見出し画像

草木のお化け/森田療法

「草木のお化け」。何でしょうね?。神経症が治ってない状態の人がよく陥るのです。ノルローゼにとらわれていると、自分のことしか考えていない。ぼーっとして、周りのことなど見ない。ゾンビみたいなんですよ。森田先生の時代は、ゾンビなんて言葉ないですからね。草木のお化けは、森田先生が使っていました。今だったらゾンビって言うんでしょうか?

私も神経症でしたけど、そのゾンビちゃんは見たことがあります。幽霊みたいなんですよ。魂が死んでいる。夢遊病者みたいです。森田先生の弟子の鈴木知準先生に診てもらったのですが、先生も嫌っていましたね。「本当にとんちんかんだからな」と、半ば呆れていたんです。神経症は、割と精神障害では軽症なのです。

それなのにどうして、そんな体たらくなのでしょう?脳に障害が起きてるのかな?。見た感じ幼児のような感じの人や、日常の身の回りのことができない人たちがたくさんいました。あれは本当に神経症だったのでしょうか?。重症の人たちは、私の感覚ではほとんど精神病ですね。統合失調症のような妄想ではありませんけど、軽い妄想状態なのかな?

医者でもないのにごめんなさいね。当時私は17歳。見るもの聞くもの全て新鮮で、今でもはっきり覚えているんです。私以外の病気の人たちを見るのは初めて。驚きでしたし同情もしたんです。でも不可解でしたね。人間はどうしてあんなになってしまうのか?。当時もつくづく思いました。遺伝とかあるんでしょうか?

でもその草木のお化けは、いずれはちゃんと人間になるんです。助手の先生もそう説明していました。当時、私たちはかなりめげていましたが、その言葉で気を良くして頑張って励んだものです。それは本当でしたね。当時ぼんやりしていた自分も、はっきりとした人間になりました。感謝していますよ。

#森田療法
#森田先生
#鈴木知準
#神経症
#ノイローゼ
#精神障害
#統合失調症

いいなと思ったら応援しよう!