが手札にあろうが問答無用!)し、更にフィールドにいるモンスターは宣言した属性になります。また、フィールド上モンスターの属性変更はこちらにも及びますが、無力化されるのは相手のモンスター効果のみです。
これさえ出てしまえば、相手のモンスターはフィールドに出てきても何の効果も使えなくなってしまいます。どれだけ強力なカードであろうと効果がなければ何もできません。更に、パワーで押しつぶそうにも「攻撃できず」という明らかに余計な一文のせいで攻撃して上から踏むことすらできません。
もちろん、防ぐのはモンスター効果だけですから、魔法や罠による破壊にはめっぽう弱く、モンスターでも「壊獣」のような相手のモンスターをコストにして特殊召喚するモンスターを使われると、簡単に除去されてしまいます。
ですが、その程度で止まるカードであれば、このデッキの切り札にはなりません。というのも、なんとVFDの効果は「フィールドに対して発動する効果」なのです。これがどういう意味かと言えば、《真竜皇V.F.D.》が破壊されたとしても、そのターン中は「《真竜皇V.F.D.》の効果が残り続ける」のです!
つまり、相手がどれだけ頑張って《真竜皇V.F.D.》を除去したとしても、そのターン中はモンスターの効果は一切使えませんし、攻撃もできません。相手は中途半端な展開しかできないまま、こちらにターンを返すことになります。
かといって、《真竜皇V.F.D.》を無視してターンを返してしまえば、もういちどVFDの効果が使えてしまう他、3000という決して低くない攻撃力で相手のライフを攻撃できることになりますから、相手はなんとしてでも《真竜皇V.F.D.》を除去する他無く、多くのリソースを使わざるを得ません。
さて、《真竜皇V.F.D.》を出しさえすれば、勝敗はほとんど決するということは理解していただけたかと思います。ですが、こんな《真竜皇V.F.D.》にも明確な弱点があります。それが「相手の能力を無効化するカード」です。
これらのカードを《真竜皇V.F.D.》の効果発動にチェーンされてしまうと、《真竜皇V.F.D.》の効果が不発に終わってゲームが終わります。
なので、これらのカードから《真竜皇V.F.D.》を守る必要があります。
「電脳堺門-朱雀」を立てる理由
電脳堺デッキを支える強力な永続罠、それが《電脳堺門-朱雀》です。効果はシンプルで、1ターンに1回、コストを支払って相手フィールドの表向きのカードを一枚破壊できます。確定除去が強いことはカードゲーマーなら誰でも知っていることでしょう。
もちろん、それ相応の「コスト」は必要です。自分の除外された電脳堺カードを2枚デッキに戻すという重すぎるコストが! ……は?
分かっていただけたでしょうか。コストと見せかけてメリットになる効果しか書いていません。バグみたいなカードです。相手ターン中に展開の要となるカードを破壊しても良し、自分ターン中に相手の邪魔なカードをどかすのも良し。いつ使っても雑に強いカードです。
しかし、僕と同じような遊戯王初級プレイヤーには疑問があるはずです。そう、なぜこのカードと《真竜皇V.F.D.》を並べることで、《真竜皇V.F.D.》を守ることができるというのでしょうか。「おいおい、相手の速攻魔法や罠カードにこの罠をチェーンして破壊しても、その効果の発動は防げないぜ?」ということは、少しマスターデュエルを遊んだ皆さんなら当然抱く疑問でしょう。
なぜこの《電脳堺門-朱雀》をVFDと一緒に並べるのかと言えば、それは「自分自身のVFDを破壊するため」です。
先述の通り、《真竜皇V.F.D.》の効果は「たとえ《真竜皇V.F.D.》が破壊されたとしてもフィールドに残り続ける」効果です。逆に言えば、《真竜皇V.F.D.》の能力さえ発動できるなら、《真竜皇V.F.D.》がフィールドにあるかどうかなんていうのは誤差でしかありません。
そこで、《真竜皇V.F.D.》を無効化する相手のカードにチェーンして《電脳堺門-朱雀》を発動し、自分の《真竜皇V.F.D.》を破壊します。
例えば、自分の《真竜皇V.F.D.》の効果発動に合わせて、相手が《夢幻泡影》をチェーンしてきたとしましょう。本来ならば《夢幻泡影》の効果でVFDの効果は無効化され、あの強力な制圧効果は発動しません。
ところが、さらに《電脳堺門-朱雀》をチェーンした場合は話が変わります。この効果で「自分の」VFDを破壊すると、相手の《夢幻泡影》は対象を失います。なぜなら、《夢幻泡影》はフィールドのモンスターしか対象に取れないからです。これによって、フィールドに存在しなくなったVFDの効果が適用され、相手はしっかり攻撃できなくなり、効果も無力化されます。
以上の理由から、【電脳堺】デッキが目指す先攻1ターン目の盤面は、最初に示した「《真竜皇V.F.D.》+《電脳堺門-朱雀》+ 除外に電脳堺カード2枚」ということになります。
基本的な展開
先攻展開
詳細なテクニックや考え方については、上記のnote記事『【電脳堺】について』で解説されているため、そちらをご覧になるのが早いかと思います。ここでは、電脳堺の展開の基礎中の基礎について説明します。
「電脳堺」カードには、以下の共通効果があります。
《電脳堺姫-娘々》《電脳堺嫦-兎々》以外の「電脳堺」モンスターは、自分のフィールドに電脳堺カードがあれば、特殊召喚が可能です。この際にデッキから1枚の電脳堺カードをコストとして墓地に落とす必要がありますが、このとき、墓地効果を持った「電脳堺」カードを落とせば、更に墓地からの展開も可能です。
《電脳堺媛-瑞々》を例に説明します。
《電脳堺媛-瑞々》は【電脳堺】の中でも特に強力なカードで、特殊召喚時にデッキから好きな電脳堺カードを手札に加えることができます。当然、加えるのならば展開に利用できる「電脳堺」モンスターが望ましいです。
ですが、電脳堺の共通効果には制限があります。フィールドにあるカードと、デッキから墓地に送るコストのカードは、種類が違うものでなくてはいけません。
更に《電脳堺媛-瑞々》の場合、手札に加えるカードは、フィールドで対象にとった「電脳堺」カードと、墓地に送った「電脳堺」カード、その両方と種類が違わなくてはいけません。
もしも「電脳堺」モンスターを手札に加えたいのなら、フィールドの「電脳堺」魔法を対象にして、デッキから「電脳堺」罠を墓地に送るか、あるいはフィールドの「電脳堺」罠を対象に、デッキから「電脳堺」魔法を墓地に落とす必要があります。
ここで墓地に落としたいカードは、各種「電脳堺」魔法罠になります。
電脳界で墓地に置いておきたいカードでランキングを作るなら、第一位に輝くのはおそらくこの《電脳堺門-青龍》でしょう。墓地から自身を除外すると、手札1枚と引き換えに、デッキから好きな「電脳堺」モンスターを手札に加えることができます。ターン中の展開にも使えますし、墓地に置いておいて次ターン以降の初動にすることも可能です。
