趣味のお話:好きな作家『凪良ゆう』さん


 どうも皆様こんにちは。
 このアカウントは創作大賞の為に作成したものですが、せっかくなのでそれ以外の投稿もしてみようと思います。
 
 エッセイ部門応募作品にもあるように私は児童養護施設で看護師として働いています。

 しかし折角なので今回は仕事に関係の無い趣味の話をしてみます。
 題名にもあるように好きな作家さんの話です。
 今回は『凪良ゆう』さん。
 この記事内では『流浪の月』『汝、星の如く』の内容に少し触れます。これから読もうと思っている方はご注意ください。
 また、まだ読んでいない方は読まれる事をお勧めします。とても面白いですし、何より変な先入観無く一度読んでみて欲しいです。
この下より本文が始まります。

 

 











 その前にですが、皆さんは凪良ゆうさんをご存じですか?
 「読書が好き」「本屋によく行く」という方はご存じでしょう。
 本屋大賞を2度受賞された作家さんです。
 そしてその本屋大賞を受賞したのが『流浪の月』そして『汝、星の如く』となります。
 私がこの作者さんを知ったがまさにその本屋大賞です。作品は『汝、星の如く』でした。つい最近の事ですね。
 そして私が凪良ゆうさんの作品の好きな所は『人間の関係性』です。

『流浪の月』ですが、大まかに話すと大学生による女子小学生誘拐事件の加害者と被害者の話です。
 しかし実際の所は家庭で居場所の無かった2人が一緒に過ごしていただけなのです。
 けれど社会は2人は加害者と被害者として扱います。
 2人に張られたレッテルは剥がれる事無く、彼らは引き離されて大人になりました。
 女の子は大人になり、女性になっても『誘拐事件の被害者』として周囲から扱われています。
 そんな時、向こうも大人になっていた男と再会します。
 
 まず、この物語は恋愛の物語だとは感じませんでした。
 互いに恋愛感情は無く、自らの家庭環境の為に家族を求めた。
 しかし現代で血の繋がっていない男女が家族になるためには『恋人』『夫婦』と呼ばれるステレオタイプの関係性となります。
 そのため周囲の人間には受け入れられません。元が誘拐事件の『加害者』と『被害者』です。
 ストックホルム症候群と思われています。(ストックホルム症候群とは誘拐犯に被害者が恋愛感情を抱く事です)
 そのため元々二人が築いていた他の人間との関係性に変化が生じていき、という話です。

『汝、星の如く』は瀬戸内海の小さな島での高校生の恋愛物語、とはなりません。
 初めは父が不倫をして家庭環境が悪化している少女と、恋多き母親と共に島に引っ越してきた青年の恋愛が描かれています。しかし環境等様々な要因で二人は遠距離恋愛となります。
 そこからも浮気や病気や家庭の問題などで二人の関係性はどんどん悪くなっていきます。
 そうして二人は別れ、女は別の連れ子のいる男性と結婚しました。
 ドロドロ話なのか、と思うもそうはなりません。女が結婚した男性もまた複雑な状況なのでした。
 女と男、そして男性とその連れ子。
 周囲から見ればその関係性はとても酷い物に見えるでしょう。
 しかしそれは他人から決めつけられたものです。
 その当人たちがどう思っているのか。またどういう関係性なのか。その関係性は『恋人』『夫婦』『浮気相手』などの周囲の決めつけによって決まるものなのか。
 そんなもの当人たちにしか分からない、という物語です。(申し訳ありません。関係性をまとめきれませんでした。駄文失礼しました)
 


 このように凪良ゆうさんの作品は奇妙な『関係性』が描かれています。
 『流浪の月』は誘拐事件の加害者と被害者。
 『汝、星の如く』は恋人と夫婦、そして浮気相手。
 言葉にするだけならそんな関係性になってしまいます。
 周囲からは真っ当な関係とは見られません。
 けれど、それは他人から見た視点の物です。
 当人たちがどう感じているのかは別なのだと。
 他人から見た不幸が本人たちの幸福にもなる事もあるのだと、私はそう感じました。

 最後に。
 ここまで読んでもらって言うのもなんですが。
 まだ読んでいない方はぜひ皆様一度読んでみてください。

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