詩・書・画の響き合う世界
明日は、令和の象徴画の一つとなった大亦観風の「太宰府梅花の宴の歌」を所蔵している奈良県立万葉文化館にも行くのですが、観風の生まれた和歌山県の和歌山県立近代美術館で、興味深いレクチャーを受けることができました。
この作品をみると、画と書が一体になっていて、ちょっと不思議だったんです。実際の作品も個別の作品ではあるのですが、南画(南宋画)と文人画という2種類の中国画を学んでいた時代の価値観は、今の西洋文化中心に生活してきた自分からすると不思議に感じたみたいです。
特徴の一つに、詩・書・画が一体となった作風があって、この3要素が響き合って世界観を表す世界なのだそうです。西洋的には、絵は絵、書は書、詩は詩と分かれて扱われる事がほとんどですから、その価値観で育ってきた自分的にはけっこうなインパクトでした。
同時に、日常ってそんな複合的な要素で構成されているよなぁ、、何気なくやってるけど、、とも感じました。その複合体は「文化」という言葉になるようでしたけど、今まで私は「幅広い見識」が文化イメージでしたが、「人格と品格を磨き上げた、徳の高さが反映されてこその文化」という気骨溢れるものだったようです。
「石を愛でて鑑賞する」 ※「隠遁思想」のような在り方、生き方も、洋の東西を問わずにあるようです。そんなアートの世界は、単純に、詩・書・画と分けきれない複合要素の世界であるとも思うのですが、それをクリアに分けて考える、感じようとする感覚もわかるような気がしています。いづれもJOY、喜びの解釈が深まる旅になっています。
※隠者でウイキペディアをみてみると、より感慨が深まるように思います。
愛でるも喜び、JOYSHiPですね!