もしも「電脳堺」モンスターを手札に加えながら、墓地に《電脳堺門-青龍》を落としたいのだとしたら、フィールドに必要な電脳堺カードは何になるでしょうか。そう、「電脳堺」罠ということになります。
先述した通り、【電脳堺】は《電脳堺門-朱雀》を先攻1ターン目に立てたいため、これがフィールドにあることが望ましいことは言うまでもありません。ですが、罠カードはセットしたターンには発動できません。裏向き表示のカードは、当然ながらカードの種類を確認できませんから、「電脳堺」モンスターの召喚で対象に取ることはできません。
そこで、電脳堺ではこのカードを使います。
《電脳堺都-九竜》です。長々と効果が書いてありますが、簡単に言えば「デッキから「電脳堺」魔法罠を表向きでフィールドに置く」カードです。このカードの存在により、本来ではセットしてから発動までにラグのある《電脳堺門-朱雀》を、即時発動することができます。
もちろん、そう都合よく《電脳堺都-九竜》を毎回引けるわけではありませんから、「どういう順番で使えば、墓地に必要な「電脳堺」魔法罠を落としながら、フィールドにレベル9モンスターを2体並べられるか」を考えながらプレイすることになります。あくまで、これは1例です。
後攻展開
同様に、詳細なテクニックや考え方については、上記のnote記事『【電脳堺】について』をご覧ください。私のような若輩者の記事よりも参考になるはずです。
後攻の捲り方についてはあまりにもパターンが多すぎるため、例をあげることができません。ある意味、電脳堺を使っていて最も技量が出る部分です。先攻での勝率は多少下手でも保証されているので、後攻での勝率を練度で上げていくのが【電脳堺】の楽しい部分です。
基本的には先攻同様に「電脳堺」モンスターを展開し、それを素材に各種シンクロ、エクシーズモンスターを駆使して盤面とバックを除去することを目指します。
D-channel様の記事でも触れられていましたが、電脳堺は特殊召喚の手数が非常に多いため、相手の妨害を全て踏んだ上で《真竜皇V.F.D.》を着地、なども案外可能です。冷静に相手モンスターのテキストを確認し、踏み越えましょう。
ワンキルが狙えるならワンキルし、難しそうなら《真竜皇V.F.D.》を立ててもう1ターン貰いましょう。
併せて読みたい
D-channelのD使い様が、Twitterで電脳堺のtipsを纏めてくださっています。本当に感謝しかないです。
各種採用カードの説明と小技
能力や効果について、分かりやすく説明するためにかなり意訳しています。正確な記述ではないので、カードテキストはしっかりと読むことを推奨しています。
また、解説は全て「遊戯王初心者」の私の主観でしかありません。補足や訂正等ありましたら、コメント欄にお願いします。
▶EXデッキの採用カード
よく使うカード
展開に絡むカード
便利カード
の順序で記述しましたが、完全に主観です。
《真竜皇V.F.D.》
このデッキの切り札です。あらかた説明したので言うことがありませんが、要するに出したらだいたい勝ちなので出しましょう。
召喚条件となるレベル9モンスターは基本的にシンクロモンスターを使用する他、レベル6の「電脳堺」モンスターに、《朱雀》の墓地効果を使ってレベル9にすることも多いでしょう。どんな手段を使ってもいいので、フィールドに合計レベル18を供給できれば召喚が可能です。【電脳堺】では簡単に満たせる条件ですね。
属性を宣言するときは、やはり相手のデッキに合わせて、最も致命的な属性を宣言したいところ。とはいえ、私を含む初心者は相手のデッキのカードが見えても、何を宣言すべきかわかりません。
そこでオススメしたいのが「スタンバイフェイズに光属性宣言」です。《真竜皇V.F.D.》の効果を無効にできるカードの中には【閃刀姫】などで採用される《エフェクト・ヴェーラー》がありますが、これはメインフェイズにしか使えません。これをケアするならドローフェイズに《真竜皇V.F.D.》の効果を使うことは理にかなっています。
また、光属性を宣言することによって、手札や墓地から効果を発動できる【エルドリッチ】や、環境で非常に多い制圧デッキである【ドライトロン】を封殺できます。それ以外のデッキには手札効果や墓地効果を使われてしまいますが、それによって困ることはあまりないでしょう。なにせ、フィールドに出たら効果が無力化されるのは同じです。
と、ここまで言いましたが、逆にメインフェイズまで待ってから宣言すると、《夢幻泡影》や《PSYフレームギア・γ》をケアできるという話もあります。何やっても裏目はあるので、あまり深く考える必要は無いかも知れません。だって相手のデッキ分かんねーんだもん。
それから、先行で召喚するなら、一緒に並べるモンスターも含めて、すべて守備表示で召喚しましょう。相手は攻撃できないので、《ライトニング・ストーム》による突破をケアするべきです。
《電脳堺狐-仙々》
【電脳堺】の顔とも言えるレベル9シンクロ。できるだけ《真竜皇V.F.D.》の召喚に絡めたり、あるいは一緒に出したいカードです。効果は大きく分けて2つ。「フィールドから墓地に移動するカードが、全て除外される」効果と、「墓地から「電脳堺」カードを2枚除外したら復活する」効果です。また、攻撃するときに除外されたモンスターを墓地に戻せる効果もあります。
たとえば【エルドリッチ】相手に《電脳堺狐-仙々》を出せば、破壊された《黄金卿エルドリッチ》は除外され、蘇生効果を使えませんし、各種「黄金郷」罠も墓地に行かず除外されるので、サーチ効果を使えません。
【閃刀姫】相手なら、復活した《閃刀姫-レイ》を破壊すると除外され、二度と復活できなくなるほか、魔法カードは一度フィールドを経るので、墓地に魔法を貯めることができなくなります。
このように、墓地にリソースを抱えるデッキに対してめっぽう強く、また、墓地効果を絡めて展開するデッキでは、そもそも展開すらできないこともあります。また、ペンデュラム召喚を利用するデッキではペンデュラムモンスターがEXデッキに行かず除外されるため、そういったデッキに対しても有効です。
とはいえ、【鉄獣戦線】などには殆ど効かず、《マクロコスモス》と違ってデッキや手札から直接捨てられたカードは墓地に行きますから、《ヌメロン・ネットワーク》も止められません。
《真竜皇V.F.D.》のついでに立てておくと相手の詰みを増やせるので、余裕があるなら《真竜皇V.F.D.》と並べるのもアリです。また、そうでなくても《真竜皇V.F.D.》のエクシーズ素材にすると、2ターン目に墓地から簡単に出せる2700打点としても機能します。《真竜皇V.F.D.》の素材にするにしろ、一緒に並べるにしろ、どちらにしろ絶対に1ターン目に出したいカードであることは間違いありません。
《天霆號アーゼウス》
