
自分の存在が分からなくなったら心が喜ぶものを見つけよう
介護の現場で働く私たちは、日々忙しさに追われながらも、「人の役に立ちたい」「笑顔を見たい」という思いを胸に仕事に取り組んでいます。
しかし、そんな大切な思いがいつの間にか薄れてしまったり、自分自身が何のために頑張っているのか分からなくなってしまうことはありませんか?
「自分の存在って、何の意味があるんだろう?」
そんなふうに感じるときは、自分自身を見失いかけているサインかもしれません。このブログでは、そんな時にどう向き合い、どう心を癒やしていけばよいのかを、私自身の経験を交えながらお話ししたいと思います。
介護の現場で生まれる「見えない孤独」
介護の仕事はとてもやりがいがある一方で、自分の役割や存在意義について悩む瞬間も少なくありません。
日々一生懸命に働いていても、入居者様やご家族から感謝の言葉が聞けるわけではなく、逆に苦情や不満を受けることもあります。
たとえば、「こんなに頑張っているのに、どうして気づいてもらえないんだろう?」と感じたり、「私はこの仕事に向いているのかな…」と迷ったり。
介護という仕事の特性上、成果が目に見えにくいことも、私たちの心に影を落とす要因の一つかもしれません。
そんなとき、まるで自分が小さな歯車の一つになったように感じてしまうことがあります。
しかし、それはあなただけではありません。同じように悩みながら、毎日を懸命に生きている人がたくさんいるのです。
自分の「心が喜ぶもの」に耳を傾ける
心が疲れ切ってしまったとき、一番大切なのは「自分の心が喜ぶもの」を探すことです。
忙しい日常の中で、心が喜ぶものに触れる時間を作るのは簡単ではありませんが、少しの工夫や心がけで、驚くほど気持ちが軽くなることがあります。
小さな幸せを見つける
「心が喜ぶもの」と聞くと、特別な趣味やイベントを想像するかもしれません。でも実際には、小さなことでも構いません。
たとえば、朝の散歩で見つけた美しい花や、入居者様のささやかな笑顔。それらは、確かにあなたの心を癒やし、喜びを与えてくれるはずです。
私も以前、ある入居者様との会話で心が温まった経験があります。その方は、日々の生活に対して不満を抱えているようでしたが、あるとき一緒に窓の外を見ながら、「今日は青空がきれいだね」とぽつり。
何気ない一言でしたが、その瞬間、私も一緒に青空を見上げ、心が少し軽くなったのを覚えています。
自分の好きなことを思い出す
昔好きだった趣味や、特に意識していなかったけれど楽しかった時間を思い出してみてください。
料理が好きだった方なら、新しいレシピに挑戦してみる。絵を描くのが好きだった方なら、スケッチブックを開いてみる。こうした小さな楽しみが、自分らしさを取り戻す一歩になります。
誰かと共有する
一人で抱え込んでしまうと、孤独感はさらに深まります。信頼できる同僚や家族、友人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になることがあります。
また、誰かと共に笑ったり、美味しいものを一緒に食べたりすることで、心が自然と喜ぶ瞬間が訪れます。
自分を認めるための時間を持とう
心が疲れているとき、つい「もっと頑張らないと」と自分を責めてしまうことがあります。しかし、そんなときほど立ち止まって、「ここまで頑張ってきた自分」を認める時間を持つことが大切です。
私もあるとき、自分を追い込みすぎて体調を崩したことがありました。そのとき、先輩から「何もしていない自分を否定しないで」と言われ、ハッとしました。
忙しい中で無理をしてしまうのではなく、意識的に休むことで、次に進むエネルギーを充電することができると実感しました。
自分を認めることは、自分の存在を肯定する第一歩です。忙しい日々の中でも、自分自身に「ありがとう」と言える時間を作りましょう。
最後に:あなたの存在は価値がある
介護の現場では、私たちの努力や存在意義がすぐに形として見えるわけではありません。
しかし、一つだけ確かなのは、あなたが日々取り組んでいることが、確実に誰かの人生に良い影響を与えているということです。
入居者様の生活の中で、あなたがしている些細なサポートや会話、笑顔。それらは、表には見えなくても、確実に相手の心に届いています。
私たちの仕事は「目には見えないもの」を支える仕事。その価値を忘れないでください。
自分の存在が分からなくなったら、自分の心が喜ぶものを探してみてください。それが、きっと新たなエネルギーとなり、あなたの中にもう一度「自分らしさ」を取り戻すきっかけになるはずです。
今日もお疲れ様でした。このブログを読んでくださったあなたが、少しでも心の軽さを感じられたなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。