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20歳のふりをした嘘だらけの夜職をした末路
私は高校卒業してすぐお金欲しさに夜職を始めた。
20歳のフリをして男性相手にお酒を飲んで朝5時まで働いた。それなりに稼げたことから楽勝じゃん。女って最高!話してお酒飲むだけで稼げるって最高!なんて簡単に考えていたから後々痛い目をみることになった。
最初は未経験、始めたて、20歳そんな軽いもので指名がポンポン生まれた。「可愛いね、若いね、ほらドンドン飲みなよ」私の自己肯定感は上がりまくっていた。
そして指名欲しさにお客様全員に色恋営業をかけていた。大好きだよ。〇〇くんが1番。腐るほど言った。腐るほど言えば言うほど俺も好き。って指名が取れたから。
就活で大変だったよねなんて話が始まれば合わせたり昔こんなゲーム流行ったよね!やったよね!なんて世代話にも全部嘘でついて行った。
私は嘘でしかお客様をつかめない嘘つき野郎だった。
そんな調子に乗っている時、何も知らずに夜職を始め、本当は18で社会も知らない私はいわゆる【クソ客】に当たった。今じゃクソ客はクソ客だからそいつに見合った接客でいいなんて思えるけどその時は一人一人に精一杯で、不機嫌な顔なのも、喋らないのも、質問しても何も返って来ないのも私のせいだと思っていた。私がブスだから、話がつまらないから、質問がありきたりで話す気にもならないから、だと思っていた。
電車通勤の私は往復2時間ずっと話の持ちネタを考えていた。本当にずっと。勤務1年の通勤時間ずっと。
そんな事をしていたら当たり前に体に影響が出始め、帯状疱疹と猛烈な腹痛が始まった。休みたいけど罰金には勝てなかった。
私の帯状疱疹の理由はそれだけではない。
黒服といわれるボーイからのセクハラだった。
下ネタの質問から始まりそんなのは上手く笑って流していたけれど全部笑って流す私はなめられたのだろう。
毎出勤胸を触られたり揉まれたりその他色々。
耐えられなかった。
限界から私は夜職を辞めた。
開放された。やっと何も考えなくていい。やった!やった!と嬉しい気持ちなのにポロポロと涙が止まらなくなっていたのはもうこの時すでに重度の鬱病だったからである。