今日は、エンジニアの日々をちょっと。。。
保育士とは全くもって関係ないモノだが、現役エンジニアであり引退間近の者としては、今の世代が使った事がないだろうモノが仕事部屋に幾つかある。
計算尺
これを使った(正確には、持参しただけ)のが、第1級陸上無線技術士の試験。ちょっと前まで、計算尺の使用が認められていた。私の世代だと、関数電卓の代わりにポケコンが普通(パソコンが高くて買えないので)だった。だから、計算尺を使う世代から数世代離れていた(私の親世代のモノ)のだが、試験で使えるというので使い方を習得した。
もちろん、既にヘンミという計算尺メーカーは販売をやめてしまったから、オークションで手に入れた。職場にも、大先輩から受け継いだモノが一本、携帯用ミニ計算尺がカバンに一本あり、自宅にも予備を含めて2本ある。
既に生産していないので、交換部品がないモノだから予備もオークションで手に入れた。
何故か私の部屋には、大先輩の残した手回し計算機(タイガー製)もある。使える状態にしてあるが、流石に部屋のオブジェになっている。私は、計算で使った事は一度もない。
ちょっとしたレガシー展示ができそうである。
さて、今日はこの辺で。
計算尺
結局、対数の和が掛け算に相当するから、概算計算を桁を自分の頭で考えて計算する概算用の計算機だ。誤差も含めて範囲内でいい計算をする場合に使う。
原理は
例えば2の2乗(4)と2の3乗(8)の積は2の(2+3)乗の2の5乗で32だ。4×8=32=2^(2+3)という等式が成立しているという意味だ。
指数の和が乗算を意味しているから対数のメモリ部分を加算すれば乗算で、減算すれば割算した事になる。
計算の方法は、例えば、12x12の二桁の乗算は、一桁と少数(第二位まで)に変換
1.2x1.2x10^2(桁変換分)ここで計算尺の目盛りを合わせる。カーソル上の目盛りを読めば1.44を指している訳だ。それで桁補正分をかければ144となる。
対数範囲での計算だから概算で間に合う技術上の計算で設計値を決める前の見積に使う訳だ。今では、PC上でLT spice等のシミュレータを使って(素子のばらつき)誤差計算とか温度範囲による変換まで一瞬で計算できる。
ある意味、PC上で試作回路を作る事が可能だ。
ヘンミ
この会社が作っていたが、今は違う事業を展開している。
ポケコン
これも、高専用に一部生産していたが無くなってしまった。私はシャープのモノをパソコンが買えないので高校生の時に買って大学の実験とかでも使っていた。今でも計算機の代わりに需要があると思うのだが。。。
左上は記憶装置のカセットテープ、右上はプリンタ(感熱式)
手回し計算機(タイガー製)
LT spice
LT spiceはアナログ・デバイセズが提供する回路シミュレータ。アナログデバイセズはクッキーがうるさいので引用をやめました。
アナログ・デバイセズ
クッキー