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地域猫活動 その8

 いつも記事をご覧いただきまして、ありがとうございます。ナナとサスケの親子の続きです。

 安心して過ごせる場所

 これは、人間でも当たり前のことですが、日々の生活を安心・安全で送ることができるというのは、当然の要求であり、そのために知恵を使うのは猫でも同じだと思います。犬は法律上の関係から、繋がれるなどの制約を受けて、人間に飼育されることが原則ですが、もしも野生化してしまうような事でもあれば、当然同じように自分の「居場所」を確保する行動を取るのではないかと思います。

ある日の早朝


こちらは晴天の日の日中

 こんな安心し切った姿を見ると、邪魔しないようにしてあげようと、どなたでも思うはずです。やはり、猫は高い所で居心地がいい場所があれば、住みかとして選ぶものなのだとわかりました。

 

 親子の別れの時期があると言うけど

 ここで、ちょっと気になっていた事なのですが、子猫もある程度成長したら、親離れの時期があるというのを聞いたことがあります。特にオスの場合は、外猫だと本能的にメスの獲得をめぐって、猫同士の戦いに参戦しなければならなくなるはずです。また、母猫がオスの子猫を「独り立ち」させるために突き放すという説もあるそうですが、それもいつになるのかと思って見ていました。しかし、なかなかそれらしい兆候が見られず、ついには8月まで月日が経過しました。

まだまだ赤ちゃん猫か?

 

 ここでひとつの疑問が・・・・

 これは、あくまでも一般的な話ですが、ネコ科の動物は基本的にオスが子育てに関わらないという言い方をされます。動物園などで飼育されている動物ですと、子が生まれた場合に父親もはっきりわかっているのが普通ですが、野生では、ファミリーで群れを作って生活している時でも、ライオンとかトラなどが、オスが子の世話をしているという話は聞いたことがありません。まして、猫は単独で生きるのが基本のため、特に外猫となると、通常はもっと父親というものの存在感がないように思います。つまり、多くの場合は「君の親父って、誰?」ということになるのが普通だと思います。

えっ? このキジ白は?
では、君がサスケの父親?

 このボス猫「トック」の詳細は、後にTNR実施の記事でご紹介するとして、サスケの父親であることは、まず間違いないと思いました。そう思った根拠は、このトックが現れても、サスケが驚きもせず逃げなかったこと、さらに、母猫のナナが息子をかばってトックに対して、威嚇したり追い払ったりする行動を見せなかったことです。
 監視カメラに記録された動画から、たまたまトックとナナ、サスケの全員が揃った写真を切り取ることができたわけです。しかしそうなると、子育てとまではいかないものの、ナナとサスケのそばにトックがいてくれると、さすがにほかの猫が近づけなくなりますからね。その意味では、トックがこの親子のガード役を果たしていたかも知れないので、子育てに関わったと見てもいいかと思います。研究者の先生も提唱しているように、猫が人間と共生するようになって、しだいに本来の生き方とは変わってきている部分もあるのではないかという話が、とてもよくわかります。
 この後、事情があって、長期間うちを留守にすることになったため、しばらくの間、保護ボックスの「ご利用」を停止することとなりました。この先は、次回に続けます。

 本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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