加点法で見る人と減点法で見る人
私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。毎日、様々な入居者様の方々と接し、彼らの喜びや悲しみ、そして人生の物語を共有しています。
このブログは、ある入居者様の方との会話がきっかけで書きました。
ある入居者様との会話
ある日、私が入居者様の方々と談話室で話をしていると、一人の女性が入居者様の方の悪口を言い始めました。
「あの人のこと、私は好きじゃない。いつも愚痴ばかり言って、周りの人の迷惑になっている」
その女性は、入居者様の方のちょっとした欠点ばかりを指摘し、批判していました。
私はその様子を聞きながら、心が痛みました。入居者様の方には、確かに欠点もあるかもしれません。しかし、それ以上にたくさんの長所や魅力があるはずです。
そこで、私は女性にこう尋ねてみました。
「その方は、どんなところが良いと思いますか?」
女性は少し考え込んでから、こう答えました。
「うーん、いつも笑顔で明るいところかな。それに、周りの人によく気遣ってくれる」
女性は、入居者様の方の良いところをようやくいくつか挙げることができました。しかし、その表情はどこかぎこちなく、心から納得しているようには見えませんでした。
加点法と減点法
この会話を通して、私は「加点法で見る人」と「減点法で見る人」について考えるようになりました。
加点法で見る人は、まず相手の良いところを見つけることから始めます。そして、良いところを見つけるたびに、相手の評価をプラスしていきます。
一方、減点法で見る人は、まず相手の悪いところを見つけることから始めます。そして、悪いところを見つけるたびに、相手の評価をマイナスしていきます。
私たちは、誰でも無意識のうちにどちらかの方法で人を見ています。しかし、どちらの方法で見るかで、相手に対する印象は大きく変わってきます。
加点法で見ることのメリット
加点法で見ることのメリットは、相手の良いところを引き出すことができるということです。人は、自分の良いところを認められたとき、自信を持ち、より良い方向へと成長することができます。
また、加点法で見ることで、相手との信頼関係を築くことができます。相手の良いところを見つけて認めることで、相手はあなたに好意を持ち、心を開いてくれるようになります。
減点法で見ることのデメリット
減点法で見ることのデメリットは、相手の良いところを見落としてしまうということです。悪いところばかりに目がいってしまうと、相手の真の魅力を見つけることができなくなってしまいます。
また、減点法で見ることで、相手との関係が悪化してしまう可能性があります。悪いところばかり指摘されると、相手は傷つき、あなたに対して不信感を持つようになってしまいます。
まとめ
私たちは、加点法で見るように意識することで、相手の良いところを見つけ、より良い人間関係を築くことができます。
老人ホームで働く介護士として、私は入居者様の方々一人ひとりの良いところを見つけて、寄り添っていきたいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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