エクシーズ召喚するデッキなら取り敢えず入れておける、最強の後攻捲りカードです。今更僕が説明するまでもありませんが、簡単に言えば「このターンに攻撃していたエクシーズモンスターがいたら、どの自分のエクシーズモンスターに重ねて召喚しても良い」という破格の召喚しやすさにも関わらず、「好きなタイミングで、複数回フィールドを更地にできる」というおかしなテキストをしています。
この「フィールドのカードを全て墓地へ送る」という書き方は、遊戯王のルール上、最も強い書き方です。これは「対象に取られない」という効果を無視でき、更には「破壊されない」という効果を無視して直接墓地に叩き込めます。
相手がどんなに強力な盤面を作ろうが、この効果を使えば一瞬で更地になります。更にエクシーズ素材が4つ以上あるなら、同一チェーンで複数回効果をチェーンして、確実にリセット効果を通すこともできます。
さらに、召喚条件となっている「Xモンスターが戦闘を行ったターンに1度、自分フィールドのXモンスターの上に重ねてX召喚する」というテキストでは、戦闘を行うのはどのエクシーズモンスターでも構わない、という書き方になっています。相手にダメージを与えられなくても、戦闘で破壊されても、なんなら相手のエクシーズモンスターでも問題有りません。
攻撃したモンスターと別のモンスターに重ねて召喚することもできるので、《双穹の騎士アストラム》にエクシーズモンスターで自爆特攻したあと、別のエクシーズモンスターに《天霆號アーゼウス》を重ねて全てを吹き飛ばす、といったことも可能です。
「この盤面どないすんねん!」となったら、まず最初に考えるカードです。
《トーテムバード》
テンプレ構築には入っていない枠その1。「風属性のレベル3モンスター2枚」という、【電脳堺】なら呼吸するように満たせる条件で召喚できるエクシーズモンスターで、「相手の魔法罠を一度だけ無効にできる」シンプルな能力を持ちます。
主に【LL鉄獣】を初めとした【鉄獣戦線】と【エルドリッチ】、それから【閃刀姫】への対策として採用しています。テンプレ構築に入っていないカードの中では一番自信を持ってオススメできるカードです。
先述の通り、このデッキの切り札である《真竜皇V.F.D.》は魔法罠に弱く、そのケアになる点が優秀で、【エルドリッチ】や【閃刀姫】の致命的な魔法罠を躱すために使えます。が、これはあくまで副産物に過ぎません。
最も強力な点は、風属性のため、【LL鉄獣】が出してくる《烈風の結界像》下でも召喚できる点です。これが非常に優秀で、《烈風の結界像》を上から踏んで《天霆號アーゼウス》にパイルダーオンできる他、【鉄獣戦線】の最強インチキカード《鉄獣の抗戦》も無効化できるので、【鉄獣戦線】に先攻を取られたときの勝率を一枚でブチ上げることが可能です。
これに関しては、初心者とか関係なく電脳堺使っている方はぜひ1枚採用して使用感を確かめてほしいです。マジで強いから。実はあまりにオススメすぎて企業wikiとかのコメント欄で布教したりしてた。
《炎斬機ファイナルシグマ》
テンプレ構築には入っていない枠その2。「斬機カード以外のカードの効果を受けない」というド派手な耐性と、「相手モンスターとの戦闘で相手プレイヤーに与える戦闘ダメージが倍になる」という高いリーサル性能を持った、分かりやすく派手なフィニッシャーです。
テンプレ構築では《アルティマヤ・ツィオルキン》+《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》になっている、レベル12シンクロのフィニッシャー枠です。テンプレ構築は紙の遊戯王の構築がベースになっており、相手の《原始生命体ニビル》や《PSYフレームギア・γ》などに対するカウンターとして使用されていました(これは完全に私の想像です。真実を知っている方がいらっしゃったらコメント欄で教えて下さい)
しかし、《アルティマヤ・ツィオルキン》を電脳堺で出す場合は6+6で、しかもチューナーと非チューナーを揃える必要があり、召喚した後まで魔法罠を手札にキープする必要があり、つまり要求値がそれなりに高いです。少なくとも私のような初心者にとっては「出す必要があるから出す」ことより、「出せるから出す」パターンのほうが多いカードだったため、明確に意思を持って使えるカードに変更しようと考えての採用です。
サイドデッキの存在しないマスターデュエルでは《原始生命体ニビル》の採用率が低く、採用されても1枚採用が殆どであるため、1ターン目にわざわざ《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を展開する必要性が薄い or そもそも出すべきかどうかの判断材料がないことが多く、1枚で仕事ができ、相手のデッキ次第では詰みを作ることができるこのカードはちょうど良く、なんなら初心者としては、このわかりやすいパワカの存在に助けられることが多かったです。
ちなみに、このカードで詰むデッキとは、要するに攻撃力3000を超えられないデッキです。そういったデッキには積極的に展開することをオススメします。壊獣だけは勘弁な。あと、一言言わせてください。
絶対にEXモンスターゾーンに召喚するんだぞ!間違えるなよ!(1敗)
《電脳堺獣-鷲々》
小回りの効く耐性持ちアタッカー。レベル6シンクロで、「種族・属性が同じモンスターが二種類墓地にあれば破壊されない」効果と、「種族・属性が同じモンスターを墓地から除外して、フィールドのカード1枚を墓地へ送る」効果があります。必須かというと必須ではないですが、シンプルにパワカなので入れない選択肢はまずありません。
《天霆號アーゼウス》でも触れた「墓地へ送る」効果であるため、破壊耐性を無視して直接相手を墓地にブチ込みます。指定も「フィールドのカード」であるため、裏側だろうが表側だろうが、モンスターだろうが魔法罠だろうが除去できます。
ただし対象は取るため、「対象に取られない」というテキストのカードには無力です。そうじゃなかったら強すぎるという話でもあるんですが……。
レベル6シンクロなので、これを経由してレベル9シンクロに繋ぐこともできます。出しやすさに対して取れるリターンが圧倒的に多いため、常に選択肢に入れておきたい1枚です。
《スターダスト・チャージ・ウォリアー》
レベル6シンクロで、シンクロ召喚に成功したらデッキから1枚ドローできます。
非チューナーであり、9シンクロするにはチューナーが多い!という状況を手札リソースに変換できる、優秀な中継カードです。
隠された能力(遊戯王では忘れられがちな能力をこう呼ぶらしい)で、相手の特殊召喚されたカード全てに攻撃できる効果があり、状況によっては相手の盤面を1枚で更地にできます。が、所詮は攻撃力2000なので、素直に9シンクロの素材にすることがほとんどです。
また、まだデッキを回すのに慣れていないときはチューナー過多で展開が止まることも起きがちなので、特にお世話になるカードかもしれません。
