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元外資系IT業界の僕がフジテレビの女子アナ上納システム疑惑報道を見て、考えた話



はじめに

昨年週刊文春で記事になった、フジテレビの元社員が中居正広と女子アナの間に存在した「上納システム」に関する疑惑の暴露が注目を集めています。

僕自身は元々新卒から4年半IT業界におり、現在は社会人向け教育のフィールドで仕事をしています。したがってフジテレビが疑惑を持たれている組織的な女子アナ上納システムの真偽はわかりません。

ただ今回の報道を通して、違和感を感じたことがあるものの、思い返してみれば、やはりおかしいのではと思っていた話について、書かせていただきたいと思います。
他の業界や企業でのご経験がある方の中で、同じような違和感を感じたことがある方がおられましたら、コメントや発信をしてもらえると嬉しいです。

IT業界で感じた僕の違和感

僕は外資系のIT企業にて営業職として4年半ほど働いていました。新卒で働き始めたのは、ちょうどコロナで一斉自粛が始まる1年ほど前のことでした。

営業職の方はご存知の方が大半と思いますが、一括りに営業職といっても様々な役割があります。
IT業界時代、僕は主にお客様付きの営業の仕事をしておりました。主には大手企業のお客様数社を担当し、対お客様の売り上げや利益率をより毎年大きくしていくことに責任を持っていました。

入社直後、僕は外資系IT企業に対して、「効率重視」「実力で案件を取ってくる」「高給取り」というようなイメージを持っていました。
もちろんそういったイメージは今でも概ね間違ったものではないと思うのですが、大きな違和感を感じた話を耳にしたことがありました。

それは各営業メンバーの担当企業をどのように決めるのか、という話です。基本的に各営業部門に振られた目標や経験年次等の要素が考慮されて、決められていたかと思います。
ただ他にもお客様のキーパーソン、役員がどういう人を好みそうかという点もあり、その中には「女の人なら気前よく接してくれる、とか若い女の人の方が都合が良い。」というような話を飲み会の席で耳にしたことがあります。

もちろんこれは僕の所属した企業において、フジテレビのような性の上納システムがあったことを意味しません。
また「若い女性だから」というような要素だけで担当企業が決まっていた事実があったという証拠もありません。

しかし外資系企業とは「実力で案件を取ってくる」ようなイメージを持っていた、良い意味でまだ学生感覚が残った僕からすると、非常に違和感のある話でした。
日本企業の役員は大半がおじさんたちで占められており、まあ大半のおじさんは若い女の子が好きなので、そういった子たちを割り当てような思想は、「実力で案件を取ってくる」というイメージとは真逆のように感じました。

当時は噂程度でしか聞いていませんでしたし、そういうこともあるのかなくらいの軽い気持ちで捉えていました。
ただ今回の報道を通して、「知らなかっただけで、僕のいた企業でも何かしら問題があったのでは?」と思うようになりました。

僕自身の経験ではないですが、某大手商社の企業でおじさん社長と何十人の女性社員だけ集められて話をする会があると聞いたこともあります。これも別に性の上納システムとは違うと思いますが、なんだかとても違和感のある話に思いました。

今回スポットライトを浴びているのは、一業界の一企業ではありますが、おそらく性の接待・上納システムとまでは言えないが、「なんだか気持ち悪くて、変な仕組み」が各業界にまだまだ残っているのではと思うのです。

おわりに

フジテレビの一連の疑惑報道を通して、僕は各業界・各企業で「なんだか気持ち悪くて、変な仕組み」がもっと可視化されて、おかしな部分は綺麗に描き直されるべきだと思います。

元々アナウンサーを目指していたという女性の方と話した機会がありましたが、結局芸能の世界は「何でもやる人」が成功する世界であり、自分はそれは違いと思い、他の業界で頑張ることにしたという話を聞きました。

夢を持ってこんな仕事をしてみたいと思い、門戸を開いた後、仕事とは全く関係ない話で挫かれてしまい、去っていく。これはあまりに悲しい話で、変わっていくべきです。僕自身も微力ながら、社会の構成員の一人として、見て見ぬふりをせず、生きていきたいと思いました。



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