日々の介護業務を作業にしないためには?
私は、老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。毎日、入居者の方々と接し、彼らの生活を支える仕事に携わっています。この仕事は、やりがいも大きいのですが、同時に肉体的にも精神的にも負担が大きいことも事実です。
介護の仕事は、どうしても「作業」として捉えられがちです。決められた時間に入居者の方を起こし、食事や入浴、排泄介助などの介助を行い、夜は再び寝かしつける。まるで、流れ作業のように業務をこなしていく感覚です。
しかし、それでは入居者の方との関わりが単なる作業になってしまい、せっかくの介護の仕事が台無しになってしまいます。
そこで今回は、日々の介護業務を作業にしないために、私が心がけていることをお伝えしたいと思います。
入居者の方一人ひとりに寄り添う
介護の仕事は、入居者の方一人ひとりの「今」に寄り添うことが大切です。入居者の方の状態や気持ちは日々変化します。だからこそ、常に入居者の方をよく観察し、その時のニーズに合わせたケアを提供する必要があります。
例えば、ある入居者の方は、いつもは明るく元気な方なのですが、今日は朝から落ち込んでいる様子でした。話を聞いてみると、最近家族と連絡を取れていないことが原因で寂しいとのことでした。
そこで、私はその入居者の方と一緒に家族に電話をかけ、久しぶりに声を聞かせました。すると、入居者の方はとても喜んでくれ、表情も明るくなりました。
このように、入居者の方一人ひとりの気持ちに寄り添い、その時に必要なサポートを提供することが、介護の仕事において最も重要です。
入居者の方の「物語」を知る
入居者の方には、それぞれの人生があります。家族構成、これまでの経歴、好きなもの、嫌いなものなど、様々な「物語」を持っているのです。
介護士は、入居者の方の「物語」を知ることによって、より深い理解と共感を示すことができます。入居者の方の過去を知ることで、今の言動や行動の意味が理解できるようになります。
また、入居者の方の好きなものや嫌いなものを知っていれば、より個別具体的なケアを提供することができます。
入居者の方の「物語」を知るには、直接話を聞いたり、家族の方から話を聞いたり、入居者の方の記録を読み返したりするなど、様々な方法があります。
入居者の方と一緒に楽しむ
介護の仕事は、入居者の方と一緒に楽しむことも大切です。入居者の方の好きなことを一緒にしたり、レクリエーションに参加したりすることで、入居者の方の生活に彩りを添えることができます。
例えば、ある入居者の方は、歌を歌うことが大好きでした。そこで、私はその入居者の方と一緒にホールでカラオケしました。入居者の方は、とても喜んでくれ、笑顔で歌を歌っていました。
このように、入居者の方と一緒に楽しむ時間は、入居者の方にとっても、介護士にとってもかけがえのない時間となります。
日々の生活の中で感謝の気持ちを忘れずに
介護の仕事は、大変なことも多いですが、同時にとてもやりがいのある仕事です。入居者の方から感謝の言葉をいただいたり、入居者の方の笑顔を見たりした時は、本当に嬉しいものです。
日々の生活の中で、感謝の気持ちを忘れずに、入居者の方と真摯に向き合うことが、介護士として最も大切なことだと思います。
まとめ
介護の仕事は、入居者の方一人ひとりに寄り添い、その「今」に合わせたケアを提供することが大切です。入居者の方の「物語」を知り、一緒に楽しみ、日々の生活の中で感謝の気持ちを忘れずにいることで、介護業務を作業ではなく、かけがえのない時間に変えることができます。
介護の仕事は決して楽ではありませんが、入居者の方との関わりを通して、かけがえのない経験をすることができます。
このブログが、介護の仕事に興味がある方や、介護の仕事に携わっている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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