《瑚之龍》
レベル6シンクロで、墓地に送られたときにデッキから1枚ドローできます。また、手札1枚を捨てることで、フィールドのカード1枚を対象にして破壊できます。
こちらは《スターダスト・チャージ・ウォリアー》と違いチューナーなので、展開上必須になることは基本的にありません。が、展開に絡めることで手札を1枚増やせるため、展開に使えるなら積極的に使っていきたいカードです。
手札を捨ててフィールドのカード1枚を破壊する効果も便利で、墓地に置いておきたいカードを墓地に起きつつ、相手の邪魔な魔法罠をどかすことができます。何かとお世話になる機会は多いでしょう。
ただし、これを絡めるということは特殊召喚の数が1回増えるということです。《原始生命体ニビル》はやめてくれ(2敗)
《飢鰐竜アーケティス》
レベル9シンクロ。主な能力は2つで、「シンクロ召喚に成功したとき、素材のモンスターの数-1枚ドローする」効果と「手札を2枚捨てて、フィールドのカード1枚を破壊する」効果を持ちます。また、自分の手札の枚数が多いほど攻撃力と守備力が上がります。
基本的にはレベル9モンスターとして、VFDの素材になることが多いです。出ただけで基本的に1枚ドローできるため、深い理由がなければ「電脳堺狐-仙々」とこのカードで《真竜皇V.F.D.》をエクシーズ召喚することが多いかも知れません。その場合、《真竜皇V.F.D.》のエクシーズ効果は仙々を優先的に取り除くことをオススメします。仙々は自ターン以降のリソースになれますが、《飢顎竜アーケティス》は出たらそれっきりな上、墓地から蘇生してもドロー効果は使えないためです。
また、手札2枚という重いコストが発生しますが、相手ターンでもカードを対象にとって破壊することが可能です。対象に取るカードの表裏は関係ないので、展開の過程で相手の魔法罠を除去したり、手札にある電脳堺カードを墓地に落としたりなど、何かと使う機会の多いカードです。
慣れてくると《原始生命体ニビル》をケアするために《電脳堺狐-仙々》しかシンクロ召喚しないことが増えてくるでしょう。《飢顎竜アーケティス》を使わない《真竜皇V.F.D.》の召喚が増えてきたら、上達した証拠かもしれません。
《浮鵺城》
レベル9シンクロで、シンクロ召喚に成功したとき、墓地のレベル9モンスターを特殊召喚できます。
そう、つまり墓地にレベル9モンスターがあるなら、これ1枚で《真竜皇V.F.D.》を召喚することができてしまいます。とはいえ、メインデッキの「電脳堺」モンスターにレベル9はいないため、基本的にはエクストラデッキから一度召喚され、墓地に行くこととなったモンスターを再展開するために使うことになります。
最も多い出番は、展開の途中で《原始生命体ニビル》を当てられたり、後攻で《神の宣告》を当てられた後など、墓地にレベル9シンクロモンスターが落とされ、展開が止まったときになるでしょう。《電脳堺悟-老々》(後述)や、手札の「電脳堺」モンスター+墓地の《電脳堺門-玄武》(後述)など、少ないカードから再展開し、《真竜皇V.F.D.》を強引に展開することが可能です。
しかし、展開中は効果無効を受けづらい【電脳堺】の中で、ほぼ唯一効果無効で停止してしまうカードでもあります。打ちどころのない《エフェクト・ヴェーラー》や《夢幻泡影》が飛んでくる可能性があるので、「モンスターをフィールドに出した後、急に手札誘発の優先権が渡るようになった相手」など、効果無効カードを持っていそうな相手への展開は十分気をつける必要があります。
《灼銀の機竜》
レベル9シンクロで、墓地・手札・フィールドの好きな場所からチューナーを1枚除外すると、フィールドのカードを1枚を対象にして破壊できます。
対象に取るし破壊だし、敢えて使う理由がなさそうに見えますが、レベル9シンクロであるため《真竜皇V.F.D.》の素材になれる点、そしてコストはチューナーなら何でも良いため、使い終わって墓地にある《瑚之龍》や《灰流うらら》をコストにして効果を使えたりなど、使いやすい効果が魅力です。
また、こちらはあまり使うことの無い能力ですが、「効果で破壊」されて「墓地に移動」したとき、除外されたチューナーを手札に加えることができます。《電脳堺媛-瑞々》などを回収すると、次の動きに繋がります。
追記:嘘つきました。めっちゃ使います。《灼銀の機竜》の能力で自分自身を破壊することで、何らかの方法で墓地に送った《電脳堺媛-瑞々》を回収する動きが非常に強いです。《緊急テレポート》始動での展開で使う重要なテクニックです。
《セイクリッド・トレミスM7》
超絶便利カード。ランク6エクシーズで、エクシーズ素材を取り除いたとき、自分または相手の、フィールド・墓地のモンスター1体を手札に戻すことができます。
めちゃくちゃ融通の効く効果が魅力で、相手の破壊耐性を持ったカードを手札に戻して除去したり、自分の墓地の必要パーツを手札やEXデッキに戻したり、相手の墓地にある墓地効果持ちのカードを手札に戻したり、とにかく器用で、【電脳堺】が苦手とする動きを、1枚で広くカバーすることのできる縁の下の力持ちです。
EXデッキに1枚あるだけで対応力がぜんぜん違うので、あまり抜きたくない1枚です。
《電脳堺凰-凰々》
【エルドリッチ】を許すな。
ランク6エクシーズで、エクシーズ素材を2つ取り除くと、相手フィールドの表表示のカード1枚と、墓地のカード1枚を除外します。
除外するのはフィールドのカードは相手のみ、墓地は自分でも相手でもOKです。除外したいカードが相手にないときは、自分の《電脳堺門-朱雀》のコストを用意するのに使ってもいいでしょう。
が、やはり除外するなら相手の墓地。特に【エルドリッチ】相手なら、フィールドと墓地の《黄金卿エルドリッチ》を同時に除外したらゲームセットみたいなものです。墓地効果持ちとフィールドのカードを同時に除外できるのは本当にイカれています。
更に、使う場面は少ないですが、戦闘や相手の効果で破壊されると、山札から同じ種族・属性の「電脳堺」モンスターを2枚特殊召喚できます。《娘々》+《老々》などの組み合わせから再展開に持ち込めるので、覚えておくと役に立つ時があるかも知れません。
《ダウナード・マジシャン》
エースパイロット。遊戯王界のアムロ・レイ。いろいろな効果が書いてありますが、全部基本的には使いません。
召喚条件がめちゃくちゃ緩く、メインフェイズ2ならランク3エクシーズの上に直接重ねて召喚できます。つまり、《天霆號アーゼウス》を出す前に一度このカードを重ねておくことで、《天霆號アーゼウス》の素材を1枚増やすことができます。
一度効果を使った後の《トーテムバード》であれば、これを経ることで2素材アーゼウスになり、効果未使用の《トーテムバード》なら4素材アーゼウスになります。《天霆號アーゼウス》の発動回数が1回増えるだけで対応力が数段跳ね上がるので、ぜひ経由させたいカードです。
《迅雷の騎士ガイアドラグーン》
良いから黙ってアーゼウスに乗れ。守備表示モンスターを攻撃した時に貫通ダメージを与えるエクシーズモンスターですが、あまりその目的では使用しません。
フィールドのランク6エクシーズに直接乗せて召喚できる、という効果でおわかりだと思いますが、要するに《天霆號アーゼウス》の素材です。全てを破壊しましょう。
▶メインデッキの採用カード
電脳界カード
展開を補助するカード
相手の展開を阻害するカード
自分の展開を押し付けるカード
以上の順序で説明します。
《電脳堺姫-娘々》
レベル3
サイキック族
風属性
効果モンスター
電脳堺の共通効果を持ちませんが、レベル3モンスターがフィールドに召喚or特殊召喚されたとき、墓地から自己蘇生してチューナーになります。
取り敢えず墓地に落としておけば単純にレベル3を用意できる上、この能力で蘇生した場合、フィールドから離れた時に除外されるため、《電脳堺門-朱雀》のコストになることも可能。
また、自身が除外された際に、除外されている自分のカードをデッキに戻せます。この効果は裏側除外のカードも戻せるため、何かとお世話になる機会があります。
実は電脳堺の風属性カードは皆サイキック族なのですが、その中で《電脳堺姫-娘々》は唯一の非チューナーモンスターです。このカードを自身の効果以外の方法でフィールドに出せば、《御前試合》《群雄割拠》が出ていてもシンクロ召喚ができるため、覚えておくと突破できる盤面が増えます。
《電脳堺媛-瑞々》
レベル3
サイキック族
風属性
チューナー
効果モンスター
電脳堺の共通効果で特殊召喚されると、デッキから電脳堺カードを1枚サーチできます。
チューナーであるため各種コストになる他、風属性なので《烈風の結界像》下でも召喚できるのが優秀です。墓地にカードを落とす動き、後続を手札に加える動き、その両方を同時にこなす、【電脳堺】のメインエンジンと言えるでしょう。
初手で手札にないとき《電脳堺門-青龍》で手札に持ってくる「電脳堺」モンスターは、基本的にこのカードになります。
テキストは少なくなってしまっていますが、やってることが強すぎて小技を書く必要がない、とも言えます。「電脳堺」モンスターで最も強力なカードと言って差し支えないでしょう。
《電脳堺豸-豸々》
レベル3
幻竜族
地属性
効果モンスター
電脳堺の共通効果で特殊召喚されると、ターンの終了時に墓地から電脳堺を手札に戻すことができます。
気を抜くとチューナーになって出てくる《娘々》と違い、どう出しても絶対に非チューナーなので、レベル3の非シンクロモンスターとして、最も使いやすいカードになるでしょう。
特殊召喚された時に発動する回収効果はエンドフェイズですが、次のターンの動きを確実に用意できる強力な効果です。主に《電脳堺媛-瑞々》や《電脳堺悟-老々》など、1枚で複数枚を展開できるカードを戻すことになります。
展開に絡めるだけで後続の続きやすさが段違いになるため、毎ターン必ず特殊召喚したいモンスターです。
《電脳堺悟-老々》
レベル6
サイキック族
風属性
チューナー
効果モンスター
電脳堺の共通効果で特殊召喚されると、墓地から好きな電脳界モンスターを特殊召喚できます。
【電脳堺】の中でも特別に展開力のあるカードで、《電脳堺麟-麟々》を蘇生すると、たった1枚でレベル12をフィールドに用意することができますし、《電脳堺豸-豸々》を蘇生すると、更に《電脳堺姫-娘々》の効果が発動し、この場合でもレベル12を用意できます。
1枚で作れる盤面が非常に豊富なため、基本的には虎の子として使うカードになるでしょう。例えば、展開の途中で《原始生命体ニビル》を当てられて爆散した盤面であっても、《電脳堺悟-老々》から《電脳堺豸-豸々》を組成し、レベル9シンクロで《浮鵺城》をシンクロ召喚することで、たった1枚から《真竜皇V.F.D.》を召喚することができます。
また、蘇生できるのは「電脳堺」モンスターであるため、EXデッキのモンスターでも蘇生できてしまいます。ただし、効果は無効になるため注意。
初動では効果を満足に使えない時もありますが、出せば強い展開が約束されるカードです。
《電脳堺麟-麟々》
レベル6
幻竜族
地属性
効果モンスター
電脳堺の共通効果で特殊召喚されると、デッキから好きな電脳堺カードを1枚墓地に送ることができます。つまり、共通効果と併せて2枚の「電脳堺」カードを墓地に送ることができます。
送れる「電脳堺」カードの種類は《電脳堺媛-瑞々》と同じで、対象にとった電脳堺、墓地に送った電脳界とまた別の種類の「電脳堺」カードになります。つまり、モンスターを2枚墓地に送ったり、罠を2枚墓地に送ったり、といったことはできません。
他の「電脳堺」モンスターと比べると展開に絡める優先度は落ちますが、レベル6の非シンクロであるため、《電脳堺媛-瑞々》などと絡めてシンクロ召喚を狙いたいところです。
地味に、攻撃力1800は【電脳堺】のメインデッキのモンスターでは最も高いため、ワンショットを狙う際に絡めると幸せになれることもあります。
《電脳堺嫦-兎々》
レベル6
幻竜族
地属性
効果モンスター
テンプレ構築には入っていない枠その3。「電脳堺」モンスターの共通効果は持たず、代わりに自分自身をフィールドに召喚する能力を2つ持っています。
1つは「フィールドにモンスターがいない or サイキック族・幻竜族のみ」の場合、リリース無しで自分をアドバンス召喚できる能力。もう1つは、「手札のサイキック族・幻竜族」を捨てて、墓地からチューナー扱いで自己蘇生する能力です。
1つ目の効果のお陰で手札に来ても初動として使うことができ、墓地に落とせば《電脳堺悟-老々》や《電脳堺麟-麟々》などが手札に2枚以上重なった時、それを盤面のレベルに変換することができます。
また、地属性・幻竜族の「電脳堺」モンスターで唯一チューナーになれるカードであるため、《御前試合》《群雄割拠》が出ていてもシンクロ召喚をすることができます。
展開に必須では有りませんが、動きの柔軟性を1枚で底上げできる他、追加の初動としての動きもできるため採用しています。正直、どうしてテンプレ構築に入っていないのか分かりません。
【閃刀姫】デッキにおける《閃刀姫-ロゼ》のような立ち位置のカードです。
《電脳堺門-朱雀》
永続罠
だいたい説明しましたが、除外された「電脳堺」を2枚デッキに戻すと、表側表示のカードを1枚対象にとって破壊します。もちろん自分の《真竜皇V.F.D.》を破壊するだけでなく、効果無効が飛んでこないのなら、相手のモンスターやフィールド魔法を破壊するのにも使えます。
補足するなら、デッキに戻せる「電脳堺」カードは表向きで除外されたカードに限るため、《強欲で貪欲な壺》で除外されたカードを戻すことはできません。それらのカードを戻したいときは、《電脳堺姫-娘々》などを使うと良いでしょう。
さて、ここでは《電脳堺門-朱雀》のもう一つの効果について説明したいと思います。
すでに節々で何度か言及されていますが、《電脳堺門-朱雀》が墓地にある時、これを除外することでフィールドの「電脳堺」モンスターのレベルを3上げる or 下げることができます。
この効果を使うことで、《電脳堺悟-老々》や《電脳堺麟-麟々》などといったレベル6モンスターがレベル9になるため、《真竜皇V.F.D.》の素材にすることができます。
つまり特殊召喚の回数を1回減らしてVFDを召喚できるということであり、《原始生命体ニビル》をケアしつつの展開では非常に有効です。
レベルを下げる効果は基本的には使いませんが、例外的に《電脳堺狐-仙々》のレベルを下げてレベル3チューナーと一緒に素材にし、《浮鵺城》をシンクロ召喚。その効果で《電脳堺狐-仙々》を蘇生し、《真竜皇V.F.D.》を召喚することがあります。
《電脳堺門-玄武》
永続罠
電脳堺門が他にも自分フィールドに存在するなら、バトルフェイズ毎に、任意の表側表示カードの攻撃表示・守備表示を入れ替えることができます。
それなりに使いみちの有りそうな効果ではありますが、基本的にこの効果は使わず、もう一つの墓地にある時に使える効果を使うことになります。
墓地にある《電脳堺門-玄武》を除外することで、墓地にある好きな「電脳堺」モンスターを蘇生することが可能です。
盤面が崩壊した後、墓地のこのカードから電脳堺カードを蘇生して再展開に持ち込めるのは強力で、墓地からフィールドにレベルを供給する手段として、非常に便利です。
とはいえ、墓地以外にあってもあまり強くないカードなので、1枚のみの採用です。
《電脳堺門-青龍》
永続魔法
フィールドにある時、墓地の「電脳堺」カードを1枚除外することで、フィールドの表側表示モンスター1体の効果を無効化します。
対象にとる効果であるため、「対象にとられない」テキストには無力ですが、それ以外の効果モンスター相手には無類の強さを発揮します。例えば、どんなデッキからでも飛び出てくる妨害モンスター《召命の神弓-アポロウーサ》にこれをぶつけることで、一発で機能停止に追い込むことができます。他にも、モンスター効果を無効にするモンスターを停止させることができるので、後攻での捲りに多用します。
また、墓地効果も強力です。《電脳堺門-青龍》が墓地にあるとき、これを除外することで、デッキから好きな「電脳堺」モンスター1枚を手札に加えることができます。ただし、手札を1枚捨てる必要があるため、手札が0枚の時に発動してもあまり意味はありません。ご注意を。
また、手札を捨てるコストは電脳堺モンスターを手札に加えた後に働くため、手札が揃っている状態で、山札から墓地に落としたい「電脳堺」がある時に擬似的に使うこともできます。
フィールドにあっても墓地にあっても強い、【電脳堺】のメインエンジンその2です。常に墓地に1枚用意しておきたいカードと言えるでしょう。
《電脳堺都-九龍》
通常魔法
デッキから《電脳堺門》を直接フィールドに発動できるバグカードです。基本的には《電脳堺門-朱雀》か《電脳堺門-青龍》を発動することになります。
先攻では基本的に《電脳堺門-朱雀》を置くことになるでしょう。《電脳堺媛-瑞々》と絡めることで、極めて強力な展開が可能になります。
また、後攻では《電脳堺門-青龍》を発動する動きが強力です。《電脳堺門-青龍》は墓地に「電脳堺」カードが無ければ効果を使うことができませんが、なんとこの《電脳堺都-九龍》自体が「電脳堺」カードであるため、すぐに《電脳堺門-青龍》の効果を発動することができます。
また「デッキから(中略)置く」というテキストなので《灰流うらら》が効かない……と見せかけて、効果の中に「3枚以上:自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る」という余計なテキストがあるため《灰流うらら》で止まります。なんでやねん。
が、逆に言えば、相手の手札誘発に対するデコイとしての役割を持たせることができます。最初にこのカードを使うことで相手の《灰流うらら》をチェックすることが可能で、相手視点では《電脳堺媛-瑞々》や《電脳堺門-青龍》などのよりクリティカルなカードに《灰流うらら》を当てたいと考えるでしょうから、その後の読み合いを有利に進められます。
《緊急テレポート》
速攻魔法
デッキからレベル3以下のサイキック族モンスターを特殊召喚できます。
このデッキに入っているレベル3以下のサイキック族は《電脳堺姫-娘々》と《電脳堺媛-瑞々》ですから、チューナーと非チューナーを選択して召喚できることになりますし、フィールドに「電脳堺」を用意できるので、追加の初動としても機能します。
また、速攻魔法なので様々なカードにチェーンすることが可能で、同一チェーン上で妨害を飛ばせないようなカードに対して、強引に使用することもできます。覚えておくと突破できる盤面が増えるかも知れません。
フル投入したいところですが、準制限なのでおとなしく2枚の採用です。
《おろかな副葬》
通常魔法
デッキから好きな魔法罠を1枚墓地に送ることができます。つまり《電脳堺門-青龍》を直接墓地に送ることができるということであり、これはデッキに存在する全ての「電脳堺」モンスターにアクセスできることを意味しています。
もちろん、《電脳堺門-朱雀》と《電脳堺門-玄武》を墓地に送ることも可能なので、初動になりつつも器用なカードとして機能してくれます。
引けると嬉しいカードではありますが、「電脳堺」カードではないため初動換算するには少し厳しいこともあり、採用は2枚に抑えています。
《強欲で貪欲な壺》
通常魔法
山札から10枚除外すると、2枚引けます。
どうせ1試合で山札を引ききることは無いので、デメリットはあって無いようなものです。とは言え、裏側除外なので《電脳堺門-朱雀》などのコストにはならず、採用枚数の少ないカードがデッキから無くなる危険性もあるため、それこそ《強欲な壺》ほど雑に使うことはできません。
また、デッキから手札に加える効果であるため、《灰流うらら》が刺さります。その場合はデッキから10枚裏側除外するだけの謎カードになります。
が、逆に言えば相手からすると《灰流うらら》を当てたくなるカードであり、本命の《電脳堺門-青龍》や《電脳堺媛-瑞々》を通すために、デコイとして使用する使い道もあります。
などと色々言いましたが、雑に強いカードであることは確かなので、まず使ってから考えるのも全然アリです。複数枚嵩張ると邪魔なことも確かなので、2枚の採用に留めています。
「電脳堺」では各種効果のハンドコストにすることも可能なので、枠に余裕があるなら3枚採用も視野に入ります。
《灰流うらら》
レベル3
アンデット族(アンデッドではない!)
火属性
チューナー
効果モンスター
デッキからカードが移動する効果を、手札から捨てるだけで1度だけ無効化できます。
現在環境で猛威を振るう展開デッキは「サーチ」を駆使して必要なパーツを集めるため、相手の急所を見極めて手札から使用することで、どんなデッキだろうと機能停止に追い込めます。
が、逆に言えば相手のデッキが分かっていないと変なところで使ってしまい、相手の動きが全く止まらない、ということになりがち。
そこで、環境デッキに対する使い所を一通りメモしておきます。
◆
▶【エルドリッチ】
《黒き覚醒のエルドリクシル》
《紅き血染めのエルドリクシル》
《黄金卿エルドリッチ》をデッキから特殊召喚する効果に対して使用。
▶【ドライトロン】
《宣告者の巫女》
《サイバー・エンジェル-弁天-》
次の動きをサーチする効果に対して使用。正直、どこに当てても展開してきます。
▶【鉄獣戦線】
《鉄獣戦線 ナーベル》
《鉄獣戦線 壊撃のベアブルム》
召喚するモンスターのサーチや、《鉄獣の抗戦》のサーチを妨害。
▶【LL鉄獣】
《鉄獣戦線 ナーベル》
《LL-コバルト・スワロー》
《ワン・フォー・ワン》
正直どこに当てても展開してきます。致命傷になりやすいのはこの辺。初動で撃ってきたなら《LL-バード・コーリング》にも刺さることが多いです。
▶【閃刀姫】
《増援》
《閃刀起動-エンゲージ》
《閃刀空域-エリアゼロ》
《閃刀姫-シズク》
最初の《閃刀姫-レイ》さえ持ってこさせなければ止まります。また、《閃刀姫-レイ》を最初から持っていた場合は《閃刀姫-シズク》のエンドフェイズのサーチを止めるのが効果的です。
◆
以上は私の個人的な見解なので、間違っている可能性があります。「ここに当てたほうが良いよ」というアドバイスがある方は、コメントにどうぞ。
また、《灰流うらら》は何気にレベル3チューナーなので、シンクロ召喚に絡めたり、《灼銀の機竜》のコストにすることが可能です。覚えておくと役に立つかも知れません。
《増殖するG》
レベル2
昆虫族
地属性
効果モンスター
手札から捨てると、そのターン中に相手が特殊召喚するたびに1ドローできます。
これを投げることで一般的なデッキなら展開が止まり、環境トップの制圧デッキは「どうせ無効にできる」で展開を続けてきますが、逆に物量で制圧を突破できたりします。
もしも《禁じられた一滴》のような後攻を捲くるカードを多く採用するなら、それらを引く確率も上げてくれます。
《灰流うらら》ほどでは無いにせよ、極めて強力な手札誘発です。あ、もちろん《増殖するG》の効果で引き当ててきた《灰流うらら》を相手にぶつけることもあります。
《墓穴の指名者》
速攻魔法
上記した《灰流うらら》《増殖するG》は、どちらも先攻制圧に対する回答として採用されています。つまり、私たちが【電脳堺】を気持ちよく回している時、相手はそこに《灰流うらら》《増殖するG》をブチ当ててくるという事です。
そんな時に活躍するのがこの《墓穴の指名者》です。相手の墓地にあるモンスターを1枚除外し、その効果を次のターン終了時まで無効化します。
《灰流うらら》も《増殖するG》も、手札から捨てることで効果を発動するカードです。つまり、使用した時点で必ず相手の墓地にあるということ。
これを除外することで、相手の《灰流うらら》《増殖するG》の効果を無効化し、そのまま展開を続けることができます。
ただし、無効化するのは「お互いの同名カード」であり、効果は次のターンまで持続します。自分のターンに《墓穴の指名者》を使い、次の相手のターンにドヤ顔で《灰流うらら》を使ったらまだ無効化されたままだった……とならないように気をつけましょう(2敗)
また、その他にも相手の《黄金郷エルドリッチ》や《閃刀姫-レイ》を除外したり、墓地を利用するデッキに対しては普通にメタカードとして機能します。エルドリッチを許すな。
《抹殺の指名者》
速攻魔法
ややこしいことを書いていますが、要するに自分のデッキからカードを1枚除外し、それと同名カードの効果をターン中無効化します。
当然自分のデッキには《灰流うらら》も《増殖するG》も入っているので、これを使えばそれらを無効化して展開することができます。
また、宣言するカードに制限は無いため、例えば《墓穴の指名者》を除外したら、相手の《墓穴の指名者》を無効化して《灰流うらら》を通したりすることもできます。
デッキ内のメタカードの枚数を増やすなら、《墓穴の指名者》よりも優先して採用したいカードです。
また、《電脳堺門-朱雀》のコストが足りない時、電脳堺カードを除外する使いみちもあります。
▶採用が検討できるカード
今回私が使用した【電脳堺】のコンセプトは「安定感」だったため、基本的に不安定材料を少なくする方針でチューンしていました。
そのため、強力ですが不採用となったカードもあります。
《アルティマヤ・ツィオルキン》
レベル12シンクロ。自分のフィールドに魔法罠がセットされた時、特定のシンクロモンスターをEXデッキから直接召喚できます。
条件が少し厳しく、【電脳堺】で出そうとしたらレベル6モンスターを2体用意する必要がある上、手札に魔法罠がなければ、ただ出しづらいだけの攻撃力0守備力0です。
このカードそのものは大事では無く、どちらかと言えば後述の《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》を出すための中継の意味合いが強いです。
《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》
強いことしか書いてないドラゴン。召喚条件は【電脳堺】では全部無視してアルティマヤ・ツィオルキンから出すので関係ないです。
モンスターの効果がどこからでも働いた時、それを無効化して破壊して、さらにそのモンスターの攻撃力を自分に追加します。
ガチでめちゃくちゃ強いですが、VFDが出ている状況では役割が薄くなりがちで、アルティマヤ・ツィオルキン以外から出せないため今回は不採用としました。
《PSYフレームギア・γ》
《PSYフレーム・ドライバー》
レベル2
サイキック族
光属性
チューナー
効果モンスター
レベル6
サイキック族
光属性
通常モンスター
フィールドにモンスターがいない前提ですが、相手モンスターの効果を無効化して、2枚一緒にフィールドに特殊召喚されます。
《PSYフレーム・ドライバー》自体には特に意味がありませんが、《PSYフレームギア・γ》の効果を使うにはデッキに《PSYフレーム・ドライバー》が入っている必要があり、仕方なく採用することになります。
《PSYフレームギア・γ》の効果は手札から発動するため《墓穴の指名者》が効かず、また詳しい説明は長くなるので省きますが、「効果の発動を無効」という強力なテキストとなっており、簡単に言えば先述した《真竜皇V.F.D.》と《電脳堺門-朱雀》のコンボでも無効化を回避できません。
そのため、《抹殺の指名者》で相手の《PSYフレームギア・γ》を無効化するために採用するのは「あり」な選択肢です。
また、《PSYフレームギア・γ》はレベル2のチューナーであるため、《スターダスト・チャージ・ウォリアー》や《電脳堺獣-鷲々》などと組み合わせて、《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》をシンクロ召喚することができます。一緒に出てくる《PSYフレーム・ドライバー》もレベル6なので、各種シンクロモンスターの素材として電脳堺との相性が良いのも評価点。手札誘発の無効効果としては、おそらく今電脳堺と最も相性が良いとすら言えます。下手に夢幻泡影積むならこっちのほうが絶対いいです。
と、散々強いことを書いてきましたが、《PSYフレーム・ドライバー》が手札に来た時の無力感に耐えられるメンタルが無かったので不採用です。
《原始生命体ニビル》
レベル11
岩石族
光属性
効果モンスター
落ちてくんな。
相手が5体以上特殊召喚に成功したターンに、お互いのモンスターを全てリリースして出てくる宇宙生物です。
「リリース」であるため、破壊無効や効果無効を完全に貫通して盤面を更地にする上、攻撃力3000というバカにならないスタッツのモンスターが出てきます。
相手フィールドには、相手のフィールドにあったモンスターの攻撃力・守備力を合計したトークンが召喚されますが、ただ大きいだけで耐性がゼロなので、《電脳堺門-朱雀》などで簡単に破壊できます。
【ドライトロン】などの展開デッキを粉砕することができますが、【電脳堺】の展開にはまったく関係無い「レベル11」であり、先攻で引いてしまった場合は何の役にも立ちません。
どちらかというと、《抹殺の指名者》で相手の《原始生命体ニビル》を無効化するために1枚だけ採用することになるのではないでしょうか。
《禁じられた一滴》
速攻魔法
落ちてくんな。
手札とフィールドから好きなだけカードを墓地に送り、その数だけ相手のモンスターの効果を無効化し、更に攻撃力を半分にします。
また、この時墓地に送ったカードと同じ種類(モンスター・魔法・罠)はこのカードにチェーンすることができません。
例えば、《禁じられた一滴》のコストに手札のモンスターを捨てた場合、相手の《神光の宣告者》はチェーンすることができず、そのまま無効化されます。当然、《禁じられた一滴》のコストに手札の罠を捨てた場合これに《電脳堺門-朱雀》はチェーンできないため、そのまま《真竜皇V.F.D.》は無効化されます。ふざけんな。
ありとあらゆる制圧デッキを1枚で返せる最強カードですが、手札によっては無効化した後に展開するカードが残らないこともあり、融通がききません。また、《原始生命体ニビル》と同様に、先攻で引いてしまうと邪魔になってしまします。
やはり上記の3種類と同様に、《抹殺の指名者》で相手の《禁じられた一滴》を無効化するために1枚だけ採用するのがベターかも知れません。
ちなみに、相手が《禁じられた一滴》のコストに魔法を捨てた場合、《抹殺の指名者》はチェーンできません。コストに魔法と罠の両方を使われると詰むので、《禁じられた一滴》+《抹殺の指名者》を採用する場合は、《真竜皇V.F.D.》以外のモンスターを召喚せずにターンを返しましょう。
《幻影騎士団ブレイクソード》
ランク3エクシーズ。簡単に出せて、お互いのカードを1枚ずつ対象にとって破壊します。
対象にとるし破壊だし、自分のカードも1枚減るしで使いづらそうに見えますが、出しやすいという点こそが何よりの長所だと思います。
が、私の場合は《電脳堺獣-鷲々》で事足りる場合がほとんどだったので採用ませんでした。
《幻影騎士団ブレイクソード》ならではの用途が私にはよく分からなかったのですが、テンプレ構築に入っているということは、私の気づけていない何らかの強みがあるのだと思います。
要するに私が使いこなせなかっただけです。許して……。有識者の方がいらっしゃれば、コメント欄で教えてくださると嬉しいです。
《電脳堺甲-甲々》
ランク3エクシーズで、エクシーズ素材を取り除くと自分のモンスター1体に、相手ターン終了時まで戦闘破壊耐性を与えます。
この効果は基本的に自分自身に付与することになります。その状態で相手モンスターに攻撃すると、2つ目の能力が発動。種族・属性が同じモンスターが自分の墓地に2枚以あるなら、戦闘した相手モンスターを除外します。
要するに対象をとらない除外が可能なため、相手のどうしようもないモンスターを簡単に除去できるというわけです。更に言うなら、戦闘しても破壊されないため、《アーゼウス》になることもできます。
また、戦闘破壊耐性は相手ターンまで持続するため、守備表示で置いておき、相手の攻撃を凌ぐこともでき、様々な用途で一定水準の仕事をこなす良カードと言えます。
使い所が明確に存在するカードですが、使用頻度が少なかったため不採用としました。環境に《双穹の騎士アストラム》などが増えてきたら採用を検討すると良いでしょう。
《ABF-神立のオニマル》
レベル12シンクロで、攻撃時に攻撃力が6000になります。
申し訳程度の破壊耐性もありますが、ランクマッチでは様々な効果を駆使して意外とあっさり除去されてしまうので信頼しすぎは禁物です。
基本的には後攻でのワンショットキルに使用することになります。が、これだけの過剰火力を用意しなくても《真竜皇V.F.D.》で遅延が可能な他、ワンショットキルに必須ではないため、不採用としました。
そういえば5D's見始めたんですが、そんな感じでブラックフェザーが好きなら採用しても良いかも知れません。
《氷結界の龍 トリシューラ》
レベル9シンクロで、相手のフィールド・墓地・手札からそれぞれ1枚ずつ、対象に取らずに除外します。
対象に取らない除外という最強の除去効果を3箇所に飛ばすので、基本的にどんな面倒なモンスターも一撃で吹き飛ばします。
しかし、召喚条件はそれなりに面倒で、【電脳堺】で出すならレベル3モンスターを3体用意し、そのうちの2体が非チューナーである必要があります。レベル3モンスターを3体並べるとチューナーが2体になりがちな【電脳堺】では、出すのに工夫が必要であり、《氷結界の龍トリシューラ》をぶつけたいような相手に対して、そんな悠長なことができるのは稀です。
それこそ《I:Pマスカレーナ》を素材にした《双穹の騎士アストラム》などをどかすのには使えますが、そういったピンポイントでの採用なら《電脳堺甲-甲々》で十分ですし、フィールドと墓地を同時に除外できる点に目をつけるなら、《電脳堺凰-凰々》で十分でしょう。
実用性を考えるなら他のカードに軍配が上がるものの、なんと言ってもかっこいいドラゴンである、という魅力は代えがたいものです。
採用カードの探し方
メインデッキのカードはともかく、EXデッキのカードはかなり自由に入れ替えることができます。【電脳界】はレベル3とレベル6の各種モンスターを展開するため、「3の倍数のシンクロ召喚」と「3の倍数のエクシーズ召喚」と相性が良いです。
マスターデュエルのカード検索では条件をつけて絞り込みができるため、3の倍数にチェックを入れた状態で「エクシーズ」「シンクロ」のモンスターを検索すると、「これ、使えそうじゃない?」というカードを見つけることができます。
環境に合わせてデッキをカスタムするのは、やはりカードゲームの醍醐味です。何かオススメのカード等ありましたら、コメント欄に書いてくださると私が助かります。
終わりに
遊戯王はじめたてでここまで勝利を重ねられたのは、本当に先人の皆さんのおかげだと思います。その上で、完全初心者の私だからこそ疑問だった点などを中心に解説しました。
お目汚し失礼しました。ランクマッチのどこかでお会いしましょう。
それでは。
追記
【電脳堺】のVFDの出しやすさがどんなもんか、どいう試合が撮れたので補足的に載せておきます。ニビルと怪獣を超えつつVFDを2回エクシーズ召喚